公認心理師試験の難易度・合格率など

目次

公認心理師試験とは

公認心理師として働くために必要な国家資格を取得するための試験です。公認心理師は、心理に関する支援を必要とする人に対して、心理状態の観察、相談、助言、指導、関係者への支援などを行う心理職です。

試験では、心理学の基礎、心理査定、心理支援、精神疾患、発達、教育、福祉、司法・犯罪、産業・労働、医療、関係法規、職責など、公認心理師に必要な幅広い知識が問われます。相談支援の知識だけでなく、多職種と連携しながら支援を進める力や、倫理的な判断も重要になります。

合格後は公認心理師登録簿に登録され、医療機関、学校、福祉施設、児童相談所、企業、司法・矯正分野、相談機関、自治体などで働くことができます。心理職としての専門性を示せる国家資格であり、心理支援に関わる仕事を目指す人にとって重要な資格です。

公認心理師試験の基本情報

資格種別国家資格(名称独占資格)
ジャンル医療・心理
受験資格大学・大学院で公認心理師に必要な指定科目を修めた者、大学で指定科目を修めた後に一定の実務経験を積んだ者、外国の大学などで心理に関する科目を修めて厚生労働大臣・文部科学大臣の認定を受けた者など
試験日程年1回。例年3月ごろに実施
試験方法筆記試験
試験場所東京都、大阪府
受験料28,700円
登録・更新合格後、公認心理師登録簿に登録することで公認心理師として名乗ることができます。資格自体に定期更新制度はありません
問い合わせ一般財団法人日本心理研修センター
関連資格臨床心理士
メディカルケアワーカー検定
メンタル心理カウンセラー

公認心理師試験の試験日

2025年度試験

試験日申込期間合格発表
3月1日12月1日~12月26日3月27日

公認心理師試験の試験内容

公認心理師として必要な心理学・臨床心理学の知識、心理支援の実践力、関係制度や職責に関する理解を確認する国家試験です。試験はマークシート方式で行われ、心理職としての基本姿勢から、医療・福祉・教育・司法・産業など各分野の支援まで幅広く出題されます。

出題範囲

出題範囲は、公認心理師としての職責、心理学・臨床心理学の基礎、心理学研究、知覚・認知、学習、感情・人格、発達、心理アセスメント、心理支援、健康・医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・組織、人体の構造と機能、精神疾患とその治療、公認心理師に関係する制度などです。出題基準は、公認心理師試験研修センターが公表するブループリントに基づいています。

心理状態の観察と分析、相談・助言・指導などの心理支援、医療・福祉・教育分野に関する問題の割合が比較的大きく、知識だけでなく、事例を読んで適切な対応を判断する力も問われます。

試験科目と出題数

試験は全154問で、午前77問・午後77問の構成です。出題形式は5肢または4肢から選ぶマークシート方式で、心理学の基礎知識を問う問題と、事例をもとに判断する問題が出題されます。

固定の科目別問題数で分かれる試験ではなく、ブループリントに示された各領域から、公認心理師として必要な知識と実践的判断力を総合的に確認する形式です。

合格基準

合格基準は、総得点の60%程度以上を基準とし、問題の難易度によって補正する形で決定されます。

単純に一定点数で固定される試験ではないため、年度ごとの問題難度に応じて合格ラインが調整されます。心理学の知識だけでなく、支援場面での倫理的判断や多職種連携、制度理解も含めて幅広く得点することが重要です。

公認心理師試験の受験者数・合格率

年度受験者数合格者数合格率
2026年度2,400人1,441人60.0%
2025年度2,174人1,454人66.9%
2024年度2,089人1,592人76.2%
2023年度2,020人1,491人73.8%
2022年度33,296人16,084人48.3%

公認心理師試験の難易度

心理系国家資格の中では専門性が高く、大学・大学院などで心理学を体系的に学んできた人でも一定の対策が必要な試験です。合格率だけを見ると極端な難関試験には見えませんが、受験者の多くは心理学や支援実務の基礎を持っているため、一般的な資格試験のように初学者が短期間で合格を目指すタイプではありません。

この試験では、心理学の基礎、心理アセスメント、心理支援、発達、教育、福祉、医療、司法・犯罪、産業・労働、精神疾患、関係行政論、倫理など、幅広い分野が問われます。心理療法やカウンセリングの知識だけでなく、各領域で公認心理師がどのような役割を担うのかを理解しておく必要があります。

つまずきやすいのは、事例問題への対応です。相談者の状況、年齢、主訴、家族関係、学校・職場・医療機関との関わりなどを読み取り、どのような支援や連携が適切かを判断する力が求められます。知識を単独で覚えているだけではなく、倫理、守秘義務、多職種連携、リスク対応などを含めて考える必要があります。

また、心理学以外の周辺分野も軽視できません。精神医学、福祉制度、教育制度、司法領域、産業保健など、心理支援と関わる制度や専門職の役割も出題されるため、臨床心理だけに偏っていると得点が安定しにくくなります。

心理系の大学・大学院で学んできた人や、心理支援・福祉・教育・医療などの現場経験がある人は、内容を実務と結びつけながら理解しやすい試験です。一方で、心理学の学習経験が少ない人にとっては、出題範囲の広さと事例判断の難しさが大きな負担になります。第9回試験の合格率は60.0%で、一定の専門知識と判断力が求められる試験といえます。

公認心理師試験の勉強法

心理学の基礎理論、心理査定、心理支援、発達、教育、福祉、医療、司法、産業、関係行政論など、非常に幅広い分野を整理して学ぶことが大切です。まずは、心理学の基本概念や代表的な理論を押さえたうえで、各領域で公認心理師がどのような役割を担うのかを理解していくと学習しやすくなります。

勉強を進める際は、用語を丸暗記するだけでなく、事例問題に対応できるように、知識を実際の支援場面と結びつけて覚えることが重要です。心理検査、面接、カウンセリング、発達支援、チーム支援、危機対応などは、対象者の状況に応じてどのような関わりが適切かを考えながら整理すると理解が深まりやすくなります。

また、公認心理師試験では、心理職としての倫理や法制度、多職種連携に関する知識も重視されます。守秘義務、インフォームド・コンセント、虐待対応、自殺リスク、医療・福祉・教育現場での連携などは、単なる知識ではなく、実際の判断場面を想定して学ぶことが大切です。

過去問演習では、正解だけを覚えるのではなく、なぜその対応が適切なのか、なぜほかの選択肢が不適切なのかまで確認すると効果的です。直前期は、心理査定、心理支援、発達、精神疾患、関係行政論、倫理、多職種連携などの頻出分野を中心に復習するとよいでしょう。知識を「対象者の理解」「評価」「支援」「連携と倫理」の流れで整理すると、試験本番でも事例問題に対応しやすくなります。

公認心理師試験のテキスト

赤本 公認心理師国試対策2026

過去問演習を中心に進めたい人に使いやすい定番の対策本です。2025年実施の第8回国家試験全問を解説し、出題基準に沿って整理されているため、重要分野を確認しながら得点力を高めやすい一冊です。

一発合格!公認心理師対策テキスト&予想問題集

試験範囲をひと通り整理したい人向けの総合テキストです。各分野を平易な文章と図解で解説し、重要度表示や一問一答、模擬試験も収録されているため、初学者のインプット用にも使いやすいです。

ナツメ社
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心理教科書 公認心理師 精選一問一答1250

知識の確認や直前期の復習に使いやすい一問一答集です。過去の試験を分析して重要・頻出問題を収録しており、持ち運びやすいサイズなので、すき間時間に用語や制度、心理査定などを確認したい人に向いています。

著:公認心理師試験対策研究会
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資格を活かせる仕事

最近の社会問題を少し振り返るだけでも、ニーズの高い資格であることは明らかです。

ただし、公認心理師は検定に合格するだけでは、称することができず、登録をする必要があります。

登録した後に、病院、児童相談所、福祉事務所、学校、矯正施設などで活かすことができます。

国家資格であることや、保険医療、福祉、教育、司法などが職場となることからも分かるように、公認心理師という資格を活かせる資格につくということは、守秘義務があるような公の意味合いの強い職種に就くのだということを理解しておく必要があります。

また、公的な機関・施設ではなくても、長い時間、学童やデイサービスなどの子供やお年寄りが長い時間いる施設や、一般企業などのカウンセラールームで働いたり、はたまた個人でカウンセラーをするにしても、日本で唯一の心理職の国家資格なので、信用度が高く、就業機会を高めてくれるだろうことは言うまでもありません。

資格を広めてくれると嬉しいです!
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