校正技能検定とは
文章の誤字・脱字、表記ゆれ、文字の使い方、体裁の不備などを確認し、正確で読みやすい文章に整える校正技能を評価する検定試験です。書籍、雑誌、新聞、Web記事、広告、広報誌、教材など、文章を扱う幅広い分野で役立つ知識と技能が問われます。
資格区分は、上級、中級、初級に分かれています。上級が最上位で、実務に近い高度な校正力や判断力が求められます。中級は校正の基本的な知識と実技力を確認する区分で、初級は指定科目の修得によって認定される区分です。
出版社、編集プロダクション、印刷会社、Webメディア、広告制作、企業の広報・販促部門、ライター・編集者の仕事などで活かしやすい資格です。独占業務がある資格ではありませんが、文章の正確性を高める力を客観的に示せるため、編集・校正・ライティングに関わる人に向いた検定といえます。
校正技能検定の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
| ジャンル | クリエイター・デザイン |
| 資格区分 | 上級、中級 |
| 受験資格 | 上級は中級合格者。中級は日本エディタースクールの所定コース修了者、一定の実技訓練を受けた者、校正実務経験者など。初級は指定単位科目の修得により認定 |
| 試験日程 | 上級は年1回。例年3月ごろに実施。中級は年2回。例年7月ごろ、12月ごろに実施 |
| 試験方法 | 上級・中級は実技試験、学科試験で実施。初級は指定科目修得による認定 |
| 免除科目 | 中級で準中級に認定された場合、一定期間内に学科試験のみ受験して中級合格を目指せます |
| 試験場所 | 上級は東京。中級は東京、関西会場で実施 |
| 受験料 | 上級 9,900円、中級 8,800円 |
| 登録・更新 | なし |
| 問い合わせ | 日本エディタースクール |
| 関連資格 | レターライター 速記技能検定 テープ起こし技術者資格 |
校正技能検定の試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 上級:3月29日 | 1月23日~3月20日 | 5月中旬予定 |
| 中級:7月19日 | 5月11日~7月10日 | 公式ページで確認 |
| 中級:12月中旬予定 | 公式ページで確認 | 公式ページで確認 |
校正技能検定の試験内容
文章や印刷物の誤字・脱字、表記ゆれ、組版上の誤りなどを見つけ、正しく修正指示を入れる技能を確認する検定です。区分は上級・中級・初級の3段階で、中級と上級は実技試験と学科試験、初級は認定単位科目の修得によって認定されます。
出題範囲
上級・中級では、原稿と校正刷りを照合する引合せ、赤字の確認、素読み、校正記号の使い方、文字・表記・組版に関する知識などが問われます。学科試験では、校正作業に必要な知識、用字用語に関する知識、出版・編集・印刷に関する一般的知識などが出題されます。
初級は統一試験ではなく、各教育機関で校正技能検定委員会が認定した単位科目を修得することで認定されます。
試験科目と出題数
上級・中級は、実技試験3題と学科試験で構成されます。実技試験では、初校原稿引合せ、再校赤字引合せ、素読みなど、実際の校正作業に近い課題が出題されます。学科試験は、校正作業に関する知識や用字用語、一般的知識を問う内容です。
初級は、指定された教育機関で所定の科目を修得する認定方式のため、統一試験としての実技・学科試験は行われません。
合格基準
上級・中級ともに、実技試験3題と学科試験が一定の基準に達した場合に合格となります。実技では、原稿との照合が正確にできているか、訂正や疑問出しが分かりやすく記入されているか、指定時間内に作業できているかなどが評価されます。
校正技能検定の受験者数・合格率
上級
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 43人 | 16人 | 37.2% |
| 2024年 | 51人 | 18人 | 35.3% |
| 2023年 | 46人 | 15人 | 32.6% |
| 2022年 | 52人 | 17人 | 32.7% |
| 2021年 | 46人 | 17人 | 37.0% |
中級
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 338人 | 135人 | 39.9% |
| 2024年 | 314人 | 121人 | 38.5% |
| 2023年 | 353人 | 132人 | 37.4% |
| 2022年 | 464人 | 165人 | 35.6% |
| 2021年 | 248人 | 99人 | 39.9% |
校正技能検定の難易度
文章を読むのが得意な人でも、実技で正確さと集中力が求められる検定です。単に誤字脱字を見つけるだけではなく、原稿と校正刷りを照合し、表記の揺れ、用字用語、組版上の違和感まで丁寧に確認する力が必要になります。
この検定で差が出やすいのは、細かいミスを見落とさず、一定時間内に安定して作業できるかどうかです。中級・上級では実技試験と学科試験が行われ、実技では原稿引き合わせや校正作業など、実際の校正に近い作業が求められます。日本エディタースクールの公式案内でも、中級は実技試験と学科試験、上級も統一試験として実施される形式です。
文章力がある人や読書量が多い人は取り組みやすい面がありますが、校正では「なんとなく読める」だけでは不十分です。送り仮名、漢字、句読点、数字表記、固有名詞、レイアウト上の不自然さなどを、一つずつ確認する注意深さが求められます。
上級になると、単純な誤字脱字の確認だけでなく、より複雑な組版や再校の赤字引き合わせ、素読みなども関係します。実務経験がある人でも、試験では短時間で正確に処理する力が問われるため、集中力と作業精度の差が出やすい検定です。
校正技能検定の勉強法
文章の誤字脱字、表記ゆれ、送り仮名、句読点、数字・記号の使い方などを正確に確認する力を身につけることが大切です。まずは、校正記号や赤字の入れ方、原稿と校正刷りの照合方法など、基本的な作業ルールを整理して学習すると取り組みやすくなります。
この試験では、文章を何となく読むのではなく、細かい違和感に気づく集中力が求められます。誤字や脱字だけでなく、同音異義語、表記の統一、文脈に合わない言葉、数字の不一致なども見落としやすいため、確認する観点を分けて読む練習が効果的です。一度にすべてを見ようとせず、文字、表記、内容、体裁のようにチェック項目を意識すると精度が上がりやすくなります。
勉強を進める際は、校正記号を覚えるだけでなく、実際の文章を使って赤字を入れる練習を重ねることが重要です。新聞、雑誌、Web記事、パンフレットなどの文章を読みながら、表記の揺れや読みづらい箇所を探す習慣をつけると実践力が身につきます。過去問や練習問題で出題形式に慣れ、間違えた箇所はなぜ見落としたのかを確認すると、試験本番でも落ち着いて対応しやすくなります。
資格を活かせる仕事
出版社、編集プロダクション、印刷会社、広告制作会社、Webメディア、新聞社、校正会社、企業の広報・販促部門、マニュアル制作、教材制作、ライター・編集者などがあります。特に、原稿の誤字脱字チェック、表記統一、文章の読みやすさの確認、印刷物やWeb記事の最終確認に関わる仕事では、資格で学んだ知識を活かしやすいでしょう。
校正の仕事では、単に文字の間違いを見つけるだけでなく、表記ルールに沿っているか、文章の意味が通っているか、数字や固有名詞に誤りがないか、見出しや本文の整合性が取れているかなどを細かく確認する力が求められます。ミスを未然に防ぐ役割があるため、出版・広告・Web制作の現場では重要な作業です。
一方で、校正技能検定だけで就職・転職が大きく有利になるとは言いにくいです。校正や編集の仕事では、資格名よりも実務経験、文章力、集中力、調査力、表記ルールへの理解、納期管理、編集ソフトやWeb入稿の知識なども重視されます。
校正技能検定は、校正・編集・出版・Webライティング分野で基礎力を示す補助的な資格です。仕事で活かすには、検定の知識に加えて、実際の校正経験、文章作成、編集、ライティング、DTP、Webメディア運営などの実務経験と組み合わせることが重要です。

