消費生活専門相談員とは
消費生活センターなどで、消費者から寄せられる商品・サービスの契約トラブル、悪質商法、製品事故、多重債務などの相談に対応するための専門資格です。国民生活センターが実施する資格認定試験に合格することで、消費生活相談に必要な法律知識、相談対応力、問題解決に向けた助言力などを備えていることを示せます。
この試験は、消費者安全法に基づく消費生活相談員資格試験を兼ねており、合格者は「消費生活専門相談員資格認定試験」の合格者であると同時に、国家資格である「消費生活相談員資格試験」の合格者にもなります。消費生活相談員資格試験を兼ねる試験には、国民生活センターの消費生活専門相談員資格認定試験と、日本産業協会の消費生活アドバイザー資格試験があります。
試験では、消費者問題に関する法律、契約、取引、商品・サービス、生活知識、相談対応など、消費生活相談の現場で必要となる幅広い知識が問われます。消費生活センターや自治体の相談窓口で働きたい人、消費者トラブルへの対応力を高めたい人、消費者保護や相談業務に関心がある人に向いている資格といえるでしょう。
消費生活専門相談員試験の基本情報
| 資格種別 | 公的資格 |
| ジャンル | サービス・販売 |
| 資格区分 | 消費生活相談員、消費生活専門相談員 |
| 受験資格 | なし |
| 試験日程 | 年1回、第1次試験は例年10月頃、第2次試験は例年12月頃 |
| 試験方法 | 第1次試験はマークシート式・論文試験、第2次試験は面接試験 |
| 免除科目 | 一定の実務経験者などに第2次試験免除あり |
| 試験場所 | 第1次試験は全国20か所程度、第2次試験は主要都市 |
| 受験料 | 14,300円 |
| 登録・更新 | 消費生活専門相談員資格は5年ごとに更新 |
| 問い合わせ | 独立行政法人 国民生活センター |
| 関連資格 | 消費生活アドバイザー 消費者力検定 |
消費生活専門相談員試験の日程
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 第1次試験:10月17日(土) 第2次試験:12月12日(土)・12月13日(日) | 郵送申込:6月15日~7月27日 オンライン申込:6月15日~7月31日 | 第1次試験:11月24日 第2次試験:1月8日 |
消費生活専門相談員試験の内容
試験は第1次試験と第2次試験に分かれており、第1次試験ではマークシート式試験と論文試験、第2次試験では面接試験が行われます。消費者問題、消費者行政、関連法令、商品・サービスの知識、相談実務など、消費生活相談に必要な幅広い分野から出題されます。
出題範囲
商品・サービスに関する知識
商品やサービスの特性、安全性、使用上の注意、契約トラブルなど、消費生活相談で扱う商品・サービスに関する知識が問われます。
消費者行政・関連法令
消費者行政の仕組み、消費者基本法、消費者契約法、特定商取引法、景品表示法、割賦販売法、製品安全に関する法律など、消費者保護に関わる法令知識が出題されます。
消費生活相談の実務
相談の受け方、事実確認、問題点の整理、助言、あっせん、関係機関との連携など、実際の相談現場で必要となる実務知識が問われます。
消費生活一般・経済知識
衣食住、情報通信、環境、金融、生活設計、経済の基本など、消費生活に関わる幅広い知識が出題範囲に含まれます。
試験科目と出題数
第1次試験は、マークシート式試験と論文試験で行われます。マークシート式試験は選択式・正誤式の筆記試験で、消費者問題、関連法令、相談実務、生活知識、経済知識などから出題されます。論文試験では、消費生活相談に関する課題について、論点を整理しながら記述します。
第2次試験は面接試験です。消費生活相談員として必要な知識だけでなく、相談者の話を聞き取る姿勢、問題を整理する力、公正な判断力、相談業務への適性などが評価されます。
合格基準
第1次試験のマークシート式試験は、原則として一定割合以上の得点が必要です。論文試験では、課題を正しく理解し、消費者目線を踏まえて論理的に記述できているかが評価されます。
第2次試験の面接試験では、消費生活相談員としての役割理解、相談者への対応姿勢、聞き取り力、消費者問題に取り組む意欲などが総合的に判定されます。単なる知識試験ではなく、相談現場で適切に対応できるかも重視される試験です。
消費生活専門相談員試験の受験者数・合格率
2025年度
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第1次試験 | 804人 | 204人 | 25.4% |
| 第2次試験 | 159人 | 148人 | 93.1% |
| 最終結果 | 804人 | 193人 | 24.0% |
消費生活専門相談員試験の難易度
消費生活に関する幅広い知識が必要になるため、単純に用語を覚えるだけでは対応しにくい試験です。法律、契約、商品・サービス、生活に関わるトラブルなど、さまざまな分野を横断して理解する必要があります。
また、相談員として必要な判断力も求められるため、知識を知っているだけでなく、実際の相談場面でどのように考えるかまで意識して学習する必要があります。初学者の場合は、扱うテーマの幅広さに戸惑いやすく、短期間で簡単に合格を狙える試験ではありません。
一方で、難関国家資格のように極端に高度な専門知識を問う試験というよりは、消費生活相談に必要な知識を地道に積み上げていくタイプの試験です。過去問や参考書を使って出題傾向に慣れ、苦手分野を一つずつ整理していけば、合格を目指すことは十分可能です。
総合的に見ると、消費生活専門相談員試験は、消費者関連資格の中でもしっかりした対策が必要な資格です。消費生活アドバイザー試験と同様に、幅広い知識と応用力が求められるため、難易度は高めの試験といえるでしょう。
消費生活専門相談員を活かせる仕事
この資格があれば、全国各地の地方自治体が設置している消費者相談センターや、市役所などの相談員としての就職が、有利になります。
この相談員は、資格を保持していなくても問題はないのですが、新規採用として相談員を目指すのであれば、必須の資格となっています。
現在、インターネットの普及により、商品を実店舗ではなくインターネットで購入する機会が増えています。インターネット上での買い物は、顔が見えない取引であるため、トラブルは年々増加傾向にあります。
また、日本の高齢化社会は、増加の一途をたどっています。今後、外に出ないで、買いものを済ませられるインターネット上での取引が増加することが考えられます。
そのため、インターネット上のトラブルはさらに増加するものと思われます。今後、このようなトラブルに対応ができる消費生活専門相談員という人材は、需要が高まることが考えられます。
この資格は、消費者関連の法律や、商品知識なども身に付けていますので、メーカーなどの相談窓口としての仕事にも、この資格を活かすことができます。

