刑務官試験の難易度・合格率・試験日など

目次

刑務官試験とは

刑務所、少年刑務所、拘置所などで勤務する刑務官を採用するための国家公務員採用試験です。被収容者の拘禁、施設内の安全管理、生活指導、職業訓練や刑務作業の監督など、矯正施設の秩序を保ちながら、社会復帰を支援する仕事に関わります。

試験区分は、男子・女子の区分に加えて、武道や社会人を対象とした区分が設けられる場合があります。試験では、基礎能力試験、作文試験、人物試験、身体検査、身体測定、体力検査などが行われ、公務員として必要な基礎的能力に加えて、現場で働くための体力や適性も確認されます。

合格後は刑務官として採用され、矯正研修所などで必要な知識や技能を学んだうえで、全国の刑務所、少年刑務所、拘置所などに配属されます。規律ある環境で働く責任の大きい仕事

刑務官試験の基本情報

資格種別国家資格(公務員)
ジャンル治安
資格区分刑務官採用試験 大卒程度試験、刑務A、刑務B、刑務A(武道)、刑務B(武道)、刑務A(社会人)、刑務B(社会人)
受験資格大卒程度試験は年齢要件を満たす人、または大学・短期大学・高等専門学校を卒業した人や卒業見込みの人など。高卒程度試験は年齢要件を満たす人、高等学校・中等教育学校を卒業後一定期間内の人や卒業見込みの人、社会人区分の対象者など
試験日程大卒程度試験は例年春から夏ごろ、高卒程度試験は例年秋ごろに実施
試験方法第一次試験と第二次試験で実施。基礎能力試験、作文試験、人物試験、身体検査、身体測定、体力検査などを組み合わせて行われます
免除科目
試験場所全国の指定試験地。第一次試験と第二次試験で試験地が異なる場合があります
受験料無料
登録・更新採用試験に合格し採用されると、刑務官として刑務所、少年刑務所、拘置所などで勤務します。資格の登録・更新制度ではなく、国家公務員の採用試験です
問い合わせ法務省
関連資格警察官
法務省専門職員

刑務官試験の試験日

2026年度試験

刑務官採用試験(大卒程度)

試験日申込期間合格発表
第1次試験:5月24日
第2次試験:7月7日~7月14日
2月19日~3月23日第1次試験:6月24日
最終:8月12日

刑務官採用試験(高卒程度)

試験日申込期間合格発表
第1次試験:9月20日
第2次試験:10月22日~10月28日
7月10日~7月23日第1次試験:10月14日
最終:11月24日

刑務官試験の試験内容

第1次試験と第2次試験で構成されます。第1次試験では、基礎能力試験、作文試験が行われます。武道区分では、これに加えて実技試験が実施されます。第2次試験では、人物試験、身体検査、身体測定、体力検査が行われます。

出題範囲

人物試験

個別面接により、刑務官としての適性、責任感、規律性、協調性、判断力、対人対応力などが確認されます。

刑事施設では、被収容者と直接接する場面が多いため、冷静な対応力、規則を守る姿勢、組織の中で行動する力、緊張感のある環境で職務を遂行できるかが評価されます。

作文試験

与えられたテーマについて、自分の考えを文章でまとめる力が問われます。

公務員としての姿勢、刑務官の職務理解、規律、責任感、対人対応、社会問題などに関するテーマが出題されることがあります。文章の構成、表現の分かりやすさ、内容の具体性が評価対象になります。

基礎能力試験

公務員として必要な基礎的な知能と知識が問われます。

知能分野では、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈などが出題されます。知識分野では、社会科学、人文科学、自然科学、時事などが出題範囲に含まれます。

高卒程度の試験として実施されるため、高校までの基礎学力と、社会常識を確認する内容が中心です。

実技試験

武道区分で実施されます。柔道または剣道の実技により、武道の技能や基本動作、試合形式での対応力などが確認されます。

刑務A武道・刑務B武道では、基礎能力や人物面に加えて、武道経験や実技能力も評価対象になります。

体力検査

刑務官として職務を行うために必要な基礎体力が確認されます。

上体起こし、反復横跳び、立ち幅跳び、持久走などが実施される場合があります。刑事施設内での保安警備や緊急時対応に必要な身体能力があるかを確認する内容です。

身体検査・身体測定

職務遂行に支障がないかを確認するため、健康状態、視力、色覚、聴力、運動機能などが検査されます。

身体測定では、身長・体重などを確認する場合があります。基準は年度や区分によって変更されることがあるため、受験年度の案内に基づいて判定されます。

試験科目と出題数

第1次試験では、基礎能力試験と作文試験が実施されます。基礎能力試験は多肢選択式で、知能分野と知識分野から出題されます。

武道区分では、第1次試験で実技試験も実施されます。柔道または剣道の実技により、武道区分として必要な技能が確認されます。

第2次試験では、人物試験、身体検査、身体測定、体力検査が実施されます。作文試験は第1次試験で行われますが、評価は第2次試験で用いられる形式です。

合格基準

第1次試験では、基礎能力試験の成績を中心に合否が判定されます。武道区分では、基礎能力試験に加えて実技試験の結果も判定に関わります。

最終合格は、基礎能力試験、作文試験、人物試験、身体検査、身体測定、体力検査などの結果を総合して決定されます。武道区分では、実技試験の評価も含まれます。

各試験種目には基準が設けられており、特定の種目で基準に満たない場合は、総合点にかかわらず不合格となる場合があります。

刑務官試験の受験者数・合格率

年度申込者数受験者数第1次試験合格者数最終合格者数倍率
2025年度3,107人1,741人1,599人900人1.9倍
2024年度5,414人3,978人3,310人1,621人2.5倍
2023年度3,797人2,090人1,832人1,026人2.0倍
2022年度4,115人2,354人1,958人1,045人2.3倍
2021年度4,532人非公表1,947人1,019人非公表

刑務官試験の難易度

刑務官試験は、公務員試験の中では極端な難関試験ではありませんが、筆記試験だけでなく、面接・体力検査・身体検査まで含めて評価されるため、総合的な準備が必要です。学力だけで合格を目指すというより、公安職として働く適性や体力、責任感まで見られる試験です。

難しさの理由は、基礎能力試験で幅広い分野が問われることに加え、人物面や体力面も合否に関わるためです。文章理解、数的処理、判断推理、社会科学、時事など、公務員試験でよく出る分野を一通り対策する必要があります。特に数的処理や判断推理は、慣れていない人が得点を伸ばしにくい分野です。

また、刑務官は受刑者の処遇や施設内の秩序維持に関わる仕事のため、面接では責任感、冷静さ、規律を守る姿勢、対人対応力などが重視されます。志望動機があいまいだったり、仕事内容への理解が浅かったりすると、筆記試験で得点できても不安が残ります。

体力面の準備も欠かせません。刑務官は施設内での警備や受刑者対応など、身体を使う場面もある職種です。運動習慣がない人は、筆記対策と並行して、基礎的な体力づくりを進めておく必要があります。

公務員試験の基礎学力があり、体力面にも不安が少ない人であれば十分に合格を目指せる試験です。一方で、筆記・面接・体力のどれか一つでも準備不足だと合格が難しくなるため、教養試験の演習に加えて、刑務官の仕事内容や矯正行政への理解を深めておくことが大切です。

刑務官試験の勉強法

基礎能力試験では、文章理解、数的処理、判断推理、資料解釈、社会科学、人文科学、自然科学などが出題されます。特に数的処理や判断推理は慣れが必要なので、早めに問題演習を始め、解法パターンを身につけておくことが大切です。

作文試験では、刑務官としての責任感、規律、冷静な判断力、人権意識、受刑者への対応、再犯防止などに関するテーマが出やすいです。結論、理由、具体例、刑務官としてどう行動したいかを整理して、時間内に分かりやすく書く練習をしておきましょう。

体力検査もあるため、筆記対策だけに偏らないことが重要です。ランニング、腕立て伏せ、上体起こし、反復横跳びなど、基礎体力を高める運動を早めに始めておくと安心です。

刑務官試験では、学力だけでなく、規律性、責任感、忍耐力、冷静な対人対応力も見られます。基礎能力試験は公務員試験対策を軸に進め、作文・面接では矯正施設で働く仕事への理解と志望動機を明確にし、体力面も計画的に準備する勉強法がおすすめです。

資格を活かせる仕事

刑務官試験に受かると、法務大臣に指定され、刑務所、少年刑務所、又は拘置所に勤務し、受刑者・収容者を指導する仕事が出来ます。

職場は上記の刑事施設に於いて施設と収容者達の規律を図り、受刑者達の日常生活を監督・指導して受刑者・収容者の改善と更生を図る事が主な仕事です。

刑務官と聞くと、受刑者・収容者に対して厳しいイメージがありますが、事実は刑事施設内の秩序を守るだけでなく、受刑者のこれからの人生を考えてしっかりと更生させる事も刑務官の重要な仕事です。

刑務官にも階級があり、上から「強制監」、「矯正長」、「矯正副長」、「看守長」、「副看守長」、「看守部長」、「看守」となっています。

又、刑務官には、受刑者・収容者の人権に関する理解を深め、初号を適正に行う為に、研修や訓練が行われています。

収入としては、入社1年目の平均年収は400万円程度になり、一般的な公務員の初任給に比べると給料水準は高くなります。

資格を広めてくれると嬉しいです!
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