運行管理者試験とは
トラック、バス、タクシーなどの事業用自動車を安全に運行するために必要な知識を評価する国家試験です。運行管理者は、運転者の勤務割や乗務割の作成、休憩・睡眠時間の管理、健康状態の確認、事故防止のための指導などを行い、安全な輸送を支える役割を担います。
試験区分は、トラックなどに関わる貨物と、バス・タクシーなどに関わる旅客に分かれています。受験には、一定の実務経験があるか、国土交通大臣が認定する基礎講習を修了していることなどが必要です。
一定数以上の事業用自動車を保有する運送事業者では、運行管理者の選任が必要になります。そのため、物流会社、バス会社、タクシー会社、運送業の営業所などで実務に直結しやすい資格です。安全管理や運行管理に関わる仕事を目指す人に向いている資格といえるでしょう。
運行管理者試験の基本情報
| 資格種別 | 国家資格(必置資格) |
| ジャンル | 車・船・航空 |
| 資格区分 | 貨物、旅客 |
| 受験資格 | 1年以上の実務経験、または国土交通大臣認定の基礎講習修了者・修了予定者など |
| 試験日程 | 年2回、例年8月頃・3月頃 |
| 試験方法 | CBT方式。パソコンを使った選択式試験 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 全国のCBT試験会場 |
| 受験料 | 6,000円 ※別途システム利用料などあり |
| 登録・更新 | 合格後、運行管理者資格者証の交付申請が必要。資格自体の更新制度なし |
| 問い合わせ | 公益財団法人 運行管理者試験センター |
| 関連資格 | 自動車運転免許 指定自動車教習所指導員 自動車検査員 |
運行管理者試験の試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 8月8日(土)~9月6日(日) | 6月15日~7月15日 | 9月24日 |
運行管理者試験の試験内容
貨物と旅客の2区分に分かれており、どちらもCBT方式で実施されます。出題数は30問で、運送事業に関する法令、車両管理、交通ルール、労働時間管理、点呼や運転者指導などの運行管理実務が問われます。
貨物では、貨物自動車運送事業法を中心に、トラック運送事業の運行管理に必要な知識が出題されます。旅客では、道路運送法を中心に、バス・タクシーなど旅客運送事業の運行管理に必要な知識が出題されます。
出題範囲
貨物
貨物自動車運送事業法関係、道路運送車両法関係、道路交通法関係、労働基準法関係、その他運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力が出題されます。
貨物自動車運送事業法関係では、運行管理者の業務、点呼、乗務記録、運転者への指導監督、過労運転防止などが中心です。道路運送車両法関係では、車両の点検・整備、車両の安全確保に関する知識が問われます。
道路交通法関係では、交通ルール、安全運転、事故防止に関する内容が出題されます。労働基準法関係では、労働時間、休憩、休日、改善基準告示など、運転者の勤務管理に関わる知識が必要です。
旅客
道路運送法関係、道路運送車両法関係、道路交通法関係、労働基準法関係、その他運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力が出題されます。
道路運送法関係では、旅客自動車運送事業の運行管理、輸送の安全、運転者管理、点呼、乗務記録、事故防止などが問われます。貨物と共通する分野もありますが、旅客では乗客の安全輸送に関わる法令や実務知識が中心になります。
試験科目と出題数
貨物は、貨物自動車運送事業法関係8問、道路運送車両法関係4問、道路交通法関係5問、労働基準法関係6問、その他運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力7問の合計30問です。
旅客は、道路運送法関係8問、道路運送車両法関係4問、道路交通法関係5問、労働基準法関係6問、その他運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力7問の合計30問です。
合格基準
貨物・旅客ともに、合格基準は同じです。原則として、総得点が満点の60%以上、つまり30問中18問以上の正解が必要です。
さらに、出題分野ごとの基準もあります。法令関係の4分野はそれぞれ1問以上、その他運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力は2問以上の正解が必要です。全体で18問以上正解していても、分野別基準を満たしていない場合は合格できません。
運行管理者試験の受験者数・合格率
2025年度 第2回
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 貨物 | 21,577人 | 8,397人 | 38.9% |
| 旅客 | 6,679人 | 2,556人 | 38.3% |
2025年度 第1回
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 貨物 | 25,318人 | 9,428人 | 37.2% |
| 旅客 | 7,611人 | 2,592人 | 34.1% |
2024年度 第2回
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 貨物 | 20,755人 | 7,084人 | 34.1% |
| 旅客 | 6,430人 | 1,904人 | 29.6% |
運行管理者試験の難易度
運送業やバス・タクシー業界などで安全な運行を管理するための国家資格なので、実務に直結する知識が求められます。貨物・旅客のどちらも、業界で働いている人であれば業務と結びつけながら学習しやすい一方、初学者にとっては専門用語や法令の考え方に慣れるまで少し時間がかかるでしょう。
難関資格というほどではありませんが、誰でも簡単に合格できる試験ではありません。交通安全や運行管理に関するルールを正確に理解する必要があり、なんとなくの常識だけでは対応しにくい部分があります。
特に、実務経験がない人や運送業界に初めて触れる人は、最初はやや難しく感じる可能性があります。用語や制度を覚えるだけでなく、運行管理者としてどのような判断が必要になるのかを意識しながら学習することが大切です。
一方で、試験範囲を整理し、過去問や問題演習を通して出題傾向に慣れておけば、独学でも十分合格を目指せるレベルです。総合的に見ると、運行管理者試験は、運送業界で必要な知識をきちんと身につける必要がある、標準〜やや難しめの資格といえるでしょう。
- 相次ぐ重大事故の影響で、年々試験内容が難しくなってきています。(40代男性 会社員)
- 普段聞きなれない法律の問題が殆どの為、最初は専門用語が頭に入ってきづらく難しい。(50代男性 会社員)
- 時間や距離を出す計算問題も出る為、法律を丸暗記するだけでは合格することは難しいです(40代男性 会社員)
- 実際に業務を行いながら試験勉強をする形になるので、自分でしっかりと計画をたてて勉強する時間を作れない人には難しく感じるでしょう。(30代男性 会社員)
資格侍平均的な勉強期間は400時間程度になります。
運行管理者試験の勉強法
運行管理者試験は、貨物と旅客に分かれているため、まずは自分が受験する区分に合ったテキストや問題集を用意しましょう。試験センターの公式サイトでは、貨物・旅客それぞれのCBT試験出題例と正答が公開されています。
勉強法としては、過去問や出題例を中心に進めるのがおすすめです。最初に問題を解いて試験の傾向をつかみ、分からなかった部分をテキストに戻って確認すると、効率よく学習できます。
出題分野は、貨物自動車運送事業法・道路運送法、道路運送車両法、道路交通法、労働基準法、運行管理者の実務に関する内容などです。法令問題が多いため、数字や義務、禁止事項、点呼・運転時間・休憩時間などは重点的に押さえておきましょう。
特に実務に関する問題では、単に条文を暗記するだけでなく、「この場面で運行管理者はどう判断するべきか」を考える力も必要です。事故防止、過労運転防止、点呼、乗務記録、健康管理などは、実際の運行管理業務と結びつけて理解すると覚えやすくなります。
独学でも合格を目指せますが、法令や労務管理に苦手意識がある方は、通信講座や対策講座を利用するのも一つの方法です。基本的には、テキストで基礎を固め、過去問・出題例を繰り返し解き、間違えた分野を重点的に復習する流れがおすすめです。
運行管理者試験のお勧めテキスト
2026年版 ユーキャンの運行管理者〈貨物〉合格テキスト&問題集
貨物の運行管理者試験を受験する人向けのテキスト&問題集です。法令、道路運送車両法、労働基準法、実務上の知識を一冊で学べます。一問一答ドリルやCBT公表問題、模試も収録されており、初学者の独学に使いやすい教材です。
運行管理教科書 運行管理者試験〈旅客〉テキスト&問題集 第2版
旅客の運行管理者試験に対応したテキスト&問題集です。バス・タクシーなど旅客運送に関する法令や安全管理、労務管理、実務知識を整理しながら学べます。旅客区分を受験する人が、基礎から問題演習まで進めたい場合に向いています。
資格を活かせる仕事
運行管理者とは、安全に輸送をする為に、運転者の乗務割りの作成、休憩・睡眠施設の保守管理、運転者の指導監督、点呼に依る運転者の疲労や健康状態の把握、安全運行の指示等の業務を行います。
事業用自動車が29両までに運行管理者を1人(以上)、30両~59両までに2人(以上)、60両~89両までに3人(以上)置く事が定められています。
それ以上は30両毎に1人ずつ増員が必要となります。
運行管理者は貨物自動車運送事業法や車両法、労働基準法といった法令に精通すると共に、自動車の構造や貨物の積載方法、又、乗務員の健康管理にも詳しくなければなりません。
それらに基づき、強い指導力で事故防止、自動車の効率的な運用を目指して勤める事が大切です。
勝焼きできる場としてはタクシー会社などの交通会社でになります。運行管理者は必置資格になっているので、法律上、各営業所(事業所)に設置しなければいけませんので、需要は多いです。
就職や転職で役立てることができる資格の一つと言えるでしょう。
受験者の口コミ評判


1夜漬けではだめ
2.0 南国太郎 60代その他

平成14年に8月に基礎講習のみで勉強せず、受験不合格
平成15年に8月受験無事合格 8月に入って試験日までに早朝5時に起きて2時間ほど
勉強 過去問を解いて2週間勉強しました。無事合格しました。焦ってはだめです。
1夜漬けではだめです。最新の過去問を読んで下さい。(2020年2月)


勉強方法
4.0 ペラ 30代会社員

勉強方法はナスバの基礎講習でもらったテキスト、市販の過去問題集。
資格の取得を目指すキッカケは会社の業務に必要であったため、キャリアアップ。資格を取得してメリットを感じることは給料に資格手当てが加算される。資格取得に投資したお金は過去問題集1500円×2冊、基礎講習費用。
直近5回位の過去問繰り返して、出題傾向に慣れて下さい。ただ同じ問題集解くのではなくて、正解を導く考え方を習得すれば、大丈夫です。同じ問題集繰り返すだけでは、2回目以降答え覚えてしまって勉強になりませんので!!(゜ロ゜ノ)ノ。(2018年11月)



