樹木医試験の難易度・研修内容・日程など

目次

樹木医試験とは

樹木の診断・治療、保護育成、後継樹の育成、樹木保護に関する指導などを行う専門家を認定する資格です。街路樹、公園樹、庭園樹、天然記念物、巨樹・古木などを対象に、樹木の状態を調査し、病害虫や腐朽、衰弱などの原因を判断して、適切な保全方法を考える力が問われます。

資格取得には、樹木医資格審査に合格し、樹木医として登録される必要があります。第1次審査では、樹木医研修の受講者を選抜するための筆記試験や業績審査が行われ、合格者は研修を受講します。その後、研修内で講義や実習、資格審査を受け、必要な知識と技術を身につけます。

造園会社、樹木管理会社、建設コンサルタント、地方公共団体、文化財・天然記念物の保全、環境緑化、公園管理などの分野で活用しやすい資格です。受験には樹木の診断・治療や保護育成などに関する実務経験が求められるため、初学者向けというより、緑化・造園・林業・環境分野で経験を積んだ人が専門性を高めるために向いています。

樹木医試験の基本情報

資格種別民間資格
ジャンル環境・自然
資格区分なし
受験資格樹木の診断・治療・保護などに関する実務経験が通算5年以上ある人。樹木医補の場合は、認定後の実務経験が1年以上ある人
試験日程年1回。例年7月ごろに第1次審査を実施し、合格者が樹木医研修・資格審査へ進む形式
試験方法第1次審査と研修・資格審査で実施。第1次審査は筆記試験と業績審査、研修では講義・実習・資格審査を行います
免除科目樹木医補は受験手数料が一部優遇されます。試験科目そのものの免除制度は特に案内されていません
試験場所第1次審査は北海道、宮城、東京、愛知、大阪、福岡などの指定会場。研修の講義はWeb配信、実習・資格審査は茨城県つくば市内で実施
受験料一般:19,000円(税込)/樹木医補:16,000円(税込)。研修受講料は別途必要
登録・更新資格審査に合格し、登録手続きを行うことで樹木医として登録されます。登録後は5年ごとの更新が必要
問い合わせ一般財団法人 日本緑化センター
関連資格森林インストラクター
NACS-J自然観察指導員
グリーンアドバイザー

樹木医試験の試験日

2026年度試験

試験日申込期間合格発表
第1次審査:7月12日5月1日~6月15日第1次審査:8月末ごろ
第2次審査:9月下旬~10月中旬第1次審査合格者が対象最終:11月中旬ごろ

樹木医試験の試験内容

第1次審査と第2次審査で構成されています。第1次審査は、樹木医研修を受講する人を選抜するための試験で、筆記試験と業績審査が行われます。

第1次審査に合格すると、第2次審査として樹木医研修を受講します。研修では、樹木の診断、治療、保護、育成、管理に必要な専門知識を学び、研修期間中に筆記試験、樹種識別の適性試験、面接試験などが実施されます。

出題範囲

第2次審査

樹木医研修の内容をもとに、樹木医として必要な専門知識と実務的な判断力が確認されます。

研修科目には、樹木の分類、生理、生態、土壌、病害、虫害、診断、治療、保護、移植、樹木管理、天然記念物、関連法規などが含まれます。

樹種の識別に関する適性試験では、樹木の葉、枝、樹皮、樹形などの特徴をもとに、樹種を見分ける力が問われます。面接試験では、樹木医としての適性、実務経験、知識の理解度、活動姿勢などが確認されます。

第1次審査

樹木医研修を受講するための選抜試験として、樹木医に必要な基礎知識、専門知識、文章表現力、業務経験などが確認されます。

筆記試験では、樹木の生理、分類、生態、土壌、病害虫、診断、治療、保護、管理、造園、林業、環境保全など、樹木に関係する幅広い分野が出題されます。

論述問題では、樹木の診断や保護、管理に関するテーマについて、知識を整理し、文章で説明する力が問われます。業績審査では、樹木の調査、研究、診断、治療、保護、育成、管理、設計、監理などに関する実務経験が確認されます。

試験科目と出題数

第1次審査では、択一式試験と論述式試験が実施されます。択一式試験は35問、試験時間は90分です。論述式試験は3問、試験時間は90分です。

第2次審査では、樹木医研修を受講し、研修科目に関する筆記試験、樹種識別に関する適性試験、面接試験などが実施されます。

研修科目は複数分野に分かれており、樹木の分類、生理、生態、土壌、病害、虫害、診断、治療、保護、管理など、樹木医の実務に関係する内容を幅広く扱います。

合格基準

第1次審査では、筆記試験と業績審査をもとに、樹木医研修の受講者が選抜されます。単純な点数だけでなく、樹木に関する実務経験や業績も審査対象になります。

第2次審査では、研修科目の筆記試験、樹種識別の適性試験、面接試験などを総合して判定されます。樹木医として必要な知識、識別能力、実務経験、判断力、適性を備えているかが確認されます。

樹木医試験の受験者数・合格率

年度受験者数合格者数合格率
2025年度非公表100人非公表
2024年度非公表101人19.6%
2023年度非公表96人22.4%
2022年度非公表92人23.1%
2021年度非公表非公表23.2%

樹木医試験の難易度

植物・樹木・造園・林業分野の資格の中でも難しい試験です。樹木に関する知識だけでなく、病害虫、土壌、診断、治療、保護管理まで幅広く理解する必要があり、実務経験があっても十分な対策が求められます。

特に負担になりやすいのは、樹木を総合的に診断する力が必要になる点です。樹種の特徴、樹木の生理、根・幹・枝葉の状態、病害虫の被害、腐朽、土壌環境、水分条件、気象被害などを関連づけて判断する必要があります。単に植物名や病害名を覚えるだけでは対応しにくく、症状から原因を考える力が重要になります。

また、診断だけでなく、保全や治療に関する知識も問われます。剪定、土壌改良、樹勢回復、病害虫防除、支柱・ワイヤー設置、腐朽対策、移植、文化財樹木や街路樹の管理など、現場での対応を想定した知識が必要です。造園や林業の経験がある人でも、樹木医としての診断・保護管理の視点は別途整理する必要があります。

さらに、樹木医は自然環境や景観、文化財、都市緑化にも関わるため、単木だけでなく周辺環境を含めて考える力も求められます。樹木の状態を見て、何が原因で弱っているのか、どのような処置が適切かを判断するには、知識と実務経験の両方が重要です。

造園、林業、樹木管理、緑地管理、植物調査などに関わっている人は学習内容を実務と結びつけやすい資格です。一方で、樹木診断や病害虫、土壌に触れた経験が少ない人にとっては、覚える範囲が広く、実践的な判断も求められるため、取得ハードルは高めです。

樹木医の仕事

造園会社、樹木管理会社、森林・緑地管理会社、公園管理、建設コンサルタント、環境コンサルタント、自治体の公園・緑地部門、文化財庭園や天然記念物の管理、街路樹管理、ゴルフ場、樹木診断業務などがあります。特に、老木や街路樹、記念樹、庭園樹木の診断、倒木リスクの確認、樹勢回復、病害虫対策、保全計画の作成などに関わる仕事では、資格で学んだ知識を活かしやすいでしょう。

樹木は、見た目では健康そうに見えても、内部が腐っていたり、根が弱っていたりすることがあります。街路樹や公園樹木では、倒木や枝折れが事故につながる可能性もあるため、専門的に状態を診断できる人材は重要です。

樹木医は、樹木管理や造園・緑地分野では専門性を示しやすい資格です。一方で、資格だけで独立して安定した仕事を得るのは簡単ではありません。実務では、樹木診断の経験、造園・剪定・土壌・病害虫に関する知識、報告書作成、自治体や管理者への説明力なども求められます。

樹木医試験は、樹木の保護や緑地管理、造園、環境保全に関わりたい人に向いています。造園施工管理技士、森林インストラクター、技術士、農学・林学系の知識、造園や公園管理の実務経験と組み合わせることで、より仕事に活かしやすくなるでしょう。

資格を広めてくれると嬉しいです!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次