非破壊試験技術者試験の難易度・合格率・試験日など

目次

非破壊試験技術者試験とは

対象物を壊さずに、内部や表面のきず、劣化、欠陥などを調べる非破壊試験の技術力を認証する資格です。超音波、放射線、磁気、浸透、渦電流などの方法を用いて、構造物や製品の安全性を確認するため、製造業、建設、プラント、鉄道、航空、発電設備など幅広い分野で必要とされます。

資格は日本非破壊検査協会が実施しており、JIS Z 2305に基づく認証制度として運用されています。試験方法や対象分野ごとに区分があり、さらに技術レベルに応じてレベル1、レベル2、レベル3に分かれています。上位レベルになるほど、試験結果の判定、手順書の作成、技術指導など、より高度な役割が求められます。

非破壊検査会社、メーカー、プラント、インフラ保守、建築・土木、発電所、航空・鉄道関連などで活かしやすい資格です。設備や構造物の安全確認に直結するため、検査・品質管理・保全分野で専門性を示しやすい実務向けの資格といえます。

非破壊試験技術者試験の基本情報

資格種別民間資格
ジャンル保安・技術
資格区分レベル3、レベル2、レベル1
受験資格レベルごとに必要な訓練時間と非破壊試験に関する経験が定められています。レベル3は、レベル2より高度な知識・経験が必要
試験日程年2回。春期・秋期に実施
試験方法一次試験と二次試験で実施。レベル1・レベル2は筆記試験と実技試験、レベル3は基礎試験と主要方法試験で実施
免除科目過去の合格状況、再認証試験、保有資格、認証区分などにより、一部試験が免除される場合があります
試験場所全国の指定試験地。試験方法・レベル・部門により異なります
受験料2026年秋期以降:20,900円(税込)/2027年以降:24,200円(税込)
登録・更新試験合格後、認証申請を行うことで非破壊試験技術者として認証されます。資格には有効期間があり、更新・再認証の手続きが必要
問い合わせ一般社団法人 日本非破壊検査協会 
関連資格発破技士
品質管理検定
地下タンク等定期点検技術者

非破壊試験技術者試験の試験日

2026年度試験

試験日申込期間合格発表
春期一次試験:3月20日・3月21日
春期二次試験:5月・6月の指定日
1月21日~2月3日一次試験:4月8日
二次試験:7月中旬ごろ
秋期一次試験:公式発表後に確認
秋期二次試験:公式発表後に確認
公式ページで確認公式ページで確認

非破壊試験技術者試験の試験内容

非破壊試験技術者試験は、製品や設備を壊さずに内部・表面の欠陥を調べるための知識と技能を確認する試験です。放射線透過試験、超音波探傷試験、磁気探傷試験、浸透探傷試験、渦電流探傷試験、ひずみゲージ試験などの方法ごとに資格が分かれ、レベル1・レベル2・レベル3の段階があります。

出題範囲

レベル1・レベル2では、受験する非破壊試験方法に関する基礎知識、装置や材料の扱い、試験方法、欠陥の検出、結果の記録・報告などが出題されます。レベル2では、レベル1よりも結果の評価や指示書作成など、現場で判断するための内容が重視されます。

レベル3では、非破壊試験全体の管理・指導に必要な知識が問われます。材料や製造・加工に関する基礎知識、認証制度、複数の非破壊試験方法に関する知識、対象となる試験方法の高度な専門知識、手順書の作成などが出題範囲になります。

試験科目と出題数

レベル1・レベル2の試験は、一次試験と二次試験に分かれます。一次試験は一般試験と専門試験で構成され、受験する非破壊試験方法の基礎知識と専門知識が問われます。二次試験は実技試験で、装置の取扱い、試験体への適用、不連続部の検出、結果の記録・報告などを行います。レベル2では、レベル1技術者に対するNDT指示書の作成も含まれます。

レベル3の試験は、一次試験と二次試験に分かれます。一次試験では、材料科学や製品・製造・加工の基礎知識、認証制度、複数の非破壊試験方法に関する知識が問われます。二次試験では、受験する試験方法について、レベル3として必要な専門知識、適用判断、手順書作成などが出題されます。

合格基準

レベル1・レベル2の一次試験は、一般試験と専門試験のそれぞれで70%以上の得点が必要です。二次試験は実技試験で80%以上の得点が必要になります。

レベル3は、一次試験で70%以上の得点が必要です。二次試験も、関連する試験方法の専門知識、適用に関する問題、手順書作成問題のそれぞれで70%以上の得点が必要です。レベル3受験者が該当するレベル2資格を持っていない場合は、レベル2相当の実技試験も課されます。

非破壊試験技術者試験の合格率

レベル1

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試験期一次申請一次合格者数一次合格率二次申請二次合格者数二次合格率
2025年春期1,299人661人53.3%948人633人69.2%
2024年秋期1,509人761人52.6%1,020人656人66.8%
2024年春期1,298人650人52.4%942人610人67.8%
2023年秋期1,451人777人56.1%1,054人656人65.34%
2023年春期1,309人666人53.4%994人624人66.6%

レベル2

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試験期一次申請一次合格者数一次合格率二次申請二次合格者数二次合格率
2025年春期4,451人1,638人38.9%2,550人1,507人60.8%
2024年秋期4,803人1,642人36.2%2,504人1,428人59.4%
2024年春期4,373人1,592人38.6%2,485人1,406人58.9%
2023年秋期4,702人1,643人37.0%2,530人1,432人58.5%
2023年春期4,539人1,612人38.0%2,456人1,352人56.9%

レベル3

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試験期一次申請一次合格者数一次合格率二次申請二次合格者数二次合格率
2025年春期543人71人14.3%685人125人19.9%
2024年秋期568人72人13.6%680人124人20.2%
2024年春期512人48人10.0%687人157人24.4%
2023年秋期530人49人9.7%752人172人24.3%
2023年春期529人94人18.8%778人117人16.5%

非破壊試験技術者試験の難易度

非破壊試験技術者試験は、検査・品質管理・溶接・製造・プラント保全などに関わる人でも、試験方法ごとの専門知識をしっかり整理する必要がある試験です。レベル1は基礎的な内容が中心ですが、レベル2・レベル3になるほど判定や指示、管理に関する力が求められ、難易度が上がります。

この試験では、放射線透過試験、超音波探傷試験、磁粉探傷試験、浸透探傷試験、渦電流探傷試験、ひずみ測定など、部門ごとに異なる知識が問われます。試験方法によって原理や対象物、検出しやすい欠陥、使用機器、判定方法が大きく異なるため、自分が受験する部門に合わせた理解が必要です。

特に難しく感じやすいのは、検査結果を正しく読み取り、欠陥の有無や状態を判断する部分です。超音波探傷では波形の読み取り、放射線透過試験ではフィルムや画像の判定、磁粉・浸透探傷では指示模様の見分けなど、単なる用語暗記だけでは対応しにくい内容があります。

また、レベル2以上では、検査手順や判定基準、記録の作成、作業者への指示など、実務での責任も意識した知識が必要になります。検査の原理を知っているだけでなく、どの条件で検査を行い、どのように結果を評価するかを理解しておかなければなりません。

製造業、鉄鋼、溶接、航空、発電所、プラント、橋梁、設備保全などに関わっている人は、実務経験を活かしやすい資格です。一方で、非破壊試験に触れた経験が少ない人は、各試験方法の原理、機器の扱い、欠陥の種類、判定基準を理解する部分で負担を感じやすいでしょう。

非破壊試験技術者試験の勉強法

各試験方法の原理、使用する装置、検出できる欠陥、適用できる材料や対象物を押さえることが大切です。単に用語を覚えるだけでなく、「どの検査方法がどの欠陥に向いているのか」を比較しながら理解すると覚えやすくなります。

特に重要なのは、欠陥の種類と判定方法です。きず、割れ、ブローホール、介在物、溶接欠陥、腐食、減肉などについて、どのように検出し、どの基準で評価するのかを整理しておきましょう。

レベル2以上を目指す場合は、実務に近い判断力も必要になります。試験条件の設定、探傷感度、記録方法、試験結果の評価、報告書作成などを、実際の検査業務の流れと結びつけて学習すると理解しやすくなります。

非破壊試験技術者試験は、検査方法ごとの特徴を正確に理解することが合格への近道です。基本的には、テキストで原理と手順を確認し、問題演習を繰り返しながら、試験方法・欠陥判定・適用範囲・安全管理を重点的に復習する勉強法がおすすめです。

資格を活かせる仕事

非破壊検査会社、建設会社、プラント設備会社、造船所、鉄鋼メーカー、航空機関連会社、発電所、石油化学工場、橋梁・トンネルなどのインフラ点検会社、圧力容器や配管の検査会社などがあります。特に、溶接部の欠陥確認、配管やタンクの劣化調査、橋梁や構造物の点検、航空機部品や機械部品の品質確認に関わる仕事では、資格で学んだ知識を直接活かしやすいでしょう。

非破壊試験は、設備や構造物を壊さずに安全性を確認できるため、製造・建設・インフラ維持管理の分野で重要な役割を持ちます。見た目では分からない内部欠陥や劣化を早期に発見できれば、事故や故障の予防にもつながります。

この資格は、検査・品質管理・設備保全の分野では実務に結びつきやすい資格です。特に、プラント、発電所、造船、航空、橋梁、圧力容器など、安全性が重視される現場では評価されやすい資格といえます。

一方で、非破壊試験技術者だけで就職・転職が大きく有利になるというよりは、検査業務や製造・保全・施工管理の実務経験と組み合わせて活かす資格です。資格区分やレベルによって評価される範囲も変わるため、仕事で使う試験方法に合った区分を取得することが重要です。

非破壊試験技術者試験は、構造物や設備の検査、品質管理、保全業務に関わりたい人に向いています。エックス線作業主任者、放射線取扱主任者、溶接関連資格、ボイラー溶接士、コンクリート診断士、施工管理技士などと組み合わせることで、検査・保全・インフラ管理分野でより活かしやすくなるでしょう。

資格を広めてくれると嬉しいです!
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