あん摩マッサージ指圧師試験とは
あん摩マッサージ指圧師として働くために必要な国家資格を取得するための試験です。あん摩、マッサージ、指圧などの手技を用いて、身体のこりや痛み、血行不良、筋肉の緊張などに働きかけ、健康の維持や症状の改善を支援する専門職です。
試験では、解剖学、生理学、病理学、臨床医学、衛生学、公衆衛生学、関係法規、東洋医学概論、経絡経穴概論、あん摩マッサージ指圧理論など、施術に必要な幅広い知識が問われます。身体の構造や疾患に関する理解に加え、安全に施術を行うための判断力も重要になります。
合格後はあん摩マッサージ指圧師名簿に登録され、治療院、鍼灸院、整骨院、介護・福祉施設、訪問マッサージ、スポーツ分野、美容・健康関連などで働くことができます。独立開業を目指せる資格でもあり、手技による身体ケアに関心がある人に向いた医療系の専門資格です。
あん摩マッサージ指圧師試験の基本情報
| 資格種別 | 国家資格(業務独占資格) |
| ジャンル | 医療・心理 |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | 文部科学大臣認定の学校、厚生労働大臣認定の養成施設、または都道府県知事認定の養成施設で、あん摩マッサージ指圧師に必要な知識・技能を修得した者・修得見込みの者、外国の学校・養成施設を卒業した者、または外国で相当する免許を取得し、厚生労働大臣の認定を受けた者など |
| 試験日程 | 年1回。例年2月ごろに実施 |
| 試験方法 | 筆記試験 |
| 免除科目 | 同時にきゅう師試験を受ける場合は、申請することにより共通科目が免除 |
| 試験場所 | 宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、鹿児島県など。視覚障害者は各都道府県で受験可能 |
| 受験料 | 19,500円 |
| 登録・更新 | 合格後、あん摩マッサージ指圧師名簿に登録することで、あん摩マッサージ指圧師免許を取得。免許自体に定期更新制度はありません |
| 問い合わせ | 公益財団法人 東洋療法研修試験財団 |
| 関連資格 | はり師 きゅう師 柔道整復師 整体師 |
あん摩マッサージ指圧師試験の試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 2月21日 | 12月1日~12月19日 | 3月26日 |
あん摩マッサージ指圧師試験の試験内容
あん摩マッサージ指圧師として必要な基礎医学、東洋医学、臨床医学、あん摩マッサージ指圧施術に関する知識を確認する国家試験です。試験は筆記試験で行われ、1問1点のマークシート方式で実施されます。
出題範囲
出題範囲は、医療概論、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学概論、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、東洋医学臨床論、あん摩マッサージ指圧理論などです。
現代医学の基礎や疾病の理解に加えて、東洋医学の考え方、経絡・経穴、あん摩・マッサージ・指圧の作用、施術方法、禁忌、リスク管理などが出題対象になります。
試験科目と出題数
試験は筆記試験で、1問1点の合計160点満点で実施されます。基礎医学、臨床医学、東洋医学、経絡経穴、あん摩マッサージ指圧理論、関係法規などを総合的に問う構成です。
はり師・きゅう師試験と同時に受験する場合は、共通科目とそれぞれの専門科目を組み合わせて受ける形になります。
合格基準
合格基準は、160点満点中96点以上です。全体で6割以上の得点が必要で、あん摩マッサージ指圧師として必要な基礎医学、東洋医学、臨床医学、施術理論をバランスよく得点することが求められます。
あん摩マッサージ指圧師試験の受験者数・合格率
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年度 | 1,070人 | 910人 | 85.0% |
| 2024年度 | 1,160人 | 1,011人 | 87.2% |
| 2023年度 | 1,109人 | 932人 | 84.0% |
| 2022年度 | 1,296人 | 1,148人 | 88.6% |
| 2021年度 | 1,278人 | 1,082人 | 84.7% |
あん摩マッサージ指圧師試験の難易度
養成課程で学んできた人にとっては合格を目指しやすい国家試験です。ただし、手技療法の知識だけでなく、解剖学・生理学・病理学・臨床医学などの医学系科目も幅広く出題されるため、基礎医学をしっかり理解しておく必要があります。
この試験では、医療概論、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、あん摩マッサージ指圧理論などが問われます。筋肉や骨格、神経、血管の知識に加えて、疾患の特徴や施術上の注意点も理解しておくことが重要です。
つまずきやすいのは、施術に直結する知識と医学的な判断を結びつける部分です。肩こりや腰痛、関節痛など身近な症状だけでなく、神経疾患、循環器疾患、整形外科疾患、内科系疾患なども関係するため、症状の背景にある病態を見落とさない視点が求められます。
また、あん摩マッサージ指圧理論では、手技の種類や作用、適応、禁忌、安全管理に関する理解も必要です。施術効果だけでなく、患者の状態によっては避けるべき手技や注意すべき疾患もあるため、単なる暗記ではなく、臨床場面を意識して理解できるかが大切になります。
養成校での授業や実技実習を積み重ねてきた人であれば、極端に難しい試験ではありません。一方で、出題範囲は広く、基礎医学・臨床医学・東洋医学・手技療法をバランスよく理解できていないと、得点が安定しにくい試験です。
あん摩マッサージ指圧師試験の勉強法
東洋医学の基礎理論、経絡経穴、解剖学、生理学、病理学、臨床医学、リハビリテーション、衛生学、公衆衛生、関係法規などを幅広く学ぶことが大切です。まずは、身体の構造や筋肉・神経・血管の働きを整理し、施術が身体にどのような影響を与えるのかを理解していくと学習しやすくなります。
勉強を進める際は、手技の名称や東洋医学の用語を暗記するだけでなく、どの症状に対してどのような考え方で施術を行うのかを関連づけて覚えることが効果的です。あん摩、マッサージ、指圧それぞれの特徴や目的、適応、禁忌を整理し、実技で学んだ感覚と結びつけながら復習すると理解が深まりやすくなります。
また、国家試験では東洋医学だけでなく、解剖学・生理学・病理学・臨床医学などの基礎医学も重要です。筋肉や関節、神経の走行、代表的な疾患の症状、施術時に注意すべき状態を押さえておくことで、安全な施術につながる知識として整理できます。高齢者や慢性疾患を持つ人への対応、感染予防、衛生管理、医療関係法規も後回しにせず確認しておくと安心です。
過去問演習では、正解だけを覚えるのではなく、なぜその手技や考え方が適切なのか、なぜその症状では注意が必要なのかまで確認することが大切です。直前期は、解剖・生理、東洋医学概論、経絡経穴、臨床医学、関係法規などの頻出分野を中心に復習すると効果的です。知識を「身体の構造」「症状の理解」「施術の目的」「安全管理」の流れで整理すると、試験本番でも応用しやすくなります。
資格を活かせる仕事
あん摩マッサージ指圧師としての職場は、一般的には病院の整形外科や、治療院などの医療機関になります。また高齢化に伴い、老人ホームや介護サービスステーションなどの介護施設での求人需要が増えてきています。
あと、人気があるのがスポーツクラブなどで、スポーツトレーナーとしての勤務になります。ただ、人気がある割に需要が少ないので、その分、競争率が高くなります。
この様に、あん摩マッサージ指圧師として働ける場所は意外と多いです。また、経験を積めば独立開業も夢ではありませんので、脱サラ希望であん摩マッサージ指圧師を目指される人も多いですね。
あん摩マッサージ指圧師としての収入は、勤務先やスキルにより異なりますが、治療院など、個人経営している所だと14万円~18万円程になります。また、社会保険が付かない場合が多いので、アルバイトと同じ扱いになってしまいます。病院勤務の場合は、17万円~22万円程と、個人経営の治療院に比べると、給料水準はアップします。
この手の職種は、技術力が物を言う世界なので、スキルや経験を積むことが出来れば、収入はどんどんアップします。また、独立開業も可能な職種なので、リスクは伴いますが、夢のある仕事と言っていいでしょう。

