電気工事士試験の難易度・合格率・試験日など

目次

電気工事士試験とは

一般住宅、店舗、工場、ビルなどの電気設備工事に必要な知識と技能を認定する国家試験です。電気工事士の資格を取得することで、配線工事、コンセントやスイッチの設置、照明器具の取付け、電気設備の施工・点検など、法令で定められた電気工事に携わることができます。

資格区分は第一種電気工事士と第二種電気工事士に分かれています。第一種は、第二種の範囲に加えて、最大電力500キロワット未満の自家用電気工作物の工事にも対応できる上位資格です。第二種は、一般住宅や小規模店舗などの一般用電気工作物の工事を行うための資格で、電気工事士を目指す人が最初に取得を目指しやすい区分です。

試験は学科試験と技能試験で構成されています。学科試験では、電気理論、配電理論、電気機器、配線設計、法令、検査方法などが問われ、技能試験では、配線図をもとに実際の材料を使って課題を完成させる作業能力が評価されます。

電気工事会社、設備工事会社、建設会社、ビル管理会社、工場、住宅設備関連会社などで活用しやすい資格です。電気工事の現場で働くために必要性が高く、設備管理や建築設備分野でキャリアを広げたい人にも向いています。

電気工事士の基本情報

資格種別国家資格(業務独占資格)
ジャンル電気・無線
資格区分第一種電気工事士、第二種電気工事士
受験資格なし(但し、一種の免状を取得するには一定の実務経験が必要)
試験日程年2回。上期・下期に分けて実施
試験方法学科試験と技能試験で実施。学科試験はCBT方式または筆記方式、技能試験は配線作業などの実技形式
免除科目第一種・第二種ともに、前回の学科試験合格者などは、申請により学科試験が免除される場合があります
試験場所学科試験のCBT方式は全国のCBT試験会場、筆記方式・技能試験は全国の指定試験地
受験料第一種:インターネット申込み13,000円/書面申込み14,400円、第二種:インターネット申込み11,100円/書面申込み12,500円
登録・更新試験合格後、免状の交付を受けることで電気工事士として業務を行うことができます。第一種は免状交付に原則として実務経験が必要で、免状取得後は定期講習の受講が必要
問い合わせ一般財団法人電気技術者試験センター
関連資格電気通信主任技術者
電気主任技術者
電気工事施工管理技士
工事担任者

電気工事士の試験日

2026年度試験

第一種電気工事士試験

試験日申込期間
上期:学科CBT 4月1日~5月8日
技能:7月4日
2月13日~3月2日
下期:学科CBT 9月11日~10月18日
学科筆記:10月4日
技能:11月21日
7月27日~8月13日

第二種電気工事士試験

試験日申込期間
上期:学科CBT 4月23日~6月7日
学科筆記:5月24日
技能:7月18日または7月19日
3月16日~4月6日
下期:学科CBT 9月24日~11月8日
学科筆記:10月25日
技能:12月12日または12月13日
8月17日~9月3日

電気工事士の試験内容

第一種と第二種に分かれており、第一種が上位区分です。どちらも筆記試験と技能試験で構成されています。筆記試験では、電気に関する基礎理論、配線設計、電気機器、施工方法、検査方法、法令などが問われます。

技能試験では、配線図で与えられた条件に従って、電線、器具、端子台、スイッチ、コンセントなどを用いた配線作業を行います。工具を正しく使い、制限時間内に欠陥のない作品を完成させる力が必要です。

出題範囲

第一種

自家用電気工作物を含む、より広い範囲の電気工事に関する知識が問われます。電気理論、配電理論、配線設計、電気機器、施工方法、受電設備、検査、保安、関係法令などを理解しておく必要があります。

高圧受電設備、変圧器、遮断器、開閉器、保護継電器、接地工事、電線路、幹線設備など、第二種よりも実務範囲が広く、電気設備全体の構成を理解する力が求められます。

技能試験では、第一種電気工事士として必要な配線作業が出題されます。候補問題をもとに、単線図から複線図を読み取り、指定された材料を使って正確に施工する力が問われます。

第二種

一般用電気工作物に関する電気工事の知識が中心です。住宅や小規模店舗などで使われる低圧の屋内配線、器具、電線、配線図、施工方法、検査、法令などが問われます。

筆記試験では、電気の基礎理論、配電理論、配線設計、電気機器・配線器具、施工方法、検査方法、電気工事に関する法令などが出題されます。

技能試験では、候補問題の中から出題され、スイッチ、コンセント、ランプレセプタクル、引掛シーリング、端子台、アウトレットボックス、電線などを使って配線作業を行います。結線ミス、寸法不足、器具の取付不良、被覆の損傷などは欠陥の対象になります。

試験科目と出題数

第一種の筆記試験は、四肢択一式で実施されます。出題数は50問、試験時間は140分です。技能試験は、配線図に従って作品を完成させる実技試験で、試験時間は60分です。

第二種の筆記試験も、四肢択一式で実施されます。出題数は50問、試験時間は120分です。技能試験は、配線図に従って作品を完成させる実技試験で、試験時間は40分です。

筆記試験に合格した人、または筆記試験免除の対象者が技能試験を受験できます。技能試験は、事前に公表される候補問題をもとに出題されます。

合格基準

筆記試験は、第一種・第二種ともに100点満点中60点以上が目安です。ただし、試験回によって合格基準点が調整される場合があります。

技能試験は、完成した作品に重大な欠陥がないことが合格の条件です。採点は欠陥の有無で判定され、未完成、誤結線、器具の取付不良、電線の寸法不足、被覆の損傷、圧着不良などがあると不合格になる場合があります。

電気工事士の受験者数・合格率

第一種電気工事士|学科試験

年度受験者数合格者数合格率
2025年度36,154人20,735人57.4%
2024年度35,320人20,030人56.7%
2023年度33,035人20,361人61.6%
2022年度37,247人21,686人58.2%
2021年度40,244人21,542人53.5%

第一種電気工事士|技能試験

年度受験者数合格者数合格率
2025年度28,403人16,509人58.1%
2024年度28,372人17,004人59.9%
2023年度26,143人15,834人60.6%
2022年度26,578人16,672人62.7%
2021年度25,751人17,260人67.0%

第二種電気工事士|学科試験

年度受験者数合格者数合格率
2025年度139,087人78,711人56.6%
2024年度132,462人77,045人58.2%
2023年度134,025人79,655人59.4%
2022年度145,088人81,179人56.0%
2021年度156,553人92,640人59.2%

第二種電気工事士|技能試験

年度受験者数合格者数合格率
2025年度99,610人71,471人71.8%
2024年度94,238人66,215人70.3%
2023年度95,337人67,749人71.1%
2022年度97,659人70,888人72.6%
2021年度116,276人84,684人72.8%

電気工事士の難易度

電気工事士試験は、第二種であれば初学者でも計画的に学習すれば合格を目指しやすい一方、第一種は出題範囲や実務的な内容が広がるため難しさが増します。どちらも筆記試験だけでなく技能試験があるため、知識の暗記だけでなく、実際に工具を使って配線作業を正確に行う力が必要です。

難しさの理由は、電気の基礎理論、配線図、電気機器、施工方法、法令、検査方法などを幅広く学ぶ必要があるためです。第二種では一般住宅や小規模店舗などの電気工事に関する基礎が中心ですが、電気に初めて触れる人は、電圧・電流・抵抗、複線図、配線器具の名称などに慣れるまで時間がかかりやすいでしょう。

特に負担になりやすいのは技能試験です。候補問題をもとに、制限時間内で配線を組み立て、欠陥のない作品を完成させる必要があります。筆記試験に合格できる知識があっても、工具の扱い、電線の切断・被覆剥ぎ、結線、器具への取り付けに慣れていないと、本番で時間不足やミスにつながりやすくなります。

第一種では、第二種よりも高圧受電設備や工場・ビルなどの電気設備に関する内容が増えます。配線図や機器、保護装置、施工管理、法令などもより実務寄りになるため、電気工事や設備管理の経験がある人の方が理解しやすい試験です。

第二種は独学でも対策しやすい資格ですが、技能試験は必ず手を動かして練習する必要があります。第一種を目指す場合は、筆記で幅広い電気設備の知識を整理し、技能では第二種以上に正確で安定した作業ができるように準備しておくことが大切です。

電気工事士の勉強法

筆記試験では、過去問演習が特に効果的です。電気理論の計算問題、配線図記号、工具・材料、施工方法、法令などは繰り返し出題されやすいため、問題集を何度も解いて出題パターンに慣れておくと得点しやすくなります。

技能試験では、候補問題を実際に作って練習することが重要です。複線図の書き方、器具の接続、電線の切断・被覆むき、圧着、端子台への接続などを、制限時間内に正確にできるようにしておきましょう。

特に技能試験では、欠陥を出さないことが大切です。寸法ミス、接続ミス、圧着ミス、被覆の傷、リングスリーブの選定ミスなどは不合格につながるため、候補問題を繰り返し作り、ミスしやすい箇所を重点的に確認しましょう。

電気工事士試験は、筆記は過去問対策、技能は実際の作業練習が合格への近道です。第一種は第二種よりも範囲が広く難易度も上がるため、電気設備や高圧受電設備に関する内容も含めて、早めに計画的に学習を進めるのがおすすめです。

電気工事士のお勧めテキスト

ぜんぶ絵で見て覚える 第2種電気工事士 学科試験すい~っと合格 2026年版

第二種電気工事士の学科試験対策で定番のテキストです。器具・配線図・計算問題などをイラストや写真で理解しやすく整理しており、電気の知識が少ない人でも学習を進めやすいです。必須過去問題も収録されています。

2026年版 第二種電気工事士学科試験 標準解答集

第二種電気工事士の学科試験対策に使える過去問題集です。過去問を繰り返し解くことで、出題形式や頻出分野を確認できます。テキストで基礎を学んだ後、仕上げとして本試験形式の演習を増やしたい人に向いています。

2026年版 第二種電気工事士技能試験 公表問題の合格解答

第二種電気工事士の技能試験対策に使いやすい、オーム社の公表問題対策本です。候補問題の複線図、施工手順、完成例を確認できるため、実技練習の流れをつかみやすい教材です。学科合格後の技能対策におすすめです。

資格を活かせる仕事

電気工事会社、設備工事会社、建設会社、ビル管理会社、工務店、住宅設備会社、リフォーム会社、工場の設備保全、太陽光発電設備の施工、通信・防犯設備関連の会社などがあります。特に、建物の配線工事、照明器具の取り付け、コンセント増設、分電盤の工事、電気設備の点検・修理などでは、資格を直接活かしやすいでしょう。

電気工事士は、電気系資格の中でも実用性が高い資格です。第二種電気工事士は、一般住宅や小規模店舗などの電気工事で活かしやすく、未経験から電気工事業界を目指す人の入口としても人気があります。第一種電気工事士になると、ビルや工場など、より大きな電気設備の工事にも関わりやすくなります。

就職・転職でも評価されやすく、電気工事や設備管理の求人では資格保有者を歓迎または必須としているケースがあります。特にビルメンテナンスや設備管理の分野では、第二種電気工事士を持っているだけでも応募できる求人が増えやすいです。

一方で、資格を取得しただけで現場をすぐ任されるわけではありません。実務では、配線作業の経験、図面の理解、安全管理、工具の扱い、現場での段取り、電気設備のトラブル対応力なども重視されます。

電気工事士試験は、電気工事・設備管理・建物メンテナンスの分野で働きたい人にとって、取得する価値の高い資格です。電気工事施工管理技士、消防設備士、認定電気工事従事者、建築物環境衛生管理技術者などと組み合わせることで、電気・設備分野でさらに活かしやすくなるでしょう。

受験者の口コミ評判

成人女1ホームセンターに勤務
3.5 メグミ 40代バイト

ホームセンターに勤務してますが資格取得者がいないこと、転職も考えていたので挑戦してみました。
ゼロからのスタートでしたが筆記試験は過去問をひたすら解き、実技は職業訓練校の技能講習を受けた後は暇があれば練習してました。私は使用しませんでしたが扱いやすい小型の圧着工具がありますよ。一回で受かりました。(2018年8月)

スーツ男持っていて損はない
4.5 佐々 30代会社員

僕が取った資格の中で難しかったのが、第二種電気工事士です。高校が工業高校の電気科のため、必然的にこの資格を取ることになりました。
電気工事士の資格を取るには、筆記と実技の両方を合格しなければいけません。僕は資格を受けた最初の年は、筆記は受かったのですが実技は不合格でした。
二年目は、筆記は一年目に受かったいたので筆記は免除となり、実技だけ受けるということになりました。結果は不合格でした。三年目は、筆記は免除されず、また受け直しということで筆記を受けました。結果は合格。そして実技の方も合格でした。三年目でやっと受かった資格なので大変でした。
電気工事士は求人もたくさん出ているので持っていて損はないと思います。(2017年9月)

成人男1きっかけ
3.5 バイソン 30代会社員

第二種電気工事士試験を受験しようとしたきっかけは会社で実験設備を組み立てるときに職場で誰も電気工事の資格を持っていないため、外部に依頼していたことです。時間がかかるのと費用が生じるので誰かが資格をとろうということになり多少電気の知識を持っていたので受験据えることを決意しました。
この試験の特徴は実技があり試験場で実際に電気BOXの配線を時間内に終わらせる必要があります。当時は出題される内容が公表されていなかったので事前に教材を買い込み何度も練習して臨みました。
試験問題は予想されたものと異なり焦りましたが何とか時間内に完成することができました。試験の多くは20代の男性が中心でしたが女性の受験者もちらほらも見かけました。(2017年7月)

成人男1独学で取得できた
5.0 田辺 40代会社員

自宅の電気配線を自分で変えたくて電気工事士の資格を取りました。筆記と実技があり大変そうでしたが人気の資格なのか参考書などが充実しており独学でもとる事ができました。
筆記は覚えたり簡単な計算をするだけでしたが実技は練習が必ず必要となり、練習用の機材やケーブルなど購入して慣れない手つきで一生懸命練習しました。資格の難易度はそれほど高い方ではないのですが色々な分野で活躍できるので持っておくとよい資格だと思います。(2015年12月)

資格を広めてくれると嬉しいです!
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