JIDAデザイン検定とは
デザインに関する基礎知識や専門知識を評価する、公益社団法人日本インダストリアルデザイン協会が実施する検定試験です。旧プロダクトデザイン検定から名称変更された検定で、工業製品だけでなく、幅広いデザイン領域に対応する知識を体系的に学べる内容になっています。
資格区分は、1級と2級に分かれています。1級は、デザインの専門知識をより実践的に活用したい人向けの上位区分で、2級はデザインの基本的な考え方や用語、製品・サービスづくりに関わる基礎知識を確認する区分です。
プロダクトデザイン、商品企画、メーカー、デザイン事務所、教育、企画開発、クリエイティブ関連の仕事などで活かしやすい資格です。独占業務がある資格ではありませんが、デザインを感覚だけでなく体系的に理解していることを示せるため、デザイン分野を学ぶ学生や、ものづくり・企画に関わる人に向いた検定といえます。
JIDAデザイン検定の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
| ジャンル | クリエイター・デザイン |
| 資格区分 | 1級、2級 |
| 受験資格 | なし |
| 試験日程 | 随時実施。受験者が試験日時を選択して受験 |
| 試験方法 | CBT方式またはIBT方式。四肢選択式100問・90分で実施 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 全国のテストセンター、または自宅などインターネット環境のある場所で受験可能 |
| 受験料 | 一般 11,000円、アカデミック 8,800円 |
| 登録・更新 | なし |
| 問い合わせ | 公益社団法人 日本インダストリアルデザイナー協会 |
| 関連資格 | カラーデザイン検定 画像処理エンジニア検定 イラストレータークリエイター能力認定試験 WEBデザイナー検定 |
JIDAデザイン検定の試験内容
旧プロダクトデザイン検定から名称変更された検定で、プロダクトデザインを中心に、商品開発やデザイン業務に必要な基礎知識を確認する試験です。区分は1級と2級があり、どちらもCBT方式またはIBT方式の四肢選択式で実施されます。旧プロダクトデザイン検定は2024年3月31日で終了し、現在はJIDAデザイン検定として実施されています。
出題範囲
1級では、プロダクトデザインの背景、社会とデザイン、ビジネスとデザイン、デザインマネジメント、デザインプロセス、ユーザー調査、企画、設計、生産、評価など、商品開発やデザイン業務に関わる幅広い知識が問われます。
2級では、プロダクトデザインの基本的な考え方、デザインの役割、造形、色彩、素材、ユーザー視点、製品開発の流れなど、デザインに関する基礎知識を中心に出題されます。
試験科目と出題数
1級・2級ともに、四肢選択式100問を90分で解答します。CBT方式とIBT方式が用意されており、受験資格に制限はありません。試験後は即時判定され、合否が記載されたスコアレポートが確認できます。
合格基準
1級は100点満点中70点以上、2級は100点満点中60点以上で合格です。合格後、希望者は資格登録を行うことで資格証の発行を受けられます。
JIDAデザイン検定の受験者数・合格率
非公開になります。
JIDAデザイン検定の難易度
デザインや商品企画に関心がある人であれば比較的取り組みやすい検定です。実技で製品を制作する試験ではなく、プロダクトデザインに関する基礎知識や考え方を理解しているかが中心になります。
この検定では、製品の形や見た目だけでなく、使いやすさ、安全性、素材、製造方法、ユーザーのニーズ、デザインプロセスなどを幅広く理解する必要があります。感覚的に「よいデザイン」を判断するだけではなく、なぜその形や機能が適切なのかを理論として整理できるかが重要です。
少し難しく感じやすいのは、デザインを見た目だけでなく、企画・設計・製造・販売まで含めて考える点です。プロダクトデザインでは、使用する人の行動、製品の目的、材料の特徴、コスト、量産性、環境への配慮なども関係するため、デザイン分野に初めて触れる人は用語や考え方に慣れるまで少し時間がかかるでしょう。
デザイン、ものづくり、商品企画、製造業、インテリア、雑貨、工業製品などに関わっている人は、内容を実務や興味と結びつけながら理解しやすい検定です。一方で、造形や製品開発の流れに触れた経験が少ない人は、デザイン理論と製品づくりの工程を結びつけて考える部分でやや負担を感じやすいでしょう。
JIDAデザイン検定の勉強法
製品の見た目だけでなく、使いやすさ、安全性、機能性、素材、製造方法、環境への配慮などを幅広く学ぶことが大切です。まずは、プロダクトデザインの基本的な役割を理解し、製品がどのような目的で作られ、利用者にどのような価値を提供するのかを整理していくと学習しやすくなります。
この試験では、デザインの感覚だけでなく、ユーザー視点や設計・生産に関する基礎知識も問われます。そのため、形や色の美しさだけでなく、持ちやすさ、操作しやすさ、耐久性、コスト、量産性など、実際に製品として成立させるための条件を意識して学ぶことが重要です。身近な家電、文房具、家具、生活用品などを見ながら、「なぜこの形なのか」「どこが使いやすいのか」を考えると理解が深まりやすくなります。
勉強を進める際は、テキストで基本用語を押さえたうえで、デザインプロセスや人間工学、素材、加工方法、ユニバーサルデザイン、サステナブルデザインなどを関連づけて整理すると効果的です。練習問題を解きながら出題形式に慣れ、間違えた分野は基礎に戻って確認すると知識が定着しやすくなります。実際の製品を観察する習慣をつけることで、試験で問われる知識を実践的に理解しやすくなります。
資格を活かせる仕事
プロダクトデザイナー、工業デザイナー、商品企画、メーカーの企画・開発部門、雑貨・生活用品の企画、家具・インテリア関連、パッケージデザイン、デザイン事務所、製造業の企画補助などがあります。特に、製品の見た目だけでなく、使いやすさ、持ちやすさ、素材選び、量産しやすさ、ターゲットに合ったデザインを考える仕事では、検定で学んだ知識を活かしやすいでしょう。
プロダクトデザインでは、見た目の美しさだけでなく、実際に使う人の動作、耐久性、コスト、製造工程、安全性、ブランドイメージなどを総合的に考える必要があります。そのため、デザインの基礎に加えて、商品開発やものづくりの流れを理解していることはプラスになります。
一方で、プロダクトデザイン検定だけで就職・転職が大きく有利になるとは言いにくいです。デザイン職では、資格名よりも実際に制作した作品、ポートフォリオ、スケッチ力、3DCADやIllustrator・Photoshopなどのスキル、商品企画や製造への理解が重視されます。
プロダクトデザイン検定は、製品デザインや商品企画の基礎を学ぶための補助的な資格です。仕事で活かすには、資格取得に加えて、作品制作、ポートフォリオ、3Dモデリング、CAD、色彩や素材の知識、メーカーや制作現場での経験と組み合わせることが重要です。

