言語聴覚士試験の難易度・合格率・試験日など

目次

言語聴覚士試験とは

言語聴覚士として働くために必要な国家資格を取得するための試験です。言語聴覚士は、ことば、聞こえ、発声、発音、飲み込みなどに障害がある人に対して、検査、訓練、指導、助言を行うリハビリテーション専門職です。

試験では、基礎医学、臨床医学、音声・言語・聴覚医学、心理学、言語学、音声学、失語・高次脳機能障害、言語発達障害、発声発語障害、聴覚障害、摂食嚥下障害、関係法規など、言語聴覚士に必要な幅広い知識が問われます。コミュニケーションや食べる機能に関わるため、医療・福祉・教育を横断した理解も重要になります。

合格後は言語聴覚士名簿に登録され、病院、リハビリテーション施設、介護施設、児童発達支援、特別支援教育、補聴器関連、訪問リハビリなどで働くことができます。ことばや聞こえ、飲み込みの支援を通じて、生活の質を支える専門性の高い資格です。

言語聴覚士試験の基本情報

資格種別国家資格(名称独占資格)
ジャンル医療・心理
資格区分なし
受験資格文部科学大臣指定の学校、または都道府県知事指定の言語聴覚士養成所で必要な知識・技能を修得した者・修得見込みの者、大学卒業後に指定養成所で学んだ者、外国の言語聴覚士に関する学校・養成所を卒業した者、または外国で言語聴覚士に相当する免許を取得し、厚生労働大臣の認定を受けた者など
試験日程年1回。例年2月ごろに実施
試験方法筆記試験
免除科目
試験場所北海道、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県
受験料38,400円
登録・更新合格後、言語聴覚士名簿に登録することで言語聴覚士免許を取得。言語聴覚士免許自体に定期更新制度はありません
問い合わせ医療研修推進財団 -PMET-
関連資格理学療法士
作業療法士
介護福祉士
手話通訳士

言語聴覚士試験の試験日

2026年度試験

試験日申込期間合格発表
2月21日11月17日~12月5日3月26日

言語聴覚士試験の試験内容

言語聴覚士として必要な医学的知識、言語・聴覚・発声発語・嚥下に関する専門知識、評価や訓練に関する判断力を確認する国家試験です。試験は筆記試験で行われ、1問1点のマークシート方式で実施されます。

出題範囲

出題範囲は、基礎医学、臨床医学、臨床歯科医学、音声・言語・聴覚医学、心理学、音声・言語学、社会福祉・教育、言語聴覚障害学総論、失語・高次脳機能障害学、言語発達障害学、発声発語・嚥下障害学、聴覚障害学などです。

医学系の基礎知識に加えて、失語症、高次脳機能障害、構音障害、音声障害、摂食嚥下障害、聴覚障害、言語発達障害など、言語聴覚士の臨床に直結する内容が幅広く出題されます。

試験科目と出題数

試験は全200問で、合計200点満点です。出題は、基礎医学や臨床医学などの基礎分野と、言語聴覚障害学や聴覚障害学などの専門分野を組み合わせた構成です。

固定の科目別配点で整理するより、医学・心理・言語・聴覚・嚥下・障害学などを横断的に問う総合試験として考えるとよいでしょう。

合格基準

合格基準は、200点満点中120点以上です。全体で6割以上の得点が必要で、言語聴覚士として必要な基礎知識と専門知識を幅広く得点することが求められます。

言語聴覚士試験の受験者数・合格率

年度受験者数合格者数合格率
2026年度2,187人1,453人66.4%
2025年度2,342人1,707人72.9%
2024年度2,431人1,761人72.4%
2023年度2,515人1,696人67.4%
2022年度2,593人1,945人75.0%

言語聴覚士試験の難易度

養成課程で学んできた人にとっては合格を目指しやすい国家試験です。ただし、医学・心理学・言語学・音声学・聴覚・嚥下など、複数の分野を横断して理解する必要があり、医療系資格の中でも学習範囲は広めです。

この試験では、基礎医学、臨床医学、音声・言語・聴覚医学、心理学、言語学、音声学、音響学、失語症、高次脳機能障害、言語発達障害、構音障害、音声障害、吃音、聴覚障害、摂食嚥下障害、関係法規などが問われます。単に用語を覚えるだけでなく、障害の原因や症状、評価、訓練・支援の考え方を結びつけて理解することが重要です。

つまずきやすいのは、分野ごとの性質が大きく異なる点です。失語症や高次脳機能障害では脳機能や神経疾患の理解が必要になり、聴覚障害では耳の構造や聴力検査、補聴器に関する知識が求められます。摂食嚥下障害では解剖・生理や誤嚥リスク、リハビリテーションの視点も関係するため、苦手分野があると得点が安定しにくくなります。

また、臨床場面を想定した問題では、患者の年齢、疾患、症状、検査結果を読み取り、どのような評価や支援が適切かを考える力が必要です。子どもの言語発達、高齢者の嚥下障害、脳血管障害後の失語症など、対象者によって支援の方向性が変わるため、知識を実際の場面に結びつけて理解できるかが問われます。

養成校での授業や臨床実習を積み重ねてきた人であれば、極端に難しい試験ではありません。一方で、医学・心理・言語・聴覚・嚥下を幅広く学ぶ必要があり、暗記量も多いため、各領域をバランスよく理解できていないと負担を感じやすい試験です。

言語聴覚士試験の勉強法

音声・言語・聴覚・嚥下に関する専門知識に加えて、医学、心理学、発達、リハビリテーション、関係法規などを幅広く学ぶことが大切です。まずは、失語症、構音障害、音声障害、吃音、聴覚障害、摂食嚥下障害など、主要分野ごとの特徴を整理し、それぞれの評価方法や支援方法と結びつけて理解していくと学習しやすくなります。

勉強を進める際は、教科書の知識だけでなく、臨床実習で経験した検査や訓練場面と関連づけて覚えることが効果的です。言語検査、聴力検査、嚥下評価、発達検査などは、目的、対象、実施方法、結果の読み取り方をセットで整理しておくと混同しにくくなります。

また、言語聴覚士試験では、障害名や検査名を暗記するだけでなく、対象者の症状からどのような評価や訓練が必要になるかを考える力も求められます。小児から高齢者まで対象が広いため、発達段階、疾患の特徴、生活上の困りごと、家族支援まで含めて整理すると理解が深まりやすくなります。

過去問演習では、正解だけを覚えるのではなく、なぜその検査や訓練を選ぶのか、なぜほかの選択肢が適切でないのかまで確認することが大切です。直前期は、失語症、構音障害、聴覚障害、嚥下障害、発達障害、心理・医学系科目、関係法規などの頻出分野を中心に復習すると効果的です。知識を「症状の理解」「評価」「訓練・支援」「生活への応用」の流れで整理すると、試験本番でも対応しやすくなります。

資格を活かせる仕事

病院、リハビリテーション病院、耳鼻咽喉科、介護老人保健施設、訪問リハビリ、児童発達支援、放課後等デイサービス、特別支援教育、福祉施設などがあります。特に、失語症、構音障害、吃音、聴覚障害、高次脳機能障害、発達上の言葉の遅れ、摂食嚥下障害などへの支援では、資格を直接活かすことができます。

言語聴覚士は、話す・聞く・食べるといった生活に密接した機能を支える専門職です。脳卒中後の言語障害、高齢者の嚥下機能低下、子どもの発達支援など、幅広い年代の人に関わります。患者や利用者本人だけでなく、家族への説明や生活上のアドバイスも重要な役割になります。

就職・転職においては、医療・介護・福祉・発達支援の分野で実用性の高い資格です。高齢化により摂食嚥下リハビリの需要があり、子どもの発達支援分野でも言語聴覚士の専門性が求められる場面があります。一方で、勤務先によって求められる知識や経験は異なり、医療機関ではリハビリや嚥下評価、児童分野では発達やコミュニケーション支援の力が重視されます。

言語聴覚士試験は、コミュニケーションや食べる機能の支援を通じて、人の生活の質を高めたい人に向いています。免許取得後も、失語症、嚥下障害、小児言語、聴覚障害、高次脳機能障害などの分野で経験を積むことで、専門性を深めやすくなるでしょう。

資格を広めてくれると嬉しいです!
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