メンタルヘルス・マネジメント検定とは
働く人の心の健康管理に関する知識を評価する検定試験です。職場でのストレス、メンタルヘルス不調の予防、早期発見、相談対応、職場環境の改善など、企業や組織で心の健康を守るために必要な内容が問われます。
資格区分は、Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種に分かれています。Ⅰ種は人事労務管理スタッフや経営幹部向けの上位区分、Ⅱ種は管理職向け、Ⅲ種は一般社員向けの区分です。級によって、組織全体のメンタルヘルス対策、部下へのラインケア、自分自身のセルフケアなど、学ぶ内容の重点が異なります。
企業の人事・労務、安全衛生、管理職、総務、産業保健スタッフ、教育研修担当などで活かしやすい資格です。国家資格ではありませんが、職場のメンタルヘルス対策に関する知識を体系的に学べるため、働きやすい職場づくりや社員支援に関わる人に向いた検定といえます。
メンタルヘルス・マネジメント検定の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
| ジャンル | 医療・心理 |
| 資格区分 | I種、II種、III種 |
| 受験資格 | なし |
| 試験日程 | 年2回。例年11月ごろ、翌3月ごろに実施。Ⅰ種は11月ごろのみ実施 |
| 試験方法 | Ⅰ種は選択問題と論述問題で実施。Ⅱ種・Ⅲ種は選択問題で実施 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 全国の指定試験地で実施 |
| 受験料 | Ⅰ種 11,550円、Ⅱ種 7,480円、Ⅲ種 5,280円 |
| 登録・更新 | なし |
| 問い合わせ | 大阪商工会議所 |
| 関連資格 | 臨床心理士 ひきこもり支援相談士 不登校訪問専門員 ワークルール検定 |
メンタルヘルス・マネジメント検定の試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 2026年11月1日 | 9月4日~9月17日 | Ⅰ種:2027年1月8日 Ⅱ種・Ⅲ種:12月4日 |
| 2027年3月21日 | 2027年1月22日~2月4日 | 2027年4月23日 |
メンタルヘルス・マネジメント検定の試験内容
職場のメンタルヘルス対策に必要な知識を確認する検定試験です。Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種の3コースがあり、Ⅰ種は組織全体のメンタルヘルス対策、Ⅱ種は管理監督者による部下へのラインケア、Ⅲ種は従業員自身のセルフケアを中心に出題されます。
出題範囲
Ⅰ種では、企業経営におけるメンタルヘルス対策の位置づけ、メンタルヘルスケア計画の立案、産業保健スタッフや外部機関との連携、教育・研修、職場復帰支援、リスクマネジメントなどが出題されます。組織としてメンタルヘルス対策を企画・実施するための内容が中心です。
Ⅱ種では、管理監督者として必要なラインケアが出題されます。部下のストレスや不調への気づき、相談対応、職場環境の把握と改善、休職・復職時の対応、安全配慮義務、産業保健スタッフとの連携などが対象です。
Ⅲ種では、従業員自身が行うセルフケアが出題されます。ストレスの基礎知識、自分のストレス状態への気づき、ストレスへの対処法、メンタルヘルス不調の予防、相談先や社内外資源の活用などが中心です。
試験科目と出題数
Ⅰ種は、選択問題と論述問題で実施されます。選択問題は2時間、論述問題は1時間で、メンタルヘルス対策を組織的に進めるための知識と考え方が問われます。
Ⅱ種は、マークシート方式の選択問題で実施され、試験時間は2時間です。管理職やリーダーが部下のメンタルヘルスに対応するための知識を中心に出題されます。
Ⅲ種も、マークシート方式の選択問題で実施され、試験時間は2時間です。従業員本人が自分のストレス状態を理解し、適切に対処するための知識が問われます。
合格基準
Ⅰ種は、選択問題と論述問題の合計で150点満点中105点以上、かつ論述問題で25点以上を取ることが必要です。Ⅱ種・Ⅲ種は、100点満点中70点以上で合格となります。
メンタルヘルス・マネジメント検定の受験者数・合格率
Ⅰ種(マスターコース)
| 年度 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年度 | 1,710人 | 331人 | 19.4% |
| 2024年度 | 1,731人 | 362人 | 20.9% |
| 2023年度 | 1,587人 | 325人 | 20.5% |
| 2022年度 | 1,628人 | 287人 | 17.6% |
| 2021年度 | 1,521人 | 301人 | 19.8% |
Ⅱ種(ラインケアコース)
| 年度 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年度 | 26,752人 | 16,979人 | 63.5% |
| 2024年度 | 24,547人 | 14,126人 | 57.5% |
| 2023年度 | 24,264人 | 15,798人 | 65.1% |
| 2022年度 | 22,916人 | 12,845人 | 56.1% |
| 2021年度 | 21,181人 | 12,427人 | 58.7% |
メンタルヘルス・マネジメント検定の難易度
働く人の心の健康や職場環境に関心がある人であれば取り組みやすい検定です。Ⅲ種は一般社員向けのセルフケアが中心で比較的やさしく、Ⅱ種では管理職として部下の不調に気づき、職場で対応するための知識が求められます。
この検定で少し難しく感じやすいのは、心理学の知識だけでなく、労務管理や職場の安全配慮、ストレスチェック制度、休職・復職支援など、実務に近い内容も含まれる点です。単に「心の健康に気をつける」という内容ではなく、職場でどのように不調を予防し、早期発見し、必要な支援につなげるかを理解する必要があります。
Ⅰ種になると、人事労務・経営層向けのマスターコースとなり、組織全体のメンタルヘルス対策を考える力が求められます。職場環境改善、産業保健スタッフとの連携、社内制度づくり、リスクマネジメントなども関係するため、Ⅱ種までと比べてかなり実務寄りになります。
人事、総務、管理職、産業保健、福祉・医療、教育、職場の相談対応に関わる人は、日常業務と結びつけながら理解しやすい検定です。初学者でもⅢ種・Ⅱ種は目指しやすい一方、Ⅰ種では個人対応だけでなく、組織としてメンタルヘルスをどう管理するかという視点が必要になります。
メンタルヘルス・マネジメント検定の勉強法
職場のメンタルヘルス対策、ストレスの仕組み、心の不調への気づき方、相談対応、職場環境改善、関係法令などを幅広く学ぶことが大切です。まずは、ストレス反応やうつ病、不安障害、適応障害などの基本を押さえ、職場でどのようなサインが現れやすいのかを整理していくと学習しやすくなります。
勉強を進める際は、受験するコースに合わせて重点を変えることが重要です。Ⅲ種は自分自身のセルフケア、Ⅱ種は管理職としての部下への対応、Ⅰ種は人事労務や組織全体のメンタルヘルス施策が中心になります。自分の受験区分で求められる立場を意識しながら学ぶと、内容を整理しやすくなります。
また、この検定では、単に用語を覚えるだけでなく、職場で実際に起こりやすい場面にどう対応するかを考える力も必要です。長時間労働、ハラスメント、休職・復職支援、相談対応、産業医や外部機関との連携などは、制度や手順と結びつけて理解しておくと実践的に覚えやすくなります。
試験対策では、公式テキストで基本知識を整理し、問題集で出題形式に慣れることが効果的です。間違えた問題は、ストレス理論、法令、相談対応、職場環境改善のどこで理解が不足していたのかを確認すると復習しやすくなります。メンタルヘルスを「個人の問題」だけでなく、職場全体で予防・早期発見・支援していくものとして捉えると、試験内容を理解しやすくなります。
資格を活かせる仕事
企業の人事・労務、総務、安全衛生部門、管理職、産業保健スタッフ、社員研修担当、カウンセリング関連業務、福祉・医療・教育分野の対人支援職などがあります。特に、職場のストレス対策、休職・復職支援、ハラスメント予防、部下の不調への早期対応、社内相談体制づくりなどに関わる仕事では、検定で学んだ知識を活かしやすいでしょう。
メンタルヘルス対策は、従業員本人だけでなく、職場全体の生産性や離職防止にも関わる重要なテーマです。管理職や人事担当者が、メンタル不調のサインや相談対応の基本を理解していると、早めの対応や専門機関へのつなぎがしやすくなります。
一方で、メンタルヘルス・マネジメント検定だけで心理職やカウンセラーとして働けるわけではありません。医療行為や専門的な心理療法を行う資格ではなく、就職・転職で大きく有利になるというより、職場のメンタルヘルスに関する理解を示す補助的な資格です。
メンタルヘルス・マネジメント検定は、人事・労務・管理職・安全衛生担当として働く人や、職場のメンタルヘルス対策に関わりたい人に向いています。衛生管理者、公認心理師、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、労務管理や産業保健の実務経験と組み合わせることで、職場の健康管理や人材支援の分野でより活かしやすくなるでしょう。
受験者の口コミ評判
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20代の内に知っておくといい内容
4.0 名無し 40代会社員
昨今の時事ニュースなどで、メンタルヘルスに興味が出てきたのでⅡⅢ種を別時期に受験をしました。
取得しても稼げるなどの事はないと思いますが、社会人が自己管理や健康管理の知っておくべき知識として有用だと思います。特にⅢ種は、新社会人や若手が20代の内に知っておくといい内容だと思いました。
学習時間は、Ⅲ種3カ月、Ⅱ種3カ月を費やしましたが、人によっては、1カ月位でも十分らしいです。
試験は公式テキストや問題集で十分自信がついた時に、自分のタイミングで習熟度の確認の意味で受験するといいと思います。(2020年4月)
収入は増えない
3.0 がち 30代会社員
2回目の受験で2種取りました。1回目は公式問題集とJMAMの問題集で勉強しましたがその回は合格率がやけに低く難しい問題なので落ちてしまいました。1年以上たってからもう1回チャレンジして受かりました。
問題集は引き続き公式問題集の最新版とJMAM(こちらは新版出てなかったから同じの)に加え正式な書籍名は忘れたけど「ゲーム形式の…」みたいなタイトルの問題集と落ちた時の試験問題を使いました。医療分野で使える資格第1位ってランキングされることが多いですが1円も収入増えてません(笑)。
ただカウンセラーとか取るなら勉強になるでしょうしビジネスマネジャー検定にも少し重なる部分ありました。(2019年2月)
スキルアップの為に取得するもの
2.0 加賀 20代会社員
勉強期間は3ヶ月ぐらい。週末以外は通勤中と仕事が終わってから1日2時間ぐらい勉強しました。この資格を持っていても就職には関係ありません。就職活動に生かすのであればカウンセラーを取得した方がいいでしょう。メンタルヘルス・マネジメントはあくまでスキルアップの為に取得するものです。(2018年11月)
勉強の仕方
3.0 鈴子 30代会社員
基本的には公式テキストに基づいて試験問題が出題されますので、公式テキストを勉強していれば合格することが可能ですが、私は分かりにくかったので、JAMAが出している「メンタルヘルスマネジメント検定試験Ⅲ種 重要ポイント&問題集」を購入して勉強しました。
こういった職種は、即戦力の人材が求められますので、資格よりも実務経験を要している方が求められます。かといって、実務経験はそう簡単に積むことができませんので、資格を取得してアルバイトでもいいので、実務経験を積めれば道はひらけると思います。また、知識を身につける事は自身や同僚などの仲間を守ることにもなります。(2017年10月)
簡単に合格できる
4.0 マセキ 20代会社員
大学在学中に取得しました。もともと英検1級を持っていたのでそれほど難しくはありませんでした。
今は通訳会社に派遣社員として所属して働いています。公式テキストは見にくいですが、他の参考書を買うのが勿体無かったので、公式テキストのみで勉強しました。
公式テキストを2、3回復習して、分からない所だけ復習すれば簡単に合格できます。基本的にⅡ種しか勉強していませんでしたが、Ⅲ種も合格できました。(2016年12月)


20代の内に知っておくといい内容
収入は増えない
スキルアップの為に取得するもの
勉強の仕方
簡単に合格できる