採石業務管理者試験とは
採石業務管理者試験は、採石業を行う事業所で必要となる採石業務管理者の資格を取得するための国家試験です。採石業務管理者は、岩石の採取に伴う災害防止や採取計画の管理、作業の安全確保などを担う専門者として位置づけられています。
試験では、採石法などの関係法令、岩石の採取に関する技術、発破、破砕選別、汚濁水処理、廃土・廃石のたい積、採掘終了時の措置など、採石現場を安全かつ適切に管理するための知識が問われます。採石業は自然環境や周辺地域への影響も大きいため、法令と技術の両面を理解することが重要です。
採石業、砕石業、建設資材関連会社、土木・建設関連企業などで活用しやすい資格です。採石業者は事務所ごとに業務管理者を置く必要があるため、採石業に関わる現場や管理部門で働く人にとって実務性の高い資格といえます。
採石業務管理者の基本情報
| 資格種別 | 国家資格(必置資格) |
| ジャンル | 建築・不動産 |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | なし |
| 試験日程 | 年1回。例年10月ごろに、都道府県ごとに実施。 |
| 試験方法 | 筆記試験。選択式で実施。 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 各都道府県が指定する試験会場。実施の有無や会場は都道府県により異なります。 |
| 受験料 | 8,100円 |
| 登録・更新 | 試験に合格すると、採石業務管理者試験の合格者となります。採石業者が採石業を行う場合、事務所ごとに採石業務管理者を置く必要があります。 |
| 問い合わせ | 各都道府県の環境部など(HPなし) |
| 関連資格 | 砂利採取業務主任者 舗装施工管理技術者 舗装診断士 土木施工管理技士 |
採石業務管理者の試験日
2025年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 10月10日 | 8月中旬~9月下旬ごろ | 10月31日ごろ |
採石業務管理者の試験内容
筆記試験で実施されます。出題は、岩石の採取に関する法令、岩石の採取に関する技術的事項、災害防止に関する知識などが中心です。
採石業務を安全に行うために、採取計画、掘削方法、発破、排水、斜面の安定、粉じん・騒音・振動対策、事故防止、関係法令などを理解しているかが問われます。
出題範囲
採石法・関係法令
採石法、採石業者の登録、採取計画の認可、採石業務管理者の職務、災害防止措置、帳簿・届出、監督処分などが問われます。
採石業務管理者は、岩石の採取に伴う災害を防止する立場のため、採取計画や現場管理に関する法令上の義務を正確に理解しておく必要があります。
岩石の採取に関する技術
岩石の種類、地質、掘削方法、採取方法、発破、破砕、運搬、排水、法面管理などが出題されます。
採石場では、斜面の崩壊、落石、土砂流出などの危険があるため、地形や地質に応じた採取方法を理解し、安全な作業計画を立てる知識が必要です。
災害防止
崩壊、落石、転落、発破事故、粉じん、騒音、振動、水質汚濁など、採石作業に伴う災害や公害の防止に関する内容が問われます。
作業員の安全確保だけでなく、周辺環境への影響を抑えるための管理方法も重要です。保安距離、標識、立入禁止措置、点検、排水処理なども確認しておく必要があります。
採取計画・現場管理
採取区域、採取方法、災害防止措置、跡地整理、排水対策、作業手順など、採取計画に関する知識が問われます。
実際の採石場を安全に管理するため、計画内容と現場の状況を照らし合わせ、必要な対策を講じる力が求められます。
試験科目と出題数
試験は筆記試験で実施されます。出題形式は、法令問題と技術問題を中心とした択一式・記述式などで構成されます。
具体的な出題数や試験時間は、都道府県ごとの実施要領で確認する形式です。試験は各都道府県で実施されるため、受験地によって申込期間や試験日、試験会場が異なります。
合格基準
合格基準は、都道府県ごとの試験実施要領で定められます。一般的には、法令と技術の両方で一定以上の得点が必要です。
採石業務管理者は、法令知識だけでなく、採石場で起こり得る災害を防止するための技術的判断も求められます。そのため、採石法、採取計画、災害防止、発破・掘削・排水・法面管理などを偏りなく確認しておく必要があります。
採石業務管理者の受験者数・合格率
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年度 | 1,224人 | 543人 | 44.4% |
| 2024年度 | 1,125人 | 169人 | 15.0% |
| 2023年度 | 1,163人 | 331人 | 28.5% |
| 2022年度 | 1,184人 | 302人 | 25.5% |
| 2021年度 | 1,312人 | 472人 | 36.0% |
採石業務管理者の難易度
採石業務管理者試験は、採石業や土木・建設関連の実務経験がある人であれば取り組みやすい一方、未経験者には専門用語や技術分野でつまずきやすい試験です。出題形式は複雑ではありませんが、法令問題と技術問題の両方で一定以上の得点が必要になるため、どちらか一方に偏った対策では合格しにくくなります。
難しさの理由は、採石法を中心とした法令知識と、岩石採取に関する技術的な知識をどちらも押さえる必要があるためです。法令分野では、採石業者の登録、採取計画、災害防止、環境保全、監督・命令など、制度の流れを正確に理解しておく必要があります。
技術分野では、岩石の採取方法、発破、破砕・選別、採掘跡の処理、廃土・廃石のたい積、汚濁水処理、安全対策などが問われます。現場経験がある人はイメージしやすい内容ですが、実務経験が少ない人は作業工程や専門用語を理解するところから始める必要があります。
また、合格基準は法令問題・技術問題それぞれで70点以上とされており、片方で高得点を取っても、もう片方が基準に届かなければ合格できません。そのため、得意分野だけで点数を稼ぐのではなく、法令と技術をバランスよく対策することが重要です。
過去問を通じて出題傾向をつかみやすい試験ではありますが、採石業特有の知識が多いため、初学者はやや負担を感じやすいでしょう。採石・砕石・土木工事などに関わった経験がある人は、実務と結びつけながら学習しやすい資格です。
採石業務管理者の勉強法
採石法を中心に、岩石採取に関する法令、災害防止、採取計画、作業管理、安全管理などを学ぶ必要があります。まずはテキストで試験範囲の全体像を確認し、過去問や問題集を中心に出題傾向をつかみましょう。
特に重要なのは、採石法や関係法令に関する内容です。採取計画の認可、業務管理者の役割、災害防止措置、標識や帳簿、行政への届出・報告などは、試験でも実務でも重要な分野になります。
災害防止に関する分野では、崩落、落石、粉じん、騒音、振動、排水、火薬類の取扱いなど、採石現場で起こりやすいリスクを理解しておくことが大切です。単に用語を覚えるだけでなく、現場でどのような危険があり、どのように防止するのかをイメージしながら学ぶと理解しやすくなります。
計算問題や図面に関する内容が出る場合もあるため、苦手な方は早めに対策しておきましょう。採取区域、採取量、斜面の安定、排水計画などは、問題を解きながら手順に慣れておくと安心です。
採石業務管理者試験は、採石業に関わる実務経験がある方でも、法令や安全基準を改めて整理する必要があります。基本的には、テキストで基礎を確認し、過去問を繰り返し解き、採石法・災害防止・採取計画を重点的に復習する勉強法がおすすめです。
資格を活かせる仕事
採石業者、砕石会社、建設資材会社、土木工事会社、道路工事会社、コンクリート製品メーカー、骨材を扱う企業、鉱山・採掘関連会社などがあります。特に、採石場の管理、岩石の採取計画、安全管理、作業員への指導、災害防止、関係法令に基づく管理業務などに関わる仕事では、資格を直接活かしやすいでしょう。
採石場では、重機作業、発破、崩落、粉じん、騒音、周辺環境への配慮など、安全面・環境面で注意すべき点が多くあります。そのため、採石業務管理者には、現場の状況を把握しながら、安全に採石作業を進めるための管理能力が求められます。
この資格は、採石業界や建設資材業界では実用性があります。一方で、活かせる業界はかなり限定されるため、一般企業への就職・転職で幅広く評価される資格ではありません。採石業や砕石業、土木・建設資材関連の仕事に携わる人が、現場管理や法令対応のために取得する資格と考えるとよいでしょう。
採石業務管理者試験は、採石場や砕石会社で働く人、建設資材の供給に関わる仕事をしたい人に向いています。重機操作、土木施工管理、安全管理、環境管理などの経験と組み合わせることで、より仕事に活かしやすくなる資格といえるでしょう。
資格侍採石業を行う為には、その事務所に必ず採石業務管理を置かなければいけませんので、建設・土木業界、砂利採取業界から求められている資格の一つと言えるでしょう。
受験者の口コミ評判
タップ(クリック)で口コミが見れます


私の勉強法
3.0 超健 40代会社員

2019年に受験しました。解答が新潟県のホームページで即日公開されて、結果としては、法令が10/10問、技術が9/10問で、合計190点でした。
急遽受験することになり、1か月前からの勉強だったので、だいぶ知識を詰め込まなければならず苦労をしました。勉強に使用したのは、日本砕石新聞社にFAXで申込購入できる「採石業務管理者試験の受験テキスト」と「採石業務管理者試験の問題と解説」、「採石法および関係法例集」の3冊です。法令は比較的量が少なく、しっかりとテキストを読んであとは過去問を繰り返せば満点に近い点数も可能だと思いますが、技術に関しては、暗記する範囲がかなり広く、専門用語や計算式もそれなりに覚える必要があります。過去問を解きながらテキストを確認しても載っていない知識も多く、過去問知識をテキストに集約しながら勉強しました。選択問題は難問も多く、少なくとも3か月くらいは余裕をもって勉強を始めたほうが良いと思います。
1年に一度の試験なので、計算問題が多い年でも少ない年でも大丈夫なように準備しておくのが良いと思います。(2019年10月)


年々簡単になっている
4.0 名無し 40代会社員

採石業に就職するなら取ってもよい資格です。覚えなければならない範囲は広めです。(採石に関する法律、岩石のこと、採掘方法、発破、力学、数学(三角関数など)、緑化技術、その他)砕石新聞社から出版されている問題集や解説書、(一社)日本砕石協会の採石のための実務必携(全訂版)を使って勉強すればよいと思います。
お金と時間があれば準備講習に参加して勉強してもよいでしょう。(内容や費用は主催するところによって違います)出題はだんだん難しくなる傾向にありますが、今は比較的易しい方です。(もちろん勉強しないと合格できません)(2018年7月)


受験者が少ない
2.0 真鍋 40代会社員

興味本位で取得しました。試験対策はテキストを読んで過去問をやるだけで合格、受験者も20名弱で、思ったよりも少なめでした。難易度も普通レベルです。(2017年6月)

