システムアーキテクト試験の難易度・合格率・試験日など

目次

システムアーキテクト試験とは

業務とITの両方を理解し、情報システムの構造設計や要件定義、システム開発の上流工程を主導する力を評価する国家試験です。ITストラテジストが示した事業戦略やシステム化構想をもとに、実際にどのような情報システムとして実現するかを設計し、開発をリードできる人材を対象としています。

試験では、要件定義、システム方式設計、ソフトウェア方式設計、組込みシステム、システム開発管理、情報セキュリティ、業務知識など、上流工程に関わる幅広い知識が問われます。単にプログラムを書く力ではなく、業務課題を理解し、最適なシステム構成に落とし込む設計力や判断力が重視される点が特徴です。

システムアーキテクト試験は、情報処理技術者試験の中でも高度試験に分類され、共通キャリア・スキルフレームワークでは最も高いスキルレベル4に位置づけられています。2026年度からCBT方式へ移行予定ですが、問われる知識・技能の範囲、出題形式、出題数、試験時間は従来から変更されないと案内されています。

システム開発の上流工程に携わるSE、ITアーキテクト、プロジェクトリーダー、組込みシステム開発者、情報システム部門の担当者などに向いている試験です。高度な設計力や技術判断力を証明しやすいため、ITエンジニアとして上流工程や技術リーダーを目指す人に適した資格といえるでしょう。

お勧めのプログラミングスクール13校を比較!ランキング形式で発表!

システムアーキテクト試験の基本情報

資格種別国家資格
ジャンルIT・パソコン
資格区分なし
受験資格なし
試験日程年1回程度。2026年度からCBT方式へ移行予定
試験方法CBT方式。多肢選択式・記述式・論述式
免除科目条件を満たす場合、午前Ⅰ試験の免除あり
試験場所全国のCBTテストセンター
受験料7,500円(税込)
登録・更新なし
問い合わせ独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理技術者試験センター
関連資格基本情報技術者試験
応用情報技術者試験
ネットワークスペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験

システムアーキテクト試験の試験日

2026年度試験

試験日申込期間合格発表
11月頃公式発表前公式発表前

システムアーキテクト試験の試験内容

情報システムの上流工程を主導する上級エンジニアを対象とした国家試験です。業務要件を分析し、システム全体の構造や方式を設計し、開発を完成に導くための知識と実務能力が問われます。

試験では、要件定義、システム方式設計、ソフトウェア設計、システム開発技術、情報セキュリティ、システム企画などが中心になります。IPAでは、システムアーキテクト試験を「業務とITのグランドデザイナー」と位置づけており、2026年度からCBT方式で実施予定と案内しています。

出題範囲

システム企画・要件定義

業務課題の整理、システム化構想、業務要件・機能要件・非機能要件の定義など、上流工程で必要となる知識が問われます。

システム方式設計

システム全体の構成、アプリケーション構造、データ設計、インターフェース設計、性能・信頼性・拡張性などを踏まえた設計力が出題されます。

システム開発技術

ソフトウェア開発手法、テスト、移行、保守、品質管理など、システムを具体化していくための開発技術が問われます。

情報セキュリティ・関連知識

セキュリティ設計、リスク対策、アクセス管理、システム運用に関する知識なども出題範囲に含まれます。専門分野としては、システム開発技術、情報セキュリティ、システム企画が重点分野とされています。

試験科目と出題数

2026年度以降のシステムアーキテクト試験は、CBT方式で実施予定です。IPAは、CBT方式に移行しても、出題形式、出題数、試験時間は従来と同様と案内しています。

科目A-1試験は多肢選択式30問で50分、科目A-2試験は多肢選択式25問で40分です。科目B-1試験は記述式で3問中2問を解答し、試験時間は90分です。科目B-2試験は論述式で2問中1問を解答し、試験時間は120分です。

合格基準

合格基準は、科目A-1・科目A-2・科目B-1がそれぞれ100点満点中60点以上です。科目B-2は論述式で、評価ランクAが合格基準になります。

システムアーキテクト試験の受験者数・合格率

スクロールできます
年度・期応募者数受験者数合格者数合格率
2025年度春期6,021人3,963人616人15.5%
2024年度春期5,696人3,666人549人15.0%
2023年度春期5,684人3,679人581人15.8%
2022年度春期5,369人3,474人520人15.0%
2021年度春期5,447人3,433人567人16.5%
2020年度実施なし実施なし実施なし
2019年度秋期8,340人5,217人798人15.3%
2018年度秋期9,105人5,832人736人12.6%
2017年度秋期8,678人5,539人703人12.7%
2016年度秋期8,157人5,363人748人13.9%

システムアーキテクト試験の難易度

ITパスポート試験や基本情報技術者試験は、学生やIT初心者も多く受験しますが、システムアーキテクト試験は、すでにIT業界で経験を積んでいる人が多く受験する高度試験です。そのような受験者層の中でも合格が難しい試験なので、かなりハイレベルな資格といえます。

特に難しいのは、単にITの知識を覚えるだけでは対応できない点です。システム開発の上流工程を理解し、要件定義や設計、業務課題への対応などを、実務に近い形で考える力が求められます。知識量だけでなく、実際の現場でどのように判断するかという応用力も重要です。

また、論述問題があることも難易度を大きく上げています。自分の経験や考えをもとに、設問の意図に沿って論理的に文章を組み立てる必要があるため、暗記中心の勉強だけでは合格しにくい試験です。

総合的に見ると、システムアーキテクト試験は、ITに詳しい人でも一度で合格するのは簡単ではありません。独学で合格を目指すことも可能ですが、論述対策や学習方針をしっかり固める必要があり、十分な実務理解と計画的な対策が欠かせない難関資格といえるでしょう。

システムアーキテクト試験の勉強法

午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱで構成される高度情報処理技術者試験です。中でも合格の大きなポイントになるのは、午後Ⅱの論述試験です。どれだけ知識があっても、設問の意図に沿って順序立てて論述できなければ得点につながりにくいため、早い段階から論文対策を始めることが重要です。

午前Ⅰ・午前Ⅱは、過去問演習を中心に進めるのが効率的です。午前Ⅰは幅広いIT知識、午前Ⅱはシステムアーキテクトに関する専門知識が問われます。まずは過去問を繰り返し解き、間違えた問題は用語や考え方まで確認しておきましょう。システムアーキテクト試験は、午前Ⅰが30問、午前Ⅱが25問の四肢択一式で実施されます。

午後Ⅰは記述式で、出題3問のうち2問を選択して解答します。問題文が長く、業務要件やシステム要件を正確に読み取る力が必要です。過去問を解くときは、本文中の根拠を探しながら、「設問が何を聞いているのか」「どの条件を踏まえて答えるべきか」を意識して練習しましょう。

午後Ⅱは論述式で、出題2問のうち1問を選んで解答します。試験時間は120分なので、事前に論文の型を作っておくことが大切です。たとえば、システム開発の背景、業務上の課題、要件定義、方式設計、利害関係者との調整、品質・性能・セキュリティへの配慮、結果と評価といった流れを、自分の経験や想定事例に当てはめて整理しておくと書きやすくなります。

論文対策では、いきなり全文を書くよりも、まず過去問のテーマごとに骨子を作る練習から始めるのがおすすめです。慣れてきたら時間を測って実際に書き、設問で求められている内容にきちんと答えられているかを確認しましょう。単に立派な経験を書くのではなく、「自分がシステムアーキテクトとして何を判断し、どのように設計し、どのような効果があったのか」を具体的に書くことが重要です。

2026年度からは、システムアーキテクト試験を含む高度試験もCBT方式へ移行予定ですが、IPAでは試験区分に変更はなく、従来の春期試験区分を前期試験として2026年11月頃に実施予定と案内されています。 ただし、システムアーキテクト試験の出題形式・出題数・試験時間自体は、現在の案内では従来どおりです。

独学でも合格を目指せますが、午後Ⅱの論文は自己採点が難しいため、可能であれば添削付き講座や論文対策講座を利用するのも有効です。基本的には、午前は過去問で知識を固め、午後Ⅰは読解と記述の練習、午後Ⅱは論文の型と具体的な事例作りを早めに進める勉強法がおすすめです。

システムアーキテクト試験のお勧めテキスト

情報処理教科書 システムアーキテクト 2025~2026年版

システムアーキテクト試験の定番対策書です。午後Ⅰ・午後Ⅱの解き方を中心に、過去問題の解説や論文対策までまとめて学べます。設計・要件定義・業務分析など、試験で問われる考え方を体系的に整理したい人に向いています。

著:松原 敬二, 著:満川 一彦, 著:松田 幹子
¥3,267 (2026/05/18 15:00時点 | Amazon調べ)

2025-2026 システムアーキテクト 総仕上げ問題集

アイテックの総仕上げ用問題集です。直近10期分の本試験問題に対応した解答シートや、実力診断テストの解答用紙をダウンロードできるため、本番に近い形で演習できます。午後問題の記述練習を重視したい人におすすめです。

情報処理教科書 高度試験 科目A-1・A-2 2026年版

高度情報処理技術者試験の科目A対策に使いやすい共通教材です。システムアーキテクト試験では午後対策に時間をかけたい分、科目Aは効率よく押さえることが大切です。午前Ⅰ・午前Ⅱの知識確認用として併用しやすい一冊です。

資格を活かせる仕事

IT系企業での認知度が高く、システム開発やインフラ、セキュリティ、プロジェクト管理など、ITに関わる幅広い仕事で活かすことができます。IT業界を目指す人や、すでにIT企業で働いている人にとっては、専門知識やスキルを証明する材料になります。

活かしやすい仕事としては、システムエンジニア、プログラマー、インフラエンジニア、ネットワークエンジニア、社内SE、プロジェクトリーダー、ITコンサルタント、システム運用管理、IT企業の営業・企画職などがあります。特に、ITに関する知識や実務経験が求められる職場では、資格を取得していることで一定のアピールにつながります。

また、IT企業ではこの資格を一時金や資格手当の対象としている場合もあります。企業によって金額や条件は異なりますが、資格取得が社内評価や収入アップにつながる可能性がある点もメリットです。

ただし、資格を取得しただけで即戦力として評価されるわけではありません。実務では、開発経験、設計力、運用経験、トラブル対応力、コミュニケーション力なども重視されます。そのため、この資格は就職・転職でのアピール材料としてだけでなく、IT業界でキャリアアップを目指すためのスキル証明として活用するとよいでしょう。

資格を広めてくれると嬉しいです!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次