ネットワークスペシャリスト試験とは
ネットワークの設計・構築・運用・保守に関する高度な知識と実務能力を評価する国家試験です。情報システムの基盤となるネットワークについて、企画・要件定義から設計、構築、運用、障害対応、セキュリティ対策まで、中心的な役割を担える人材を対象としています。
試験では、LAN・WAN、TCP/IP、ルーティング、無線LAN、クラウド、仮想化、ネットワークセキュリティ、性能管理、障害管理など、ネットワークに関する幅広い知識が問われます。単に用語を覚えるだけでなく、具体的な構成図や条件をもとに、適切な設計やトラブル対応を考える力も必要です。
ネットワークスペシャリスト試験は、高度情報処理技術者試験に分類される難易度の高い試験です。ネットワークエンジニア、インフラエンジニア、セキュリティ担当者、情報システム部門の担当者など、ネットワーク基盤に関わる仕事をしている人に向いています。
近年は、クラウド利用やゼロトラスト、リモートワーク、サイバー攻撃対策など、ネットワークに求められる知識の幅が広がっています。実務経験とあわせて体系的に学習することで、ネットワーク分野の専門性を証明しやすい資格といえるでしょう。
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ネットワークスペシャリスト試験の基本情報
| 資格種別 | 国家資格 |
|---|---|
| ジャンル | IT・パソコン |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | なし |
| 試験日程 | 年1回程度。2026年度からCBT方式へ移行予定 |
| 試験方法 | CBT方式。多肢選択式・記述式 |
| 免除科目 | 条件を満たす場合、午前Ⅰ試験の免除あり |
| 試験場所 | 全国のCBTテストセンター |
| 受験料 | 7,500円(税込) |
| 登録・更新 | なし |
| 問い合わせ | 独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理技術者試験センター |
| 関連資格 | 基本情報技術者試験 応用情報技術者試験 情報処理安全確保支援士 情報セキュリティマネジメント |
ネットワークスペシャリスト試験の試験日
2026年度からCBT方式で実施予定です。
ネットワークスペシャリスト試験の試験内容
ネットワークシステムの設計・構築・運用・保守に関する高度な知識と実務能力を問う国家試験です。情報処理技術者試験の高度区分に位置づけられており、ネットワークエンジニア、インフラエンジニア、セキュリティ担当者、システム基盤の設計担当者などに関係の深い試験です。
試験では、ネットワーク技術、通信プロトコル、ネットワーク設計、運用管理、トラブル対応、情報セキュリティなどが中心に問われます。IPAでは、ネットワークスペシャリストに対して、目的に応じたネットワーク技術・サービスの選択、要求仕様の作成、論理設計・物理設計、構築・運用・保守ができる知識と実践能力を求めています。
出題範囲
ネットワーク技術
LAN、WAN、TCP/IP、ルーティング、スイッチング、無線LAN、DNS、メール、Web、クラウド接続など、ネットワークの仕組みや通信技術が問われます。
ネットワーク設計・構築
要件定義、論理設計、物理設計、冗長化、負荷分散、可用性、性能設計、アドレス設計、機器選定など、実務でネットワークを設計・構築するための知識が出題されます。
ネットワーク運用・保守
監視、障害対応、ログ分析、性能管理、構成管理、変更管理、トラブルシューティングなど、ネットワークを安定して運用するための知識が問われます。
情報セキュリティ
ファイアウォール、VPN、認証、暗号化、ゼロトラスト、アクセス制御、脆弱性対策、インシデント対応など、ネットワークを安全に利用するための知識が出題範囲に含まれます。
試験科目と出題数
2026年度以降のネットワークスペシャリスト試験は、CBT方式で実施予定です。IPAは、CBT方式へ移行しても、問う知識・技能の範囲、出題形式、出題数、試験時間は従来から変更しないと案内しています。
科目A-1試験は多肢選択式30問で50分、科目A-2試験は多肢選択式25問で40分です。科目B-1試験は記述式で3問中2問を解答し、試験時間は90分です。科目B-2試験は記述式で2問中1問を解答し、試験時間は120分です。
合格基準
合格基準は、科目A-1・科目A-2・科目B-1・科目B-2のそれぞれで100点満点中60点以上です。すべての科目で基準点を満たす必要があります。
ネットワークスペシャリスト試験の受験者数・合格率
| 年度・期 | 応募者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年度春期 | 17,297人 | 11,948人 | 2,126人 | 17.8% |
| 2024年度春期 | 16,085人 | 11,089人 | 1,704人 | 15.4% |
| 2023年度春期 | 15,239人 | 10,395人 | 1,482人 | 14.3% |
| 2022年度春期 | 13,832人 | 9,495人 | 1,649人 | 17.4% |
| 2021年度春期 | 12,690人 | 8,420人 | 1,077人 | 12.8% |
| 2020年度 | 実施なし | 実施なし | 実施なし | ― |
| 2019年度秋期 | 18,345人 | 11,882人 | 1,707人 | 14.4% |
| 2018年度秋期 | 18,922人 | 12,322人 | 1,893人 | 15.4% |
| 2017年度秋期 | 19,556人 | 12,780人 | 1,736人 | 13.6% |
| 2016年度秋期 | 18,096人 | 11,946人 | 1,840人 | 15.4% |
ネットワークスペシャリスト試験の難易度
高度情報処理技術者試験の一つであり、IT系資格の中でも専門性の高い試験に分類されます。ネットワークに関する基礎知識だけでなく、設計、構築、運用、セキュリティ、トラブル対応まで幅広く理解しておく必要があるため、表面的な暗記だけでは対応しにくい試験です。
特に難しいのは、単に用語を知っているだけでは得点につながりにくい点です。実際のネットワーク構成や障害対応を想定しながら、問題文の状況を正しく読み取り、適切な判断をする力が求められます。ネットワークの実務経験がある人でも、試験向けに知識を整理しておかないと難しく感じるでしょう。
また、近年はネットワークだけでなく、クラウド、セキュリティ、仮想化など周辺分野への理解も重要になってきています。そのため、学習すべき範囲が広がっている印象があり、以前よりも総合的なIT知識が求められる試験といえます。
総合的に見ると、ネットワークスペシャリスト試験は、ITに詳しい人でも簡単には合格できない難関資格です。ネットワーク分野の深い理解に加えて、実務に近い応用力や読解力も必要になるため、十分な学習期間を確保して計画的に対策する必要があります。
ネットワークスペシャリスト試験の勉強法
ネットワーク分野に特化した高度情報処理技術者試験です。TCP/IP、ルーティング、スイッチング、DNS、メール、無線LAN、VPN、仮想化、クラウド、セキュリティなど、ネットワークに関する深い知識が問われます。
勉強法としては、まずネットワークの基礎知識を固めることが重要です。OSI参照モデル、IPアドレス、サブネット、TCP/UDP、HTTP、DNS、SMTP、ルーティングプロトコル、ファイアウォール、負荷分散など、基本用語をあいまいにしたまま過去問に入ると、午後問題で苦戦しやすくなります。
午前Ⅰ・午前Ⅱは、過去問演習を中心に対策すると効率的です。特に午前Ⅱはネットワーク分野の専門知識が多く出題されるため、過去問を繰り返し解き、間違えた問題は関連知識まで確認しておきましょう。ネットワークスペシャリスト試験は、午前Ⅰ・午前Ⅱが多肢選択式、午後Ⅰ・午後Ⅱが記述式で実施されます。2026年度からはCBT方式へ移行予定ですが、知識・技能の範囲や出題形式、出題数、試験時間に変更はないと案内されています。
午後Ⅰ・午後Ⅱは、単なる暗記では対応しにくい試験です。長い問題文を読み、ネットワーク構成図、通信の流れ、障害の原因、設定内容、セキュリティ上の問題点などを正確に読み取る力が必要になります。過去問を解くときは、模範解答を読むだけでなく、「問題文のどこを根拠に答えるのか」を確認しながら復習しましょう。
特に午後問題では、設計・構築・運用・障害対応・セキュリティ対策に関する問題がよく出ます。たとえば、冗長構成、負荷分散、認証、暗号化、アクセス制御、ログ分析、通信経路、名前解決、メール配送、クラウド接続などは、仕組みを図で説明できるレベルまで理解しておくと対応しやすくなります。
ネットワークスペシャリスト試験は、過去問の復習が非常に重要です。直近の過去問を複数年分解き、分からなかった分野を参考書や公式解説で補強する流れがおすすめです。午後問題は時間が足りなくなりやすいため、慣れてきたら必ず時間を測って解く練習もしておきましょう。
ネットワーク実務の経験がある方でも、試験では用語を正確に説明する力や、設問に合わせて短く答える力が求められます。一方で、実務経験が少ない方は、まず基本情報・応用情報レベルのネットワーク知識を復習し、その後にネットワークスペシャリスト用の参考書と過去問へ進むと理解しやすくなります。
2026年度からは高度試験もCBT方式へ移行予定で、従来の春期試験区分は前期試験として2026年11月頃に実施予定と案内されています。受験する場合は、従来の年1回試験とスケジュール感が変わる可能性があるため、公式情報を確認しながら学習計画を立てると安心です。
ネットワークスペシャリスト試験のお勧めテキスト
情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト 2026年版
ネットワークスペシャリスト試験の定番対策書です。LAN、WAN、TCP/IP、DNS、設計、信頼性、性能、セキュリティまで幅広く解説されています。過去問題15年分の解説PDFや科目A対策Webアプリも付いており、総合対策に使いやすい一冊です。
2026年度版 ALL IN ONE パーフェクトマスター ネットワークスペシャリスト
ネットワークスペシャリスト試験の専門試験すべてに対応した、オールインワン型のテキスト&問題集です。図解解説と問題演習を一冊で進められるため、知識の整理から科目B対策までまとめて学びたい人に向いています。
2025-2026 ネットワークスペシャリスト 総仕上げ問題集
アイテックの総仕上げ用問題集です。分野別Web確認テスト、直近10期分の過去問題解説、オリジナル実力診断テストで段階的に演習できます。テキスト学習後に、本試験形式で得点力を高めたい人におすすめです。
資格を活かせる仕事
ネットワークの設計・構築・運用・保守に関する高度な知識を証明できる国家資格です。IT系企業での認知度も高く、ネットワークエンジニアやインフラエンジニアとしてキャリアアップを目指す人に向いています。
活かしやすい仕事としては、ネットワークエンジニア、インフラエンジニア、サーバーエンジニア、社内SE、セキュリティエンジニア、クラウドエンジニア、システム運用管理、データセンター運用、通信会社、SIer、ITコンサルタントなどがあります。特に、企業ネットワークの設計、通信環境の構築、障害対応、セキュリティ対策、クラウド環境との連携などを行う仕事では、資格で学んだ知識を実務に活かしやすいでしょう。
また、ネットワークは多くのシステムの土台となる分野です。社内システム、Webサービス、クラウドサービス、リモートワーク環境、情報セキュリティなど、さまざまな業務で安定した通信環境が求められるため、ネットワークに強い人材はIT業界で評価されやすいです。
企業によっては、ネットワークスペシャリスト試験を資格手当や一時金の対象としている場合もあります。高度情報処理技術者試験の一つであり、難易度も高いため、取得していれば専門性のアピールにつながります。
ただし、資格を取得しただけで即戦力のネットワークエンジニアになれるわけではありません。実務では、機器設定、障害対応、クラウド・セキュリティの知識、設計経験、現場でのトラブル対応力なども重視されます。ネットワークスペシャリスト試験は、ITインフラ分野で専門性を高めたい人や、ネットワーク設計・運用の上位職を目指す人にとって、取得する価値の高い資格といえるでしょう。
受験者の口コミ評判
4.5
自信になる
やっぱり国から客観的に評価してもらえるっていうのは自信に繋がりますね。会社のレベルが低く上司が誰も持っていないので妬まれ、昇給額は逆に下がってしまいましたが、どうでも良いことです。かなり精神的に助かっている資格のひとつです。
もっくん 20代会社員(2019年9月)
3.0
学生も受験している
ネットワークスペシャリスト試験を受けたキッカケは初級レベルであるITパスポート試験から順に上のレベルの試験を受けていき、ネットワークは現代社会に必要不可欠の存在となっていることから、ネットワーク技術に関する国家資格ということで受験しました。
試験の難易度は高度情報処理技術者試験に含まれることから難易度が高く合格率は数パーセントとなっています。やはり、高度試験ということで、受験する人は情報処理関連の仕事に就いている人が多いですが、学生が腕試しで受験している人もいます。
名波 30代会社員(2018年5月)
3.5
社会で最も求められている存在
ITについて熟知し、ネットワークシステムを自在に駆使出来る人材は、現在の社会で最も求められている存在と言えるでしょう。ネットワークスペシャリスト試験では、ネットワークに関する専門的な知識を広範に持ち、各ネットワーク固有の技術を活用して、情報システムを目的に応じて的確に開発、運用することが出来る能力を問われます。
そして、個人や企業の情報セキュリティが重んじられる昨今、安全なネットワークを構築する出来る能力の有無も試されます。ですから、ネットワークスペシャリストは企業からは、ネットワークの大元を管理し、企業が要望することに対して適切、効率的、かつ安全に運用を行える力を持った人材として要望されます。
名無し 40代会社員(2018年2月)

