応用情報技術者試験とは
ITエンジニアとしての応用的な知識や技能を評価する国家試験です。情報処理技術者試験の一区分で、基本情報技術者試験の上位に位置づけられており、システム開発、情報セキュリティ、ネットワーク、データベース、マネジメント、経営戦略など、ITとビジネスに関する幅広い知識が問われます。
試験では、単に用語を覚えているかだけでなく、技術や業務の課題を理解し、適切に判断・説明できる力も求められます。ITエンジニアとして経験を積んできた人が、知識の整理やスキルアップを目的に受験することも多く、基本情報技術者試験よりも難易度は高めです。
2026年度からはCBT方式への移行が予定されており、応用情報技術者試験は科目A試験と科目B試験で実施されます。科目A試験・科目B試験はいずれも試験時間150分の予定です。
合格すると、ITエンジニアとしての応用力を証明しやすくなり、上位の高度情報処理技術者試験を目指す際の土台にもなります。また、弁理士試験では論文式筆記試験の選択科目免除の対象資格に含まれています。 IT企業への就職・転職、社内SE、情報システム部門、セキュリティ関連業務などで専門性を高めたい人に向いている試験といえるでしょう。
応用情報技術者試験の基本情報
| 資格種別 | 国家資格 |
| ジャンル | IT・パソコン |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | なし |
| 試験日程 | 年2回、例年春期・秋期。2026年度からCBT方式へ移行予定 |
| 試験方法 | CBT方式。午前は多肢選択式、午後は記述式 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 全国のCBTテストセンター |
| 受験料 | 7,500円(税込) |
| 登録・更新 | なし |
| 問い合わせ | 独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理技術者試験センター |
| 関連資格 | ITパスポート 基本情報技術者試験 Javaプログラミング能力認定試験 ネットワークスペシャリスト試験 |
応用情報技術者試験の試験日
2026年度からCBT方式へ移行予定です。
応用情報技術者試験の試験内容
ITエンジニアとして応用的な知識と技能を持ち、システム開発やIT活用を自ら進められる人材を対象とした国家試験です。基本情報技術者試験よりも上位に位置づけられており、技術だけでなく、経営戦略、プロジェクト管理、サービス運用、システム監査なども幅広く問われます。
試験は、2026年度からCBT方式へ移行予定です。従来の「午前試験」「午後試験」に相当する内容として、科目A試験と科目B試験が実施される予定で、選択式と記述式の両方に対応する必要があります。
出題範囲
テクノロジ系
コンピュータ構成、システム構成、データベース、ネットワーク、情報セキュリティ、アルゴリズム、プログラミング、ソフトウェア開発など、IT技術に関する応用的な知識が問われます。
マネジメント系
プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査など、システム開発やITサービスを適切に管理・運用するための知識が出題されます。
ストラテジ系
企業活動、経営戦略、システム戦略、法務、標準化、知的財産、個人情報保護など、ITをビジネスに活用するための知識が問われます。
記述式問題への対応
科目B試験では、知識を暗記しているだけでなく、事例文を読み取り、設問に合わせて考えを整理して解答する力が求められます。情報セキュリティ、システム開発、データベース、ネットワーク、プロジェクトマネジメントなど、複数分野から選択して解答します。
試験科目と出題数
科目A試験は、多肢選択式で80問出題され、試験時間は150分です。
科目B試験は、記述式で11問出題され、そのうち5問を選択して解答します。試験時間は150分です。
合格基準
合格基準は、科目A試験・科目B試験のそれぞれで100点満点中60点以上です。どちらか一方だけが基準を満たしていても合格にはならず、両方で基準点を超える必要があります。
応用情報技術者試験は、ITの知識を幅広く問うだけでなく、実務に近い場面で考えて解答する力も必要です。基本情報技術者試験の内容を土台に、情報セキュリティやシステム開発、マネジメント分野までバランスよく学習することが大切です。
応用情報技術者試験の受験者数・合格率
| 年度 | 応募者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年度 | 125,041人 | 82,668人 | 19,319人 | 23.4% |
| 2024年度 | 121,236人 | 80,973人 | 21,290人 | 26.3% |
| 2023年度 | 105,571人 | 70,103人 | 17,558人 | 25.0% |
| 2022年度 | 103,844人 | 68,518人 | 17,343人 | 25.3% |
| 2021年度 | 89,685人 | 59,698人 | 14,006人 | 23.5% |
| 2020年度 | 42,393人 | 29,024人 | 6,807人 | 23.5% |
| 2019年度 | 99,244人 | 63,555人 | 14,160人 | 22.3% |
| 2018年度 | 101,442人 | 64,367人 | 14,865人 | 23.1% |
| 2017年度 | 100,302人 | 65,036人 | 13,659人 | 21.0% |
| 2016年度 | 96,947人 | 63,293人 | 13,312人 | 21.0% |
応用情報技術者試験の難易度
基本情報技術者試験と比べると、求められる知識の深さや考え方のレベルが上がります。単にITの基礎用語を覚えるだけでは対応しにくく、システム開発や運用、セキュリティ、マネジメントなどを実務に近い形で理解しておく必要があります。
また、応用情報技術者試験では、知識を知っているかどうかだけでなく、問題文の内容を読み取り、状況に応じて適切に判断する力も求められます。そのため、暗記中心の学習だけでは得点につながりにくく、過去問演習を通して考え方に慣れておくことが大切です。
基本情報技術者試験よりもかなり難しいと感じる人も多い一方で、得意分野を活かしやすい面もあるため、人によって難易度の感じ方には差があります。プログラミングやアルゴリズムが苦手な人でも、他の分野で得点を狙いやすいと感じる場合もあります。
総合的に見ると、応用情報技術者試験は、IT系資格の中でもしっかりした対策が必要な試験です。基本情報技術者試験に合格した人でも油断はできず、知識の幅を広げながら、実務に近い思考力を身につける必要がある資格といえるでしょう。
応用情報技術者試験の勉強法
基本情報技術者試験よりも出題範囲が広く、知識の暗記だけでなく、実務に近い考え方や記述力も求められる試験です。まずは午前試験対策として、ITの基礎知識、情報セキュリティ、ネットワーク、データベース、アルゴリズム、システム開発、マネジメント、ストラテジ系の知識を幅広く押さえましょう。
午前試験は四肢択一式で80問、試験時間は150分です。過去問と似た論点が出題されることも多いため、まずは過去問を繰り返し解き、頻出分野を固める勉強法が効率的です。IPAの公式ページでも、応用情報技術者試験は午前80問・午後11問中5問解答の形式で案内されています。
午前対策では、最低でも直近3回分、できれば5回分以上の過去問を解き、2周以上復習するのがおすすめです。間違えた問題は答えだけを覚えるのではなく、関連する用語や仕組みまで確認しておくと、似た問題にも対応しやすくなります。
一方で、応用情報技術者試験で特に重要なのは午後試験対策です。午後試験は記述式で、出題11問のうち5問を選択して解答します。知識を知っているだけではなく、問題文を読み取り、設問に合わせて適切な文章で答える力が必要です。
午後対策では、情報セキュリティを中心に、ネットワーク、データベース、システムアーキテクチャ、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査、経営戦略など、自分が得点しやすい分野を早めに決めて対策すると効率的です。すべての分野を同じ深さで対策しようとすると時間がかかるため、得意分野を作っておくことが合格への近道になります。
午後問題は、必ず時間を測って解く練習をしましょう。問題文が長く、設問ごとに根拠を探しながら解答する必要があるため、慣れていないと時間が足りなくなりやすいです。解答後は模範解答を確認し、自分の答えがどの程度ずれているのか、どの表現なら得点につながるのかをチェックしておくことが大切です。
2026年度からは、応用情報技術者試験もCBT方式へ移行予定で、従来の午前試験は「科目A試験」、午後試験は「科目B試験」という名称に変更される予定です。ただし、試験区分そのものが変わるわけではないと案内されています。
IT経験が少ない方の場合、合格までにはかなりの学習時間が必要になります。基本情報技術者試験レベルの知識があいまいな方は、いきなり応用情報の参考書に入るよりも、まず基本情報レベルの用語や仕組みを復習してから進めると理解しやすくなります。
基本的には、午前は過去問演習で知識を固め、午後は記述式の過去問を繰り返して読み取り方と書き方に慣れる勉強法がおすすめです。独学でも合格を目指せますが、午後問題に苦手意識がある方や、短期間で合格を狙いたい方は、通信講座や対策講座を利用するのも一つの方法です。
応用情報技術者試験のお勧めテキスト
2026-2027年度版 スッキリわかる応用情報技術者 テキスト&問題集
応用情報技術者試験の科目A・科目Bに対応した総合対策本です。オールカラー図解で要点を整理しながら、知識のインプットと問題演習を一冊で進められます。CBT方式や科目名変更にも対応しているため、最新形式で学びたい人に向いています。
情報処理教科書 応用情報技術者 テキスト&問題集 2026年版
シラバスVer.7.1に対応した、翔泳社の応用情報技術者試験対策書です。基礎理論から科目A・科目Bまで幅広く扱っており、基本情報を受けずに応用情報へ挑戦する人にも配慮された構成です。知識解説と過去問演習を一冊で進めたい人におすすめです。
2026 応用情報技術者 総仕上げ問題集
アイテックの総仕上げ用問題集です。令和6年度秋期、令和7年度春期、令和7年度秋期の本試験問題と解答・解説が収録されており、直近の出題傾向を確認できます。テキスト学習後に本番形式で演習したい人に使いやすい一冊です。
応用情報技術者 午後問題の重点対策
科目B対策を重点的に進めたい人向けの定番問題集です。応用情報技術者試験は知識だけでなく、長文問題を読み解く力や記述の考え方も重要になります。午後形式が苦手な人は、総合テキストとは別に専用問題集で演習しておくと安心です。
資格を活かせる仕事
ITに関する応用的な知識や技能を証明できる国家資格です。基本情報技術者試験よりも上位に位置づけられており、システム開発、ネットワーク、データベース、情報セキュリティ、プロジェクトマネジメント、経営戦略など、IT業務に必要な幅広い知識を学ぶことができます。
活かしやすい仕事としては、システムエンジニア、プログラマー、社内SE、インフラエンジニア、ネットワークエンジニア、セキュリティ担当、システム運用管理、ITコンサルタント、プロジェクトリーダー補助、IT企業の営業・企画職などがあります。特に、ソフトウェア開発やシステム運用を行う企業では、資格で学んだ知識を実務に活かしやすいでしょう。
また、応用情報技術者試験は、単にプログラミングの知識だけでなく、設計、管理、セキュリティ、経営との関わりまで幅広く扱うため、エンジニアとしてステップアップしたい人にも向いています。基本情報技術者試験を取得した後に、より専門性を高める資格として挑戦する人も多いです。
企業によっては、応用情報技術者試験を資格手当や一時金の対象としている場合もあります。IT企業では一定の評価を受けやすく、若手エンジニアがスキルアップを示す資格としても活用できます。
ただし、資格を取得しただけで高度なIT職に就けるわけではありません。実務では、開発経験、設計力、チームでの業務経験、問題解決力、専門分野のスキルなども重視されます。応用情報技術者試験は、IT業界でキャリアアップを目指す人や、ソフトウェア・システム関連企業で専門性を高めたい人にとって、取得する価値の高い資格といえるでしょう。
受験者の口コミ評判
5.0
私の勉強時間
2回落ちて3回目の受験で合格しました。以前にITパスポートを取得しましたがその時は50時間ぐらいの勉強時間でしたが、応用情報技術者だとその倍以上の勉強時間が必要になります。
受験しようとしている人でITパスポートを持っていない方は、まずは登竜門であるITパスポートのテキストを買って勉強した方がとっかかり安いです。
wako 20代会社員(2019年1月)
4.0
勉強はやりやすい
去年、応用情報技術者試験を受験して合格した者です。試験の難しさで言えば試験範囲が結構広いので難しく感じるかもしれませんが、多くがITの基礎知識ばかりなのでそれほど難しく感じませんでした。
全く予備知識が無い状態で勉強時間は150時間ぐらいかな・・・参考書をある程度流して読んであとは過去問や模擬問題を徹底的にこなして勉強しました。テキストが豊富にあるので勉強はやりやすいと思います。
むっくん 20代バイト(2018年5月)

