一般社団法人美術検定協会が実施している試験ですが、以前は、美術出版社主催で「アートナビゲーター検定試験」という名前で試験が実施されていました。
試験は1級から4級まであり誰でも受験できますが、1級のみ2級もしくはアートナビゲーター検定2級を取得しておく必要があるので注意して下さい。
美術検定の合格者にはカードタイプの合格証明証が授与され、その後、美術・芸術関連のボランティア・スタッフ募集時に優遇してもらえたり、美術出版社の出版物の割引購入などができるようになったりします。
1級合格者に至っては、美術検定事務局が主催するイベントの企画参画の機会も得られます。
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美術検定の基本情報
資格種別 | 民間資格 |
ジャンル | 教養・基礎 |
資格区分 | 1級・2級・3級・4級 |
受験資格 | 誰でも受験できます(1級は2級もしくは旧アートナビゲーター2級取得者) |
試験日程 | 【1~3級】11月 【4級】通年 |
試験方法 | オンライン試験 |
免除科目 | なし |
試験場所 | 東京・大阪・札幌・名古屋・福岡(1級受験は東京・大阪のみ) |
受験料 | 【1級】9,900円【2級】7,800円 【3級】6,000円【4級】3,900円 |
登録・更新 | なし |
主な対象者 | 小学生
中学生
高校生
大学生
専門生
社会人
その他 |
問い合わせ | 一般社団法人 美術検定協会 美術検定の公式Twitter 美術検定オフィシャルブログ |
【総合評価】(3級)
人気 : | 将来性: |
就転職: | 難易度: |
【関連資格】
変更点
作品や資料といった美術に関する情報から総合的に判断、思考する能力を問うマークシート問題が追加されました
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美術検定の試験日
2022年度試験
試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
---|---|---|
【1~3級】 2022年11月12日(土)、13日(日) | 8月2日~11月4日 | 後日 |
美術検定の試験内容
出題形式
【1級】記述式問題
【2級】マークシート問題(美術史問題+実践問題)
【3級・4級】マークシート問題(四肢択一問題)
出題範囲
美術鑑賞の場の役割や機能、現状に関する知識をはじめ、鑑賞をする視点からの作品描写や、より楽しい鑑賞のためのアイデアなど、実践的な現場で求められる能力が記述式問題で問われる。
合格点
正答率約60%を目安(受験者の点数により調整)
※1級は一定の基準
美術検定の受験者数・合格率
2018年度試験の合格率は
- 1級:15.1%
- 2級:41.9%
- 3級:78.0%
- 4級:96.5%
受験者数は非公開となっています。
美術検定の難易度
4級については特に対策を立てずとも合格できる難易度、3級もマークシート問題のみで合格基準が60%程度の正解率になるので難易度としてはかなり低いです。
合格率を見ても分かる通り、2級になると実践問題が加わることもあり難易度はかなり上がります。
1級は記述式問題になり明確な知識が必要なり、対策も難しい面があるので難易度はグッと上がります。
1級の受験者は2級合格者のみなのに合格率が20%以下なので桁違いの難しさです
美術に疎い私が模擬問題を解いてみた所、4級は全問正解、3級以上は0点でした(笑)
4級は中学の歴史の教科書に載っているような文化財や、西洋美術・日本美術の有名な作家や作品についての問題が出題されます。中学生の方が普通に歴史の授業で勉強したことに、少しプラスしたら合格できるレベルです。3級は有名な作品であればその時代背景まで思い浮かべられるという方、2級は美術史の知識があり、美術の勉強をしたことがある方、しばしば美術鑑賞に行かれる方、もう既に美術関連の活動をされている方向けです。そして、1級はというと、正しい芸術の知識にプラスして、より楽しく鑑賞するためのアイデアの提案などより実践的な能力を問われます。
美術検定の勉強法
1級~3級については、公式テキストがあるのでまずはこちらのテキストを使って勉強しましょう。
特に2級と3級のマークシート問題はこちらのテキストの内容を参考にして出題されるので必須です。
併せて「美術検定問題集
- アートの裏側を知るキーワード
(1級・2級) - 続 西洋・日本美術史の基本
(1級・2級) - この絵、誰の絵?
(4級)
各級とも60%程度の正解率で良いので、苦手な範囲を克服するというより得意な範囲を100点取るような勉強法をお勧めします。(苦手な範囲が半分以上ある場合は問題外ですが)
美術検定を活かせる仕事
美術館のスタッフや美術展示会のアドバイスや企画運営スタッフなど活躍の場は広いです。
一般的にはあまり知られていない資格ですが、業界では注目されている資格の一つなので取得しておいて損はありません。