作業環境測定士試験は、鉱物性粉じんや放射性物質など特定の環境下で作業を行う際に必要になる資格で、安全衛生技術試験協会が実施している国家資格になります。
誰でも受験できる訳ではなく学歴などにより、労働衛生の一定の実務経験が必要になります。
試験内容や試験日などの基本情報は「作業環境測定士試験の難易度・合格率・試験日など」を見てもらうとして、特定の資格を持っている方が試験を免除するために受講する「免除講習」、試験合格後に受講する「登録講習」、作業環境測定士には試験対策を目的とした「準備講習」の3つの講習がありますので、ここではそれぞれ詳しく解説していきます。
特に登録講習は試験合格者であれば、皆さん必ず受講しなければいけませんので内容を把握しておきましょう。
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作業環境測定士の免除講習について
免除講習の対象者
こちらの免除講習は環境計量士(濃度関係)または、旧計量法の規定によって環境計量士の登録を終えた方が対象になります。
免除される科目
まず、環境計量士(濃度関係)の登録をしていれば、第一種と第二種の共通科目であるデザイン・サンプリング、分析概論の2科目、第一種の選択科目である鉱物性粉じん、特定化学物質、金属類、有機溶剤の4科目が免除になります。
更に免除講習を受講することで、第一種と第二種の共通科目である労働衛生一般、労働衛生関係法令の2科目が免除され、第一種試験は放射線物質以外の全ての科目、第二種は全ての科目が免除となります。
但し、第一種作業環境測定士登録講習の受講は、第二種作業環境測定士登録講習(共通科目)を修了していることが必要になります。
要は免除講習を受講すれば作業環境測定士の国家資格を受験することなく作業環境測定士の登録講習を受講することができるということですね!!
そういうこと!でも先ほども言いましたが、第一種で放射性物質を選択している場合は国家試験の受験が必要になりますので注意して下さい。
免除講習の内容
オリエンテーション:9:05 – 9:15
労働衛生一般:9:15 – 16:35(休憩含む)
講習は2日間で実施されます。
2日目には修了試験が行われますが、あくまで講習がメインになりますので、真面目に受講していれば合格できる内容になっています。
2019年度の日程
- 【第1回】2019年9月5日(木)~6 日(金):三田 NN ホール(東京都港区)
- 【第2回】2019年10月7日(月)~8 日(火) :名古屋企業福祉会館(愛知県名古屋市)
- 【第3回】2020年1月16日(木)~17 日(金) :三田 NN ホール(東京都港区)
受付期間
講習1日目の10日(土曜・日曜・祝休日を除く)前まで。
それぞれ定員が100名で設定されていますので、免除講習を受講される方はお早めに。
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作業環境測定士の登録講習について
作業環境測定士の資格を取得するには試験に合格して、(公財)安全衛生技術試験協会が主催している、作業環境測定士に登録および申請するために必要な講習を受講して修了する必要があります。
登録講習の対象者
作業環境測定士試験に合格している者、または医師や薬剤師、環境計量士の免除講習修了者など、作業環境測定士試験と同じ位の資格を持っている者
登録講習の種類
作業環境測定士登録講習は、第1種測定士向けの第1種講習と、第2種測定士向けの第2種講習の2種類があり、第1種においてはその中で5種類(鉱物性粉じん・特定化学物質・金属類・有機溶剤・放射性物質)の選択科目があります。
第1種測定士の取得をする場合は、第2種講習を先に終了させる必要があります。
登録講習の内容
1日目に講義と実習、2日目に実習と修了試験(筆記と実技)が実施されます。
第1種講習は科目ごとで2日間、第2種講習は3日間の講習があります。
第2種講習は、基本的に年10回の開催があり、定員は50名となっています。
第1種講習の鉱物性粉じん・特定化学物質・金属類・有機溶剤・放射性物質は、基本的に年7回の開催で、全て定員は24名となっています。
- 第一種作業環境測定士講習の詳細(公式サイト)
- 第二種作業環境測定士講習の詳細(公式サイト)
受講するにあたり事前にテキストを準備しておく必要がありますので、事前に確認しておきましょう。
登録講習の日程
2019年4月1日 ~2020年3月31日までの講習計画書はコチラ(pdfファイル)
作業環境測定士の準備講習(セミナー)について
日本作業環境測定協会では、受験者を対象にした準備講習を東京(三田NNホール・三田労働基準協会ビル)と大阪(エル・おおさか)で実施しています。
準備講習の内容
多数ありますので、日本作業環境測定協会のHP内にある「作業環境測定士試験を受験する前の講習」でご確認下さい。
受講料
16,000円~31,000円(科目により異なる)
概ね16,000~17,000円ですが、分析に関する概論のみ31,000円とずば抜けて高いです。
2019年度の日程
- 労働衛生関係法令:2019年7月1日(月)
- 労働衛生一般:2019年7月2日(火)
- デザイン・サンプリング:2019年7月3日(水)
- 分析に関する概論:2019年7月4日(木)・5日(金)
- 鉱物性粉じん:2019年7月8日(月)
- 特定化学物質:2019年7月9日(火)
- 有機溶剤:2019年7月10日(水)
- 金属類:2019年7月11日(木)
申込期間
講習日の10日前(土曜、日曜、祝休日を除く)
科目により定員(24名~60名)が設定されていますので、受講される際はできるだけ早く申込むようにして下さい。
持ち物
- 受講票
- 筆記用具
- 電卓(関数電卓は不要)
- テキスト(書籍)
普通、こういった講習ってテキストが事前に用意されていますが、ここでは自分で用意しなくちゃいけないんですね・・・。