屋外広告士試験 – 難易度・合格率・試験内容など

目次

屋外広告士試験とは

屋外広告物の表示や設置に関する専門知識を認定する国家資格です。看板、広告塔、広告板、ネオンサイン、壁面広告など、屋外に設置される広告物について、法令、安全性、景観への配慮、設計・施工に関する知識が問われます。

試験は学科試験と実技試験で構成されており、学科では屋外広告物法、関係法令、広告物の設計・施工、安全管理、景観やデザインに関する知識などが出題されます。実技では、設計やデザインに関する課題を通じて、屋外広告物を適切に計画する力が評価されます。

屋外広告業、看板制作会社、広告代理店、建設会社、デザイン会社、店舗設計関連の仕事などで活用しやすい資格です。屋外広告業の登録や業務主任者の選任に関係する資格としても扱われるため、看板・サイン工事や屋外広告物の制作・施工に関わる人に向いています。

屋外広告士試験の基本情報

資格種別公的資格
ジャンル建築・不動産
資格区分なし
受験資格18歳以上で、屋外広告物に関する3年以上の実務経験がある人。受験できる最低年齢は21歳
試験日程年1回。例年10月ごろに実施
試験方法学科試験と実技試験。学科試験は択一式、実技試験は設計またはデザインから選択して実施
免除科目前年度の試験で一部科目に合格した人は、翌年度に限り該当科目が免除されます
試験場所全国の指定試験地。北海道、宮城、埼玉、東京、新潟、石川、愛知、大阪、岡山、香川、福岡、鹿児島、沖縄などで実施
受験料受験料:17,824円/インターネット申込みは事務手数料600円が別途必要
登録・更新
試験に合格すると屋外広告士となります。屋外広告業の業務主任者の要件を満たす資格として扱われます
問い合わせ一般社団法人 日本屋外広告業団体連合会
関連資格商業施設士

屋外広告士試験の試験日

2026年度試験

試験日申込期間合格発表
10月25日5月7日~7月31日12月18日

屋外広告士試験の試験内容

学科試験と実技試験で構成されています。学科試験では、関係法規、広告デザイン、設計・施工が出題されます。実技試験では、屋外広告物の設計またはデザインを選択して解答します。

屋外広告物に関する法令、景観や安全性に配慮した広告デザイン、広告物の構造・材料・施工方法などを理解し、実務で必要となる知識と技術を確認する内容です。

出題範囲

実技試験

設計またはデザインのいずれかを選択して解答します。設計では、屋外広告物の構造、寸法、取付け、安全性、施工条件などを踏まえて、条件に合った広告物を設計する力が問われます。

デザインでは、表示内容、文字の大きさ、色彩、配置、視認性、景観との調和などを考慮し、屋外広告物として適切な表現をまとめる力が必要です。

学科A 関係法規

屋外広告物法、屋外広告物条例、景観法、建築基準法、道路法、道路交通法、都市計画法など、屋外広告物の設置や管理に関係する法令が問われます。

広告物を設置できる場所、許可が必要な広告物、禁止地域、禁止物件、安全管理、点検、表示方法などを整理しておく必要があります。

学科B 広告デザイン

屋外広告物のデザイン、色彩、文字、レイアウト、視認性、景観との調和、広告効果などが出題されます。

単に目立つ広告を作るだけでなく、周辺環境との調和や、歩行者・車両からの見やすさ、安全性を踏まえた表現が求められます。

学科C 設計・施工

屋外広告物の構造、材料、施工方法、電気設備、風圧、強度、維持管理、安全点検などが問われます。

看板や広告塔などを安全に設置・維持するため、構造上の安定性、取付け方法、劣化や腐食への対応、施工時の安全管理を理解しておく必要があります。

試験科目と出題数

学科試験は、学科A・学科B・学科Cの3科目です。学科Aは関係法規15問・60分、学科Bは広告デザイン20問・80分、学科Cは設計・施工15問・60分で実施されます。

実技試験は、設計またはデザインから1科目を選択して受験します。試験時間は120分です。

合格基準

学科試験は、受験科目の合計点で60%以上、実技試験も60%以上が合格基準です。

ただし、学科試験では1科目でも満点の40%に満たない科目がある場合、学科全体の合計点が60%以上でも不合格となる場合があります。15問出題の科目では6問以上、20問出題の科目では8問以上の正答が最低基準の目安です。

一部合格制度があり、学科A、学科B、学科C、実技のうち60%以上得点した科目は、翌年度の試験に限り免除対象になります。

屋外広告士試験の受験者数・合格率

年度受験者数合格者数合格率
2025年度761人275人36.1%
2024年度871人279人32.0%
2023年度925人222人24.0%
2022年度964人265人27.5%
2021年度1,053人233人22.1%

屋外広告士試験の難易度

屋外広告業や看板制作、広告物の設計・施工に関わる実務経験がある人であれば取り組みやすい一方、法令・デザイン・施工・安全管理を幅広く学ぶ必要があるため、未経験者にはやや専門性を感じやすい試験です。単に広告物の知識を覚えるだけでなく、屋外に設置する広告物を安全かつ適切に扱うための理解が求められます。

難しさの理由は、出題範囲が屋外広告物法や関係法令、広告デザイン、構造、材料、施工、安全管理などにまたがるためです。看板や広告物の制作経験がある人でも、法令上の規制や許可制度、表示できる場所・大きさ・管理義務などは別途整理しておく必要があります。

特に負担になりやすいのは、法令と施工管理の分野です。屋外広告物は景観や安全に関わるため、設置場所や構造、点検、維持管理に関する知識が重要になります。実務で施工に関わっている人はイメージしやすいですが、デザインや営業寄りの業務が中心の人は、構造や安全対策の内容で苦労しやすいでしょう。

また、設計・デザインに関する内容では、見やすさ、景観との調和、色彩、表示効果なども問われます。感覚的なデザインだけでなく、屋外広告物として適切に設置・管理できるかという視点が必要です。

屋外広告業、看板製作、広告施工、建築・内装関連の経験がある人は、実務と結びつけながら学習しやすい資格です。一方で、屋外広告物に直接関わった経験が少ない人は、法令・構造・施工・安全管理を一通り整理する必要があり、過去問や講習教材を使って頻出分野を重点的に確認しておくことが大切です。

受験者に難易度を聞いた
  • 広告物の施工業務をしています。実務経験は8年程です。実際に試験勉強に費やした時間は30時間程でしたが実務に直結する問題ばかりだったのでさほど難しいとは思いませんでした。(40代男性 会社員)
  • 受験する方は実務経験がある方ばかりだと思いますが、条例についてはリーダー職でないと把握していないので下っ端の私の様な受験者からしてみれば一から勉強する必要があるので、難しいです。(30代男性 会社員

屋外広告士試験の勉強法

特に重要なのは、屋外広告物法や各自治体の屋外広告物条例に関する内容です。広告物の許可基準、禁止地域、禁止物件、表示方法、管理義務などは、実務でも試験でも重要になるため、用語や制度の違いを整理して覚えることが大切です。

設計・施工に関する分野では、広告物の構造、材料、照明、取付方法、風圧、落下防止、安全点検などが問われます。単なる暗記ではなく、実際に看板や広告物を設置・管理する場面をイメージしながら学ぶと理解しやすくなります。

実技や設計に関する問題がある場合は、広告物の配置、寸法、構造、安全性、景観との調和などを意識して練習しましょう。図面や設計条件を読み取る力も必要になるため、過去問や例題を使って出題形式に慣れておくと安心です。

屋外広告士試験は、広告業や看板業、建築・施工関係の実務経験がある方でも、法令や安全基準を改めて整理する必要があります。基本的には、テキストで基礎を確認し、過去問を繰り返し解き、法令・設計施工・安全管理を重点的に復習する勉強法がおすすめです。

資格を活かせる仕事

看板制作会社、屋外広告会社、広告代理店、サイン工事会社、建設会社、店舗内装会社、デザイン会社、商業施設の管理会社、自治体の景観・広告物担当などがあります。特に、屋外広告物の設計、施工管理、許可申請、安全点検、看板の維持管理などに関わる仕事では、資格で学んだ知識を活かしやすいでしょう。

屋外広告は、集客や店舗の印象づくりに役立つ一方で、設置場所や大きさ、構造、安全性、景観との調和にも注意が必要です。強風や老朽化による落下事故を防ぐためにも、広告物の構造や点検に関する知識を持つ人材は、看板・広告施工の現場で重要になります。

この資格は、屋外広告業界や看板施工の分野では実用性があります。一方で、一般企業への就職・転職で幅広く評価される資格ではなく、活かせる業界は屋外広告・看板・サイン・店舗施工関連に限られます。

屋外広告士試験は、看板制作会社や広告施工会社で働く人、店舗看板や屋外サインの設計・施工・管理に関わる人に向いています。実務経験に加えて、デザイン、建築、電気工事、施工管理、安全点検などの知識と組み合わせることで、より仕事に活かしやすくなる資格といえるでしょう。

資格を広めてくれると嬉しいです!
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