臭気判定士試験とは
悪臭防止法に基づく臭気指数規定実施の専門的な知識を問う為の試験で、臭気環境分野で初めての国家資格になります。
資格を取得するには、試験に合格して尚且つ嗅覚検査をクリアしなければいけません。ただ、嗅覚検査に関しては、正常な嗅覚を持っていれば問題なくクリアすることができますので安心して下さい。
パネルの選定、試料の採取、試験の実施、結果の求め方まで全てを統括するので、高度な専門知識を要します。全国で2万件以上発生している、悪臭による苦情を早期解決するために必要な資格と言えるでしょう。
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目次
臭気判定士試験の基本情報
資格種別 | 国家資格 |
ジャンル | 環境・自然 |
資格区分 | なし |
受験資格 | 18歳以上 |
試験日程 | 11月中旬(年1回) |
試験方法 | 筆記試験、嗅覚検査 |
免除科目 | なし |
試験場所 | 東京、名古屋、大阪 |
受験料 | 18,000円 |
登録・更新 | – |
主な対象者 | 小学生
中学生
高校生
大学生
専門生
社会人
その他 |
問い合わせ | 公益社団法人 におい・かおり環境協会 |
【総合評価】
人気 : | 将来性: |
就転職: | 難易度: |
【関連資格】
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臭気判定士試験の試験日
2019年度試験
試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
---|---|---|
2019年11月9日(土) | 7月8日~9月6日 | 12月9日 |
臭気判定士試験の試験内容
出題形式
筆記試験(択一式、数値回答)、嗅覚検査
出題範囲
嗅覚概論 | ヒトの嗅覚とにおいの役割、嗅覚閾値など、におい物質の特性、嗅覚の順応など、嗅覚の基本的な特性 |
---|---|
悪臭防止行政 | 悪臭防止法、施行規制、告示などの内容、臭気発生源及び悪臭防止対策の基礎的な知識、地方自治体の条例による規制及び指導と法令との関係 |
悪臭測定概論 | 機器測定法、嗅覚測定法全般、特定悪臭物質や臭気指数、臭気排出強度、嗅覚測定法に関する基本的な考え方と各種の測定方法 |
分析統計概論 | 統計の基本的な考え方、度数分布、代表値、散布度、単回帰、相関などのデータの基本構造、統計的推定、統計的仮説検定など、2点試験法、3点試験法など、臭気測定データの統計的処理 |
臭気指数などの測定実務 | パネルの選定とその管理、測定に使用する器材とその取り扱い、試料採取方法、脱臭効率の計算、臭気排出強度の計算など測定結果の解析、判定試験の実地、臭気指数など結果の求め方 |
合格点
【筆記試験】65%以上を得点
※試験合格後に嗅覚検査をクリアしなければいけない
臭気判定士試験の受験者数・合格率
年度 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2019年 | 505人 | 25% |
2018年 | 522人 | 25% |
2017年 | 563人 | 24% |
2016年 | 590人 | 29% |
2015年 | 612人 | 22% |
2014年 | 611人 | 21% |
2013年 | 571人 | 31% |
2012年 | 574人 | 26% |
2011年 | 567人 | 21% |
2010年 | 577人 | 35% |
2009年 | 609人 | 21% |
2008年 | 607人 | 37% |
臭気判定士試験の難易度
合格率は低いですが、合格率ほど難しい試験ではありません。
臭気判定士試験の勉強法
資格を活かせる仕事
現代の日本でも、工場や事業所から出る悪臭に対する苦情はよくあります。
臭気測定士は、自治体からの要請を受けてそのにおいを測定し、悪臭の苦情を解決するのが仕事です。
においを測定するには、分析機器を使う場合と人間の嗅覚を用いる嗅覚測定法の2つがあります。悪臭苦情は、法律で定められている22種類の特定悪臭物質の他にも存在します。そこで、人間がにおいを感じなくなるまで希釈してにおいの強さを調べる嗅覚測定法があります。
臭気測定は、分析機器を使うより人間の繊細な嗅覚で測定する嗅覚測定法の方が主流となっています。
環境問題が重要視される現在、特に環境を意識する企業が自主的に臭気判定士の資格を取るパターンが増えています。