
手話技能検定とは
手話技能検定は、NPO手話技能検定協会が実施している、手話の読み取りや表現力を測る検定試験です。手話を学んでいる人が、自分の理解度や技能レベルを確認するための試験として活用されています。
級は1級から7級まで設定されており、学習レベルに応じて段階的に受験できます。以前は準1級・準2級もありましたが、2022年から廃止され、現在は1級・2級・3級・4級・5級・6級・7級の区分で実施されています。
下位級では、基本的な単語や簡単なあいさつ、日常会話で使う表現が中心です。中級になると、接客や窓口対応など、実際の場面で使える手話表現も問われます。上位級では、ろう者との会話や、より自然な手話表現が求められるため、単語を覚えるだけでなく、文の流れや相手に伝わる表現力も重要になります。
試験形式は級によって異なります。1級・2級は実技試験、3級〜7級は筆記試験として実施されています。また、3級〜6級については会場試験だけでなくWeb試験にも対応しており、自分に合った受験方法を選びやすくなっています。
手話技能検定は、医療・福祉・教育・接客業など、人と関わる仕事で役立つ可能性があります。ただし、資格を取得しただけで就職や転職が大きく有利になるというより、手話を学んでいることや、聴覚障がいのある人とのコミュニケーションに関心があることを示す資格と考えるとよいでしょう。
手話技能検定の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
| ジャンル | 教養・基礎 |
| 資格区分 | 1級、2級、3級、4級、5級、6級、7級 |
| 受験資格 | 1級:2級合格者、2級:3級合格者、3級〜7級:制限なし |
| 試験日程 | 1級・2級はネット試験、3級〜6級は会場試験・Web試験、7級は在宅試験として実施。実施時期は級により異なる |
| 試験方法 | 1級・2級は実技試験、3級〜7級は筆記試験。3級〜6級は会場試験またはWeb試験に対応 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 1級・2級はネット試験、3級〜6級は指定会場またはWeb試験、7級は在宅試験 |
| 受験料 | 1級:11,500円、2級:9,500円、3級:7,500円、4級:7,000円、5級:6,500円、6級:5,500円、7級:2,500円 |
| 登録・更新 | なし |
| 問い合わせ | NPO手話技能検定協会 |
| 関連資格 | 手話通訳士 言語聴覚士 |
手話技能検定の試験日
2026年度試験
2026年
| 実施級 | 試験方式 | 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|---|---|
| 3級〜6級 | 会場試験 | 3月15日(日) | 11月7日12時~1月7日14時 | 非公表 |
| 3級〜6級 | Web試験 | 3月15日(日) | 11月7日12時~1月14日14時 | Web試験は3月21日に結果公開 |
| 3級〜6級 | 会場試験 | 9月27日(日) | 5月22日~7月22日 | 非公表 |
| 7級 | 在宅試験 | 随時 | 随時 | 解答用紙到着後、10~15営業日以内に採点・結果通知発送 |
手話技能検定の試験内容
3級から7級では、映像やイラストなどをもとに手話の意味を読み取る力が問われます。下位級では、あいさつ、数字、曜日、家族、趣味、日常生活で使う基本的な単語などが中心です。級が上がるにつれて、単語だけでなく短文や会話文の理解も必要になります。
1級・2級は実技試験のため、手話を読み取るだけでなく、自分で手話を使って表現する力も求められます。特に上位級では、単語を覚えているだけでは不十分で、自然な会話の流れや相手に伝わりやすい表現を身につけておくことが大切です。
出題範囲
1級
手話での会話力や表現力を確認する実技試験です。2級までの内容を踏まえたうえで、より自然な手話表現や、ろう者とのスムーズなコミュニケーション力が求められます。日常会話だけでなく、相手の意図をくみ取りながら適切に表現する力も重要です。
2級
実技試験で実施され、手話での会話表現や読み取り、伝える力が問われます。3級までに学ぶ語彙や表現を使い、実際の会話に近い形で手話を使えるかがポイントになります。筆記試験では確認しにくい、動きの正確さや表情、伝わりやすさも大切です。
3級
手話による日常会話や、やや長めの表現を読み取る力が問われます。単語だけでなく、短文や会話の流れを理解する必要があります。接客や窓口対応など、実際の場面を想定した手話表現も出題範囲に含まれます。
4級
日常生活で使う基本的な手話単語や短い表現を中心に出題されます。家族、学校、仕事、趣味、買い物、時間、場所など、身近なテーマの語彙を理解しているかが問われます。3級に進む前の基礎固めとして取り組みやすい級です。
5級
初歩的な手話単語や簡単な表現が中心です。あいさつ、数字、曜日、食べ物、動作、身近な物の名前など、日常でよく使う基本語彙を確認します。手話を学び始めた人が、最初の目標として受験しやすい級です。
6級
手話の基礎となる単語や簡単な意味の読み取りが出題されます。基本的なあいさつや数字、家族、学校、生活に関する語彙など、初級者向けの内容です。手話に慣れるための入門段階として学習しやすい級です。
7級
手話を学び始めた人向けの入門級です。基本的な単語や簡単な表現を中心に、手話の形と意味を結びつけて理解できるかが問われます。在宅で受験できるため、まず手話に触れてみたい人にも取り組みやすい内容です。
合格基準
手話技能検定は、3級から7級までの筆記試験では100点満点中80点以上で合格となります。1級・2級は実技試験のため、点数による合格基準ではなく、試験内容に応じた合否判定が行われます。
下位級は基本語彙の理解が中心ですが、上位級になるほど、手話を自然に読み取り、相手に伝わるように表現する力が必要になります。単語の暗記だけでなく、実際に手を動かして表現する練習も重要です。
手話技能検定の合格率
2024年・第60回
| 級 | 合格率 |
|---|---|
| 1級 | 50.0% |
| 2級 | 61.2% |
| 3級 | 70.3% |
| 4級 | 83.5% |
| 5級 | 96.9% |
| 6級 | 91.5% |
2024年・第59回
| 級 | 合格率 |
|---|---|
| 3級 | 68.3% |
| 4級 | 85.2% |
| 5級 | 98.1% |
| 6級 | 93.4% |
2023年・第57回
| 級 | 合格率 |
|---|---|
| 3級 | 58.6% |
| 4級 | 80.2% |
| 5級 | 96.3% |
| 6級 | 95.6% |
2022年・第55回
| 級 | 合格率 |
|---|---|
| 3級 | 62.1% |
| 4級 | 71.0% |
| 5級 | 96.4% |
| 6級 | 97.5% |
手話技能検定の難易度
5級・6級・7級は、手話を学び始めた人向けの入門〜初級レベルで、基本的な単語や簡単な表現を覚えていれば比較的取り組みやすい試験です。合格率も高めなので、初めて手話を学ぶ人は下位級から受験するとよいでしょう。
4級・3級になると、単語だけでなく短い文や会話の流れを読み取る力が必要になります。特に3級では、日常会話や接客場面など、実際のコミュニケーションに近い内容も出題されるため、手話表現を見てすぐに意味を理解できるように練習しておくことが大切です。
2級・1級は実技試験になるため、難易度はさらに上がります。筆記試験のように手話を読み取るだけでなく、自分で手話を使って表現する力が求められます。手の動き、表情、口形、文の流れなども含めて、相手に自然に伝わる表現ができるかが重要です。
全体として、下位級は独学でも挑戦しやすい一方、上位級は実際に手話を使う練習が欠かせません。手話教室や動画教材などを活用し、見るだけでなく自分でも手を動かして練習することが、上位級合格への近道といえるでしょう。
手話技能検定の勉強法
まず受験する級に対応した公式テキストで、出題範囲や基本単語を確認するところから始めるとよいでしょう。下位級であれば、公式テキストを使って単語や簡単な表現を覚えることで、ある程度の対策は可能です。
ただし、手話は文字だけで覚えるのが難しい分野です。参考書だけでは、手の動き、向き、表情、口形、リズムなどが分かりにくく、実際の手話表現とずれてしまうこともあります。そのため、テキストだけで完結させるよりも、動画教材や手話講座を活用し、実際の動きを見ながら学習することが大切です。
特に3級以上を目指す場合は、単語を覚えるだけでなく、短い文や会話の流れを読み取る力も必要になります。手話サークルや地域の手話教室に参加し、実際に手話を使っている人の動きを見ながら練習すると、理解が早くなります。
1級・2級は実技試験のため、独学だけでは対策しにくい部分があります。自分の手話表現が相手に伝わるか、表情や動きが自然かどうかを確認するには、第三者に見てもらうことが重要です。
手話技能検定は、テキストで知識を覚えるだけでなく、実際に手を動かして慣れることが合格への近道です。公式テキストで基礎を押さえつつ、動画や手話サークルを活用して、実際の表現に近い形で練習するとよいでしょう。
手話技能検定のお勧めテキスト
改訂版 手話技能検定公式テキスト3・4級
3級・4級を受験する人向けの公式テキストです。試験範囲の単語と例文がまとめられており、例文教材DVDも付いているため、手話の動きを確認しながら学習できます。4級から3級へステップアップしたい人にも使いやすい教材です。
実用手話辞典
手話の語彙を増やしたい人には、辞典タイプの教材も役立ちます。公式テキストで試験範囲を学びながら、分からない単語や関連表現を確認する補助教材として使うとよいでしょう。手話技能検定対策だけでなく、日常的に手話を学び続けたい人にも向いています。
手話技能検定を活かせる仕事
手話が活躍できる場として、介護福祉施設などが挙げられます。
ただ、それほど企業認知度の高い資格ではありませんので、この資格を取得したからと言って手話の仕事が出来るとは考えにくいです。
また、手話通訳士とは異なるので、手話技能検定の資格を取得したからと言って手話通訳士になれる訳ではありませんので、手話を仕事にしたいとお考えであれば手話技能検定より手話通訳士の試験を目指した方が良いです。
但し、手話通訳士試験は合格率が20%程度とかなり難しいので、まずは手話技能検定を取得して土台を固めてから手話通訳士試験に挑んでも良いかもしれませんね。
受験者の口コミ評判
★★★★★
手話検定を受けたキッカケ
知り合いに手話通訳士の方がいて、その方と知り合ったのが、手話検定を受けたキッカケです。
一般の方であれば、日常で手話を使用することはまずないです。私も手話技能検定を取得しても使用する機会などないと考えていたのです。また、手話は難しいという思いがあったので、受験する気にもならなかったのです。
ところが、よく調べてみると、誰でも受験が出来て、少しの学習時間で簡単に取得できるレベルから受験できると知ったのです。手話技能検定は、7級から受験できます。本当に基礎の基礎ですから、少し学習して覚えれば誰でも合格します。簡単な手話でも出来るようになると、不思議と日常生活でも手話を使う機会が舞い込んできます。
手話がコミュニケーションの主体である方と簡単な会話をしてるだけでも、彼等から学ぶことが多いです。人間性が豊かになってる気がします。
テン 40代会社員(2019年1月)

