国内旅行業務取扱管理者試験とは
国内旅行に関する旅行業務を取り扱うために必要な知識を評価する国家試験です。旅行業務取扱管理者には、国内旅行業務を扱う国内旅行業務取扱管理者、国内・海外の両方を扱える総合旅行業務取扱管理者、営業所の区域内などに範囲が限られる地域限定旅行業務取扱管理者があります。
国内旅行業務取扱管理者試験では、旅行業法、旅行業約款、国内旅行実務などが出題されます。総合旅行業務取扱管理者試験と比べると、海外旅行実務が含まれないため、旅行業務取扱管理者試験の中では比較的取り組みやすい区分といえるでしょう。
旅行業法では、旅行業者は営業所ごとに旅行業務取扱管理者を1人以上選任する必要があります。(anta.or.jp) そのため、旅行会社や観光関連企業で働きたい人、国内旅行商品の企画・販売に関わりたい人にとって、実務に直結しやすい資格です。旅行業界を目指す学生や、観光業でキャリアアップしたい社会人にもおすすめできる資格といえるでしょう。
国内旅行業務取扱管理者試験の基本情報
| 資格種別 | 国家資格(必置資格) |
|---|---|
| ジャンル | サービス・販売 |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | なし |
| 試験日程 | 年1回、例年9月頃 |
| 試験方法 | CBT方式。パソコンを使用した選択式試験 |
| 免除科目 | 前年度の国内旅行実務合格者、指定研修修了者などに一部免除あり |
| 試験場所 | 全国47都道府県のテストセンター |
| 受験料 | 8,000円 |
| 登録・更新 | 資格自体の更新制度なし |
| 問い合わせ | 一般社団法人 全国旅行業協会 |
| 関連資格 | 総合旅行業務取扱管理者 |
国内旅行業務取扱管理者試験の日程
2025年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 9月4日(木)~9月26日(金) | 6月12日~7月9日 | 10月17日 |
国内旅行業務取扱管理者試験の内容
国内旅行を取り扱う旅行会社や旅行業者で、旅行商品の販売・契約・手配・管理を行うために必要な知識を問う国家試験です。旅行業務取扱管理者は、営業所ごとに選任が必要とされる重要な資格で、国内旅行を扱う実務に直結した内容が出題されます。
試験は「旅行業法及びこれに基づく命令」「旅行業約款、運送約款及び宿泊約款」「国内旅行実務」の3科目で構成されています。全科目受験の場合、試験時間は120分です。
出題範囲
旅行業法及びこれに基づく命令
旅行業の登録制度、営業保証金、旅行業務取扱管理者の選任、取引条件の説明、書面交付、広告表示、禁止行為など、旅行業を適正に行うための法令知識が問われます。
旅行業約款、運送約款及び宿泊約款
旅行会社と旅行者の契約に関するルール、募集型企画旅行・受注型企画旅行・手配旅行の違い、取消料、旅程管理、特別補償、運送機関や宿泊施設の約款などが出題されます。
国内旅行実務
JR・航空・貸切バス・フェリーなどの運賃・料金、宿泊料金、旅行業務の取扱いに関する実務処理などが問われます。運送機関や宿泊施設の料金計算が含まれるため、知識だけでなく計算問題への対応も必要です。
試験科目と出題数
試験科目は、全科目受験の場合「旅行業法及びこれに基づく命令」「旅行業約款、運送約款及び宿泊約款」「国内旅行実務」の3科目です。試験時間は120分で、途中休憩はありません。
一定の条件を満たす場合は、国内旅行実務などの科目免除を受けられる場合があります。免除区分によって受験科目と試験時間が変わるため、受験前に公式の受験案内を確認しておく必要があります。
合格基準
合格基準は、各受験科目で満点の60%以上です。国内旅行業務取扱管理者試験では、合計点だけでなく各科目ごとに基準点を満たす必要があります。
国内旅行業務取扱管理者試験の受験者数・合格率
2025年度
| 受験区分 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 全科目 | 11,781人 | 9,759人 | 3,330人 | 34.1% |
| 免除A | 539人 | 518人 | 312人 | 60.2% |
| 免除B | 50人 | 46人 | 28人 | 60.9% |
| 免除C | 6人 | 6人 | 5人 | 83.3% |
| 合計 | 12,376人 | 10,329人 | 3,675人 | 35.6% |
2024年度
| 受験区分 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 全科目 | 12,491人 | 10,141人 | 3,181人 | 31.4% |
| 免除A | 790人 | 770人 | 461人 | 59.9% |
| 免除B | 32人 | 29人 | 15人 | 51.7% |
| 免除C | 3人 | 3人 | 3人 | 100.0% |
| 合計 | 13,316人 | 10,943人 | 3,660人 | 33.4% |
国内旅行業務取扱管理者試験の難易度
標準レベルです。
総合旅行業務取扱管理者試験と比べると、扱う範囲が国内旅行業務に限られるため、難易度はやや低めです。海外旅行実務まで含まれる総合試験よりも学習範囲を絞りやすく、旅行業務取扱管理者試験の中では比較的チャレンジしやすい試験といえます。
受験者には学生も多いため、合格率だけを見ると難しく感じる場合がありますが、試験そのものが極端に難しいわけではありません。旅行業界での実務経験がない人でも、必要な知識を一つずつ整理して学習すれば、独学で十分合格を目指せるレベルです。
一方で、国家資格である以上、まったく勉強せずに合格できる試験ではありません。旅行業に関するルールや実務知識を正確に覚える必要があるため、初学者の場合はある程度まとまった学習時間を確保することが大切です。
総合的に見ると、国内旅行業務取扱管理者試験は、旅行系国家資格の中では比較的取り組みやすい資格です。難関資格というほどではありませんが、基礎知識をしっかり固めて受験する必要がある、標準的な難易度の試験といえるでしょう。
国内旅行業務取扱管理者試験の勉強法
試験科目は、主に旅行業法、約款、国内旅行実務に分かれます。旅行業法と約款は暗記要素が多いため、テキストで基本を押さえたうえで、過去問を繰り返し解いて知識を定着させるのがおすすめです。似た表現や細かい数字が出てくるため、間違えた問題は解説を確認し、なぜその答えになるのかまで理解しておきましょう。
国内旅行実務では、JR運賃・料金、宿泊料金、貸切バス、航空、国内観光地理など、実務に近い内容が出題されます。特に運賃計算や料金計算は、仕組みを理解してから問題演習を重ねることが大切です。観光地理については、地名や観光名所を丸暗記するだけでなく、都道府県ごとに整理しながら覚えると効率よく学習できます。
教材は、市販のテキストや問題集を使って問題ありません。JTB総合研究所からも、国内・総合旅行業務取扱管理者試験向けの教材シリーズが案内されています。
初めて受験する方は、まずテキストで全体像をつかみ、その後は過去問演習を中心に進めるとよいでしょう。過去問では類似の論点が繰り返し出題されやすいため、1回解いて終わりにせず、複数年分を繰り返し解くことが合格への近道です。
独学でも十分に合格を目指せる試験ですが、旅行業務の知識がまったくない方や、国内旅行実務の計算問題に苦手意識がある方は、通信講座や対策講座を利用するのも一つの方法です。試験対策としてだけでなく、旅行業界で必要になる基本知識を身につけるつもりで学習すると、内容を理解しやすくなります。
国内旅行業務取扱管理者試験のお勧めテキスト
2026年版 ユーキャンの国内旅行業務取扱管理者 速習レッスン
国内旅行業務取扱管理者試験の全体像をつかみやすい定番テキストです。旅行業法、約款、国内旅行実務をバランスよく学べるため、初学者の基礎固めに向いています。独学でまず一冊選ぶなら候補に入れたい教材です。
2026年版 ユーキャンの国内旅行業務取扱管理者 過去問題集
テキストで基礎を学んだ後の演習用に使いやすい過去問題集です。出題傾向を確認しながら、旅行業法や約款、国内旅行実務の理解度をチェックできます。試験前の総仕上げや苦手分野の確認に役立ちます。
一発合格! 国内旅行業務取扱管理者試験テキスト&問題集 2026年版
国内旅行業務取扱管理者試験に必要な「旅行業法」「約款」「国内旅行実務」を一冊で学べるテキスト&問題集です。重要ポイントを整理しながら問題演習まで進められるため、初学者の基礎固めから直前対策まで使いやすい教材です。
国内旅行業務取扱管理者を活かせる仕事
旅行会社や旅行代理店で特に活かしやすい資格です。国内旅行を取り扱う営業所では、原則として旅行業務取扱管理者を選任する必要があるため、旅行業界で働きたい人にとっては評価されやすい資格といえます。
活躍できる職場としては、旅行代理店、ツアー会社、鉄道会社、バス会社、観光関連企業、ツアーオペレーターなどが挙げられます。国内旅行商品の企画、販売、予約手配、旅行相談、契約内容の説明など、旅行業務に関わる幅広い仕事で知識を活かすことができます。
また、旅行業界でさらに活躍したい場合は、海外旅行も取り扱える総合旅行業務取扱管理者へのステップアップもおすすめです。添乗業務に関心がある人であれば、旅程管理主任者の取得を目指すことで、ツアーコンダクターとしての仕事にもつながります。
企業によっては、国内旅行業務取扱管理者に対して資格手当を支給している場合もあります。金額は会社によって異なりますが、月1万円前後の手当が設定されているケースもあるため、旅行業界で働く人にとっては収入アップにつながる可能性もあります。
受験者の口コミ評判
4.5
学生さんにお勧め
去年、国内旅行業務取扱管理者の資格を取得しました。約款については暗記しなければいけないことがいっぱいあって少し苦戦しましたが、全体的な難易度としてはそれほど難しくなかったです。旅行業についての基本的な知識を得ることが出来るし、受験資格も無いので、そういった業界を目指す学生さんは積極的に取得を目指すべきです。
森本 30代会社員(2019年1月)
5.0
資格手当が貰える
数年前にこの資格を取りましたが、出題傾向がいまいち掴めないので少し難しかった印象があります。
旅行業界唯一の国家資格になるので旅行業界で活躍した方は取っておいて損は無いと思います。
私の働いている営業所では資格手当が5,000円付きます。
ちょりっす 20代会社員(2018年12月)

