移動式クレーン運転士試験とは
つり上げ荷重5トン以上の移動式クレーンを運転するために必要な知識と技能を確認する国家資格です。移動式クレーンは、トラッククレーンやラフテレーンクレーンなど、現場を移動しながら重量物をつり上げる機械で、建設現場や土木工事、設備工事、港湾作業などで使われます。
試験は学科試験と実技試験で構成されています。受験資格に制限はありませんが、免許の交付を受けられるのは18歳以上です。大型の荷を扱う作業は事故の危険も大きいため、機械の操作だけでなく、安全確認や関係法令を理解していることが求められます。
建設業、土木、設備工事、物流、港湾、重機オペレーターなどの仕事に関わりたい人に向いています。移動式クレーンを扱う現場で働く場合、実務に直結しやすい資格といえるでしょう。
移動式クレーン運転士試験の基本情報
| 資格種別 | 国家資格 |
|---|---|
| ジャンル | 車・船・航空 |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | 制限なし。ただし免許証交付は満18歳以上 |
| 試験日程 | 安全衛生技術センターごとに複数回実施 |
| 試験方法 | 学科試験・実技試験。学科は選択式、実技は移動式クレーンの運転・合図など |
| 免除科目 | 実技教習修了者などは実技試験免除の場合あり |
| 試験場所 | 全国の安全衛生技術センター、出張試験会場など |
| 受験料 | 学科試験:8,800円/実技試験は別途必要 |
| 登録・更新 | 合格後、労働局へ免許申請。免許の更新制度なし |
| 問い合わせ | 安全衛生技術センター |
| 関連資格 | クレーン・デリック運転士 フォークリフト荷役技能検定 フォークリフト運転者 |
移動式クレーン運転士試験の試験内容
学科試験と実技試験で構成されています。学科試験では、移動式クレーンに関する知識、原動機・電気、力学、関係法令が問われます。実技試験では、移動式クレーンの運転と、運転のための合図が審査されます。
移動式クレーンは、トラッククレーンやラフテレーンクレーンなど、移動できるクレーンを扱うため、走行・設置・つり上げ作業時の安定性や安全確認に関する知識が重要になります。学科試験と実技試験の両方に合格することで、免許取得に必要な試験合格となります。
出題範囲
移動式クレーンに関する知識
移動式クレーンの種類、構造、作動装置、安全装置、ワイヤロープ、フック、ブーム、アウトリガーなどに関する知識が問われます。移動式クレーンを安全に設置し、荷をつり上げるための基本構造や取扱いを理解しておく必要があります。
原動機及び電気に関する知識
エンジン、油圧装置、電気装置、制御装置、安全装置などが出題範囲です。移動式クレーンを動かす仕組みや、異常時の安全確保に関わる知識を整理しておく必要があります。
力学に関する知識
荷重、重心、モーメント、安定度、つり荷にかかる力、転倒防止などが問われます。つり上げ荷重や作業半径によって安定性が変わるため、力学の基本を理解しておくことが重要です。
関係法令
労働安全衛生法、クレーン等安全規則など、移動式クレーンの運転や作業に関係する法令が出題されます。免許、点検、作業時の安全措置、合図、つり荷作業に関するルールを確認しておく必要があります。
試験科目と出題数
学科試験は5肢択一式で実施されます。出題数は全科目を通じて40〜50題です。科目は、移動式クレーンに関する知識、原動機及び電気に関する知識、移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識、関係法令です。
実技試験は、移動式クレーンの運転と、移動式クレーン運転のための合図で実施されます。実技試験の詳細は、試験当日に説明される形式です。
合格基準
学科試験は、各科目で40%以上、かつ全科目合計で60%以上の得点が必要です。
実技試験は、減点の合計が40点以下であることが合格基準です。学科試験と実技試験の両方で基準を満たす必要があります。
移動式クレーン運転士試験の受験者数・合格率
令和6年度 学科試験
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 移動式クレーン運転士 | 5,025人 | 3,108人 | 61.9% |
令和6年度 実技試験
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 移動式クレーン運転士 | 385人 | 249人 | 64.7% |
移動式クレーン運転士試験の難易度
移動式クレーンを安全に操作するための資格なので、機械の構造や運転方法だけでなく、安全管理や関係法令、力学に関する知識も必要になります。現場でクレーン作業に関わっている人であれば理解しやすい部分もありますが、未経験者にとっては専門用語や機械の仕組みに慣れるまで少し時間がかかるでしょう。
特に、学科だけでなく実技面の対策も必要になるため、知識を覚えるだけで合格できる試験ではありません。実際にクレーンを安全かつ正確に操作する力が求められるため、機械操作に不慣れな人はやや難しく感じる可能性があります。
一方で、教習所や講習機関で実技教習を受けてから受験する方法もあるため、初めて学ぶ人でも段階的に対策することは可能です。講習を通して基本操作や安全確認を身につければ、合格を十分目指せるレベルといえます。
総合的に見ると、移動式クレーン運転士試験は、難関資格というほどではありませんが、学科知識と実技能力の両方が必要になる資格です。現場経験がある人には比較的取り組みやすい一方、未経験者は講習や実技練習を通じてしっかり準備して受験する必要がある試験といえるでしょう。
移動式クレーン運転士試験の勉強法
学科試験と実技試験の両方に対策が必要です。学科では、移動式クレーンに関する知識、原動機・電気、関係法令、力学が出題されるため、まずはテキストで基本を押さえましょう。試験は学科が40問、実技は移動式クレーンの運転と合図で実施されます。
学科対策では、過去問や問題集を繰り返し解くことが効果的です。特に力学の計算問題、ワイヤロープ、つり荷の重心、安定度、合図、点検、関係法令などは出題されやすいため、問題を解きながら正確に理解しておきましょう。
原動機や電気に関する分野は、普段なじみがない方には難しく感じやすい部分です。暗記だけで済ませるのではなく、移動式クレーンがどのような仕組みで動くのかをイメージしながら学ぶと理解しやすくなります。
実技試験では、クレーンの運転操作と合図への対応が重要になります。荷を安全に移動させるための操作、周囲確認、合図に従った動きなどを落ち着いて行えるよう、実技教習や練習で慣れておきましょう。
独学でも学科対策は可能ですが、実技は実際に操作しないと身につきにくい分野です。基本的には、テキストで基礎を固め、過去問で学科対策を行い、実技は教習や講習で安全操作を繰り返し練習する勉強法がおすすめです。
移動式クレーン運転士試験のテキスト
移動式クレーン運転士試験標準問題集
移動式クレーン運転士免許試験の受験用問題集です。教本で学んだ内容を問題形式で確認できるため、学科試験前の仕上げ教材として役立ちます。知識の定着や苦手分野の確認をしたい人は、教本と併用すると効果的です。
移動式クレーン運転士学科試験 令和7年版 図解テキスト&過去問6回
学科試験対策に使いやすい、図解入りのテキスト&過去問集です。専門用語をイラストや写真で確認でき、過去問6回分も収録されています。短期間で要点整理と問題演習を進めたい人に向いています。
資格を活かせる仕事
建設会社、土木工事会社、重機オペレーター、クレーンリース会社、解体工事会社、設備工事会社、プラント工事、橋梁工事、鉄骨工事、港湾作業、重量物運搬などがあります。特に、建設資材、鉄骨、機械設備、コンクリート部材などを扱う現場では、移動式クレーンを運転できる人材が必要とされます。
この資格は、建設・土木・設備工事の現場では実用性が高く、求人でも歓迎条件や必須条件になることがあります。普通のクレーンと違い、移動式クレーンは現場ごとに作業環境が変わるため、操作技術だけでなく、地盤の状態、作業半径、荷重、周囲の安全確認などを正しく判断する力も求められます。
一方で、資格を取得しただけで即戦力として高く評価されるわけではありません。実務では、現場経験、玉掛け技能、合図者との連携、安全管理、車両系建設機械や大型免許などの関連資格も重視されます。
移動式クレーン運転士試験は、建設・土木・重量物運搬の現場で働きたい人にとって、取得する価値の高い資格です。特に、クレーンオペレーターとして専門性を高めたい人や、現場作業から重機操作の仕事へ広げたい人に向いている資格といえるでしょう。
受験者の口コミ評判
タップ(クリック)で口コミが見れます
R1年1月22日学科試験受験
4.0 クラフト 20代会社員
教科書として
弘文社の
『移動式クレーン学科試験』
問題集として
タカラライセンスの
『移動式クレーン学科問題集』
を使用して勉強しました。
勉強法はまず教科書を最初から最後まで流し見ではなくちゃんと考えながら一度通して読み、問題集に試験形式で挑戦
問題集の回答に
自信をもって回答できた→◯
自信が無い→△
全く分からない→×
を回答しながら記載しておき
間違った問題と自信が無かった問題をルーズリーフに書き出し覚えると言う勉強をしました。
余裕を持って2か月前から勉強をはじめましたが
本を通して読むのに4時間+3時間+2時間の合計9時間
問題集過去8回分1周4時間
怪しい、間違った問題を書き出すのに3時間
ここまで合計16時間
この辺で模擬試験をしていつでも85%以上取れるようになりました。
勉強をはじめてここまで2週間程度でした。
最初の休日に集中して教科書を読み、後は毎日30分から1時間ほど過去問解いて間違った所をピックアップしてました。
ここからは飽きて勉強を辞め
試験5日前に再度模擬試験を解き、不安なところと、間違えたところを復習して本番を迎えました。
試験5日前から毎日過去問を1時間程度解いたので、試験までの勉強時間は19日かけて20時間勉強した事になります。
実際の試験は新年1発目の試験だからかな?
過去問に似た問題すら出たことないよ!
という問題がチラホラ出ましたが、他の問題は自信を持って回答出来たのでなんとか合格出来たかたという手応えでした。
移動式クレーン運転士は
・移動式クレーンに関する知識10問
・原動機及び電気に関する知識10問
・関係法令10問
・移動式クレーン運転のために必要な力学に関する知識10問
で各科目40%以上、全体で60%以上で合格です。
広く浅く問われているような印象だったので真面目に毎日1時間勉強していたら1か月で合格圏内に入れると思います。
実技試験は実務が無いので教習所に10万円払って実技試験免除教習を受講します。(2019年1月)
タイトルなし
4.0 名無し 20代その他
過去問の問題はほぼ出てこなかった。過去問で出てこなかったから捨ててた公式出されたし、教科書読み込んだ方が点数取れると思う。H29.11.6(2017年11月)
タイトルなし
4.5 名無し 20代その他
合格率2017年から20%前後まで低下。最新の情報ですが、移動式クレーンは合格率60~70%と言われていましたが、それは3年前までのお話です。2年前から難易度を上げていき、去年から格段に難易度を高くし、今年度は去年よりも難易度が高く、合格率は20%前後になるように問題の難易度を上げているとの事です。
参考問題集は多数販売されていますが、それは昔の難易度であれば簡単に合格する事ができます。ですが、その多数の問題集を仮にも100点満点取れる方でも合格率は約30%程だと思います。ですので、今年度の移動式クレーンを受験される方は移動式クレーンに関しての総合の知識は勿論、出題範囲を全て覚え尚且つ、実際に現場での経験、応用、教本や問題集には掲載されていない専門用語を覚えてから試験に挑まないと試験費用、受験会場までの交通費などの支出が勿体無いです。
講習会に連日参加されてる方や講師の先生方でも難しいと言われてました。結果、死に物狂いで魂が擦り減るまで勉強しなければ合格できません!(2017年11月)


R1年1月22日学科試験受験
タイトルなし