ボイラー技士試験の難易度・合格率・試験日など

目次

ボイラー技士試験とは

ボイラーを安全に取り扱うために必要な国家資格です。ボイラーは、燃料や電気などで水を加熱し、蒸気や温水を発生させる設備で、工場、ビル、病院、学校、ホテル、発電設備など幅広い施設で使われています。

資格区分は、特級、一級、二級に分かれており、特級が最上位です。二級は小規模なボイラーの取扱いから始めやすい区分で、一級、特級になるほど取り扱えるボイラーの範囲や管理できる規模が広がります。試験では、ボイラーの構造、取扱い、燃料・燃焼、関係法令など、運転管理に必要な知識が問われます。

ビル管理、設備管理、工場、プラント、病院、ホテル、学校施設などで活かしやすい資格です。特にボイラー設備を扱う現場では実務に直結しやすく、設備管理系の仕事を目指す人にとっては取得しておくと役立つ資格といえます。

ボイラー技士試験の基本情報

資格種別国家資格(業務独占資格)
ジャンル保安・技術
資格区分特級ボイラー技士、一級ボイラー技士、二級ボイラー技士
受験資格二級は受験資格なし。特級・一級は、下位級の免許取得やボイラー取扱いに関する実務経験など、所定の条件を満たす人
試験日程特級は年1回程度、一級・二級は年複数回。各安全衛生技術センターごとに実施日が異なります
試験方法筆記試験。五肢択一式で実施
免除科目ボイラーに関する学歴、職業訓練、保有免許、実務経験などにより、一部科目が免除される場合があります
試験場所各地区の安全衛生技術センター、または出張特別試験会場
受験料8,800円
登録・更新なし
問い合わせ公益財団法人 安全衛生技術試験協会 
関連資格ボイラー整備士
ボイラー溶接士
東京都公害防止管理者

ボイラー技士試験の試験日

2026年度試験

特級ボイラー技士試験

試験日申込期間
10月26日試験日の2か月前~14日前ごろ

1級ボイラー技士試験

試験日申込期間
1月22日・3月13日・6月4日・9月3日・11月18日・1月21日・3月12日試験日の2か月前~14日前ごろ

2級ボイラー技士試験

試験日申込期間
各安全衛生技術センターにより異なる試験日の2か月前~14日前ごろ

ボイラー技士試験の試験内容

ボイラー技士試験は、ボイラーの構造、取扱い、燃料・燃焼、関係法令に関する知識を問う国家試験です。区分は特級、一級、二級に分かれており、いずれも学科試験で実施されます。

出題範囲

特級では、ボイラーの構造や強度、材料、工作、据付け、取扱い、損傷防止、燃焼理論、熱管理、関係法令などが出題されます。大規模なボイラーを扱う区分のため、設計・管理面まで含めた専門的な内容になります。

一級では、ボイラーの構造、材料、据付け、取扱い、損傷防止、燃料・燃焼、通風装置、関係法令などが出題されます。二級よりも、構造や管理に関する内容がやや広くなります。

二級では、ボイラーの構造、取扱い、燃料・燃焼、関係法令が出題されます。熱及び蒸気、主要部分や附属設備の構造、点火・運転・点検、燃料の種類、燃焼方式、労働安全衛生法やボイラー及び圧力容器安全規則などが対象です。

試験科目と出題数

特級・一級・二級はいずれも、ボイラーの構造に関する知識、ボイラーの取扱いに関する知識、燃料及び燃焼に関する知識、関係法令の4科目で実施されます。

一級と二級は、各科目10問ずつ、合計40問が出題されます。特級も同じ4科目構成ですが、より高度な内容が出題され、出題形式や試験時間は一級・二級と異なります。

合格基準

合格には、各科目で40%以上、かつ全体で60%以上の得点が必要です。合計点だけでなく、4科目それぞれで最低基準を満たす必要があるため、苦手科目を大きく落とさないことが重要です。

ボイラー技士試験の受験者数・合格率

特級ボイラー技士

年度受験者数合格者数合格率
2024年414人122人29.5%
2023年444人97人21.8%
2022年466人112人24.0%
2021年466人98人21.0%
2020年430人125人29.1%

一級ボイラー技士

年度受験者数合格者数合格率
2024年4,340人1,900人43.8%
2023年4,535人2,248人49.6%
2022年4,514人2,032人45.0%
2021年4,325人2,098人48.5%
2020年3,100人1,577人50.9%

二級ボイラー技士

年度受験者数合格者数合格率
2024年21,226人11,428人53.8%
2023年22,178人12,137人54.7%
2022年23,978人12,227人51.0%
2021年24,260人12,953人53.4%
2020年16,098人9,400人58.4%

ボイラー技士試験の難易度

ボイラー技士試験は、2級であれば初学者でも比較的取り組みやすい資格です。ボイラーの構造や取扱い、安全管理、燃料・燃焼、関係法令を一通り理解する必要はありますが、難関資格のように高度な計算や長期間の専門学習が必要になるタイプではありません。

2級でつまずきやすいのは、ボイラーの構造や附属装置の役割を具体的にイメージする部分です。水面計、安全弁、圧力計、給水装置、燃焼装置などの名称や働きを理解していないと、知識が断片的になりやすくなります。設備に触れた経験がない人は、最初に専門用語で少し難しさを感じるでしょう。

1級になると、より大型のボイラーや複数のボイラーを扱うための知識が求められ、2級よりも学習範囲が広がります。特級ではさらに高度な管理・運用の知識が必要になり、設備管理やボイラー運転の実務経験がある人向けの内容になります。

また、ボイラーは高温・高圧の設備であるため、安全管理や法令の理解も重要です。運転中の圧力・水位管理、燃焼状態、異常時の対応、定期点検、作業者の安全確保など、事故を防ぐための基本を正確に押さえる必要があります。

設備管理、工場、ビルメンテナンス、プラント、熱源設備などに関わっている人は、実務と結びつけながら理解しやすい資格です。未経験者でも2級は十分に目指しやすいですが、1級・特級へ進むほど、ボイラー設備全体を管理する視点と実務的な理解が求められます。

ボイラー技士試験の勉強法

まずは受験する級に対応したテキストで、試験範囲の全体像を整理しましょう。

二級では、ボイラーの基礎知識が中心になります。丸ボイラー、水管ボイラー、炉筒煙管ボイラー、給水装置、安全弁、圧力計、水面計など、主要な構造や装置の役割を押さえることが大切です。

燃料・燃焼では、燃料の種類、燃焼の仕組み、通風、排ガス、燃焼効率、不完全燃焼などを確認しておきましょう。単に用語を覚えるだけでなく、ボイラーを安全かつ効率よく運転するために、なぜその知識が必要なのかを意識すると理解しやすくなります。

関係法令では、ボイラー及び圧力容器安全規則を中心に、取扱作業主任者、検査、点検、運転管理、安全装置、記録などが問われます。数字や条件が多いため、過去問を解きながら頻出項目を整理して覚えると効率的です。

ボイラー技士試験は、過去問演習の効果が出やすい試験です。基本的には、テキストで基礎を確認し、問題集を繰り返し解き、構造・取扱い・燃料燃焼・関係法令をバランスよく復習する勉強法がおすすめです。

ボイラー技士試験のお勧めテキスト

2級ボイラー技士試験公表問題解答解説2026年版

令和4年後期から令和7年前期までの公表問題を収録した、日本ボイラ協会の公式系問題集です。実際の出題形式に近い問題で演習できるため、教本で基礎を学んだ後の仕上げ教材として使いやすいです。

資格を活かせる仕事

ビル管理会社、設備管理会社、工場、病院、ホテル、商業施設、学校、公共施設、プラント、食品工場、化学工場、清掃工場、熱供給施設などがあります。特に、ボイラーの運転管理、点検、燃焼状態の確認、水位・圧力の管理、異常時の対応、設備保全に関わる仕事では、資格で学んだ知識を活かしやすいでしょう。

ボイラー設備は、高温・高圧を扱うため、管理を誤ると事故につながる可能性があります。そのため、構造や燃焼、給水、圧力、安全装置、関係法令を理解している人材は、設備管理の現場で必要とされます。

この資格は、ビルメンテナンスや工場設備管理の分野では実用性があります。特に2級ボイラー技士は設備管理職の入門資格として扱われることが多く、ビル管理業界を目指す人にとっては取得しておくと応募できる求人の幅が広がりやすいです。1級や特級になると、より大きな設備や管理的な立場で活かしやすくなります。

一方で、ボイラー技士だけで就職・転職が大きく有利になるというよりは、設備管理の実務経験や他の設備系資格と組み合わせて評価される資格です。電気工事士、危険物取扱者、冷凍機械責任者、建築物環境衛生管理技術者、エネルギー管理士などとあわせて取得すると、ビル管理・工場設備・施設管理の分野でより活かしやすくなるでしょう。

資格を広めてくれると嬉しいです!
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