防火対象物点検資格者とは
平成13年9月に起きた新宿区歌舞伎町ビル火災をキッカケに消防法が改正されたことにより新しく新設された国家資格で、一定の防火対象物には防火対象物点検資格者の報告が義務付けられています。
3日間の講習をした後に4日目の修了考査に合格することで取得することができます。
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目次
防火対象物点検資格者の基本情報
資格種別 | 国家資格 |
ジャンル | 保安・技術 |
資格区分 | なし |
受講資格 | 下記参照 |
受講日程 | 年数回 |
試験方法 | 3日間の講習後に修了考査を実施 |
免除科目 | 科目免除あり |
試験場所 | 全国各地 |
受講料 | 38,700円 36,600円 or 31,300円(免除科目ありの場合) |
登録・更新 | 5年毎に再講習を受講することで更新可能。 受講料:8,350円 免状交付手数料:1,560円 |
主な対象者 | 小学生
中学生
高校生
大学生
専門生
社会人
その他 |
問い合わせ | 一般財団法人 日本消防設備安全センター |
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防火対象物点検資格者の受講資格
- 消防設備士として3年以上の実務経験
- 消防設備点検資格者として3年以上の実務経験
- 防火管理者として3年以上の実務経験
- 甲種防火管理講習受講後に5年以上の実務経験
- 建築基準適合判定資格者検定合格後に2年以上の実務経験
- 2級建築士として5年以上の実務経験
- 建築設備士として3年以上の実務経験
- 市町村の消防職員として5年以上の実務経験
など、詳しくは「日本消防設備安全センター」の公式サイトをご覧ください。
防火対象物点検資格者の資格取得までの流れ
防火対象物点検資格者の受講内容
講習は4日で実施されます。
09:10~09:30 | 受付 |
09:30~09:40 | 講習についての説明 |
09:40~11:40 | 防火管理の意義及び制度 |
12:30~14:30 | 火気管理 |
14:40~16:40 | 施設及び設備の維持管理 |
防火対象物点検資格者の合格率
年度 | 受講者数 | 合格率 |
---|---|---|
2018年度 | 1,055人 | 87.0% |
2017年度 | 1,097人 | 88.1% |
2016年度 | 983人 | 89.4% |
防火対象物点検資格者の難易度
講習とその後に行われる修了考査で資格取得できるため、かなり難易度は低い資格です。
修了考査の合格基準は、各分類で50%以上の得点と全体の70%以上取得となっています。
過去の合格率を見ると、9割程度を推移していますが、不合格となる可能性も十分にあるので、難易度が低いからと言え、油断は禁物です。
真面目に講習を受け、講習後には復習を行い、テキストを使った事前の予習も行いましょう。
しかし、仮に不合格となった場合でも、1年以内に再度修了考査を受けることができるので、挽回するチャンスもあります。
資格取得者に難易度を聞いた
- 1日8時間の講習を4日間受ける必要があり、なかなかハードに感じました。ただ、試験は講習から出題されるので、優しいようにも感じました。(2017年受験)
- 講習では消防法について広く浅く学び、重要な部分を講師が伝えてくれるので、安心感があります。2科目の免除を受けましたが、講義内容を聞くことができないので、ヤマをはる必要がありました。(2019年受験)
- 4日間の講習は日程を合わせる必要があるので、なかなか受講できずにいました。講習はただ内容を聞くだけで、質疑に答える形ではないため、集中力が必要でした。(2019年受験)
資格を活かせる仕事
消防活動に必要な設備が法律に順守しているのか確認することが業務の一つになります。
また、防火管理者に意識を喚起することも資格保有者の重要な役割です。なので、もし不適切な事項があれば、改善のための助言を行う必要があります。
このため、消防設備関連の企業等への就職、転職は有利に働きます。
また旅館などの宿泊施設、人の多く集まる娯楽施設においては、消防設備等の点検が義務化されているので、こうした場では活躍することができるでしょう。