歯の治療に特化した医師になる為に受ける国家資格になります。歯科医師国家試験に合格することで、厚生労働大臣から免許を交付され、歯科医師として働くことができます。
歯の他にも舌や唇、口腔粘膜などの口周りの治療も行うことが可能です。高齢化社会が加速していく中で、医師と同様に歯科医師の役割は小さくありません。
業務独占資格になりますので、これらの治療を行う為には資格を取得して免許を交付してもらう必要があります。
大学で歯学の学位を修めるか、歯科医師国家試験予備試験に合格し、その後1年以上の実地訓練を行わなければ歯科医師の受験資格を得ることができません。
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歯科医師国家試験の基本情報
資格種別 | 国家資格(業務独占資格) |
ジャンル | 医療・心理 |
資格区分 | なし |
受験資格 | 下記参照 |
試験日程 | 2月初旬(年1回) |
試験方法 | 筆記資格(択一式、複択式) |
免除科目 | なし |
試験場所 | 北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県 |
受験料 | 18,900円 |
登録・更新 | 登録免許税:60,000円。更新制度は無い |
主な対象者 | 小学生
中学生
高校生
大学生
専門生
社会人
その他 |
問い合わせ | 管轄する地方厚生局又は地方厚生支局所在地 |
【総合評価】
人気 : | 将来性: |
就転職: | 難易度: |
【関連資格】
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歯科医師国家試験の受験資格
- 学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づく大学において、歯学の正規の課程を修めて卒業した者
- 歯科医師国家試験予備試験に合格した者で、合格した後1年以上の診療及び口腔衛生に関する実地修練を経たもの
- 外国の歯科医学校を卒業し、又は外国で歯科医師免許を得た者であって、厚生労働大臣が(1)又は(2)に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有し、かつ、適当と認定したもの
- 沖縄の復帰に伴う厚生省関係法令の適用の特別措置等に関する政令第18条第1項の規定により歯科医師法の規定による歯科医師免許を受けたものとみなされる者であって、厚生労働大臣が認定したもの
歯科医師国家試験の試験日
2019年度試験(第113回)
試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
---|---|---|
2020年2月1日(土)・2日(日) | 11月1日~30日 | 3月16日 |
歯科医師国家試験の試験内容
臨床上必要な歯科医学及び口腔(くう)衛生に関して、歯科医師として具有すべき知識及び技能
歯科医師国家試験の受験者数・合格率
時期 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2019年 | 3,232人 | 63.7% |
2018年 | 3,159人 | 64.5% |
2017年 | 3,049人 | 65.0% |
2016年 | 3,103人 | 63.6% |
2015年 | 3,138人 | 63.8% |
2014年 | 3,200人 | 63.3% |
2013年 | 3,221人 | 71.2% |
2012年 | 3,326人 | 71.1% |
2011年 | 3,378人 | 71.0% |
2010年 | 3,465人 | 69.5% |
2009年 | 3,531人 | 67.5% |
2008年 | 3,295人 | 68.9% |
2007年 | 3,200人 | 74.2% |
歯科医師国家試験の難易度
超難関になります。
資格を活かせる仕事
医師不足に反比例して、歯科医師数は年々増加しており、平成22年度の歯科医師数は10万人を超えます。それに加えて毎年3,000人程の歯科医師が誕生しています。
こういった背景もあり、歯科医師は供給過多になりつつありますので、一昔前の様に免許を取得できれば、生活に困らないといったことは無くなってきています。歯科医師として生きていくには、技術力はもちろん、経営戦略やサービスが必要不可欠になります。
歯科医師の収入
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の調べによると、2017年の歯科医師の平均月収は約53万円、賞与が約69万円で、年収は約679万円になります。
医師の平均年収が約1160万円になりますので、同じ医師でも大きな開きがあることが分かります。
歯科医師の収入が伸びない大きな理由が、歯科医師数の大幅な増加が挙げられます。2010年度の歯科医師数は10万人を超えています。10年前の2000年では9万人程なので、10年間で1万人もの歯科医師が増えていることになります。
それに加えて、年間3,000人程の新規歯科医師が輩出されていますので、今後も歯科医師数は増えていく傾向にあることに間違いありません。そういった背景もあり、政府は2004年から歯科医師試験の難易度を引き上げをしていますが、それでもあまり効果が出ていない状況です。
歯科医師数が増えると、当然稀少性は低くなりますので、収入も減っていきます。そういった背景もあり、歯科医師になったからと言って収入が保障されるという時代は終わったと言っても良いでしょう。
医師に関しては、大病院が多数ありますので、勤務医としての働き口が豊富にありますが、歯科医師に関してはそういった病院が少ないので、就職や転職が厳しく、いきなり開業医としての選択をしなければいけない場合だってあります。
開業するとなると、技術や知識だけではなく、経営センスも必要になってきます。開業するには資金だって必要です。
ですので、歯科医師の免許を取得する為に努力することも大切ですが、取得してから自分はどういう道を歩んでいくのかをしっかり考えなければいけません。