再開発プランナー試験とは
市街地再開発事業やマンション建替え事業など、都市再開発に関する専門知識と実務能力を認定する民間資格です。一般社団法人再開発コーディネーター協会が実施しており、都市の防災性向上、老朽建築物の更新、密集市街地の整備、中心市街地の活性化など、まちづくりに関わる専門技術者を対象としています。
試験は筆記試験と実務経験審査で構成されています。筆記試験では、市街地再開発事業やマンション建替え事業に関する法律、都市計画法、不動産関連法規、評価・補償、権利調整、事業計画などが問われます。筆記試験は満20歳以上であれば受験できますが、再開発プランナーとして登録するには、合格後に実務経験審査を受ける必要があります。
不動産会社、デベロッパー、建設会社、設計事務所、建設コンサルタント、都市計画コンサルタント、地方公共団体などで活用しやすい資格です。再開発事業やマンション建替え、権利調整、都市計画に関わる人が、専門性を高めるために向いています。
再開発プランナー試験の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
| ジャンル | 建築・不動産 |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | 筆記試験は、受験年の4月1日時点で満20歳以上であれば受験可能。登録には、筆記試験合格後に3年以上の実務経験審査に合格することが必要 |
| 試験日程 | 年1回。例年8月ごろに筆記試験を実施し、筆記試験合格後に実務経験審査を受ける形式 |
| 試験方法 | 筆記試験と実務経験審査で実施。筆記試験は学科試験と実技試験、実務経験審査は書類審査と面接審査で行われます |
| 免除科目 | 筆記試験合格者は、一定期間内に実務経験審査を受けることができます。期間内に登録できない場合は、技術維持講習の受講により審査受験期間を延長できる場合があります |
| 試験場所 | 筆記試験は東京、大阪の指定試験地 |
| 受験料 | 筆記試験受験手数料:22,000円(税込)/受験案内書:1,300円(税込)/登録手数料:16,500円(税込) |
| 登録・更新 | 実務経験審査に合格し、登録手続きを行うことで再開発プランナーとして登録されます。登録有効期間は3年ごとで、更新には更新講習の修了が必要 |
| 問い合わせ | 一般社団法人 再開発コーディネーター協会 |
| 関連資格 | 土地活用プランナー 地質調査技士 シックハウス診断士 |
再開発プランナーの試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 8月23日 | 6月1日~6月25日 | 公式ページで確認 |
再開発プランナーの試験内容
筆記試験と実務経験審査で構成されています。筆記試験では、市街地再開発事業、マンション建替え、共同化、都市計画、権利調整、事業計画、資金計画、法制度など、再開発事業を進めるために必要な知識と実務能力が問われます。
筆記試験に合格した後、一定期間内に実務経験審査を受けます。実務経験審査では、再開発や都市開発に関する実務経験の内容が確認され、書類審査や面接審査により、再開発プランナーとして必要な実務経験があるかを判定されます。
出題範囲
実務経験審査
再開発事業、都市開発、まちづくり、権利調整、事業計画、設計、工事、資金計画、販売、管理運営などに関する実務経験が審査されます。
単に関連業務に携わった期間だけでなく、どのような立場で、どのような業務を担当し、再開発事業にどのように関与したかを整理して説明できることが重要です。
実技・記述分野
再開発事業の手続き、事業計画、資金計画、権利変換計画、関係権利者との調整、補償、事業収支などが問われます。
特に資金計画や権利変換に関する内容は、再開発事業の実務に直結するため、制度の流れだけでなく、条件を読み取り、計算や計画に反映できる力が必要です。
法制度・都市計画
都市再開発法、都市計画法、建築基準法、区分所有法、マンション建替えに関する制度などが出題されます。
再開発事業では、都市計画決定、組合設立、権利変換、工事、清算など、複数の手続きが段階的に進むため、各制度の関係を整理しておく必要があります。
事業計画・権利調整
施行区域、事業スケジュール、施設建築物、公共施設、保留床、補償、権利者対応、合意形成などが問われます。
再開発は土地や建物の権利関係が複雑になりやすいため、権利者の立場、権利変換の考え方、事業成立に必要な収支構造を理解しておくことが大切です。
建築・不動産・まちづくり
建築計画、不動産評価、土地利用、公共施設整備、周辺環境、地域課題、商業・住宅・業務施設の配置などが出題範囲に含まれます。
再開発事業を単なる建物の建替えではなく、地域全体の機能更新として捉え、建築・不動産・都市計画を結びつけて理解する力が求められます。
試験科目と出題数
筆記試験は、学科問題と実技・記述問題で実施されます。学科問題では、再開発事業に関する法制度、都市計画、建築、不動産、事業手法、権利調整などの知識が問われます。
実技・記述問題では、資金計画、権利変換、事業計画、再開発手続きなど、実務に近い内容が出題されます。
筆記試験合格後は、実務経験審査を受けます。実務経験審査では、実務経験に関する書類審査と面接審査が行われます。一定の条件を満たす場合、面接審査が免除されることがあります。
合格基準
筆記試験では、学科問題と実技・記述問題のそれぞれで一定の基準を満たす必要があります。公開情報では、実技試験は100点満点中60点以上が合格基準の目安とされています。
筆記試験に合格しただけでは登録まで完了せず、実務経験審査に合格する必要があります。実務経験審査では、再開発や都市開発に関する実務経験の内容、担当業務、関与の程度、再開発プランナーとして必要な実務能力が総合的に確認されます。
再開発プランナーの受験者数・合格率
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年度 | 986人 | 281人 | 28.5% |
| 2024年度 | 907人 | 292人 | 32.2% |
| 2023年度 | 971人 | 297人 | 30.6% |
| 2022年度 | 862人 | 250人 | 29.0% |
| 2021年度 | 921人 | 269人 | 29.2% |
再開発プランナーの難易度
再開発プランナー試験は、不動産・都市計画・建築・行政手続きに関わる実務経験がある人でも、専門的な対策が必要な試験です。市街地再開発事業の仕組みを理解するだけでなく、法制度、権利調整、事業計画、資金計画、建築計画などを総合的に考える力が求められます。
難しさの理由は、再開発事業が多くの関係者と制度にまたがる分野だからです。地権者、借家人、事業者、行政、金融機関などが関わるため、単に建物を建て替える知識だけではなく、権利関係や合意形成、事業収支の考え方まで理解する必要があります。
特に負担になりやすいのは、都市再開発法や権利変換、補償、事業計画に関する内容です。専門用語が多く、制度の流れをつかめていないと、個別の知識を覚えても問題に対応しにくくなります。事業の開始から権利変換、工事、管理運営までの流れを整理しながら学ぶことが大切です。
また、再開発では法律だけでなく、建築計画や資金計画の視点も必要になります。容積率、用途地域、施設計画、保留床、事業費、補助金、収支バランスなどを関連づけて理解する必要があり、不動産実務や建築計画に触れた経験が少ない人は難しさを感じやすいでしょう。
不動産開発、都市計画、建築設計、行政、再開発コンサルティングなどに関わっている人は、実務と結びつけながら学習しやすい資格です。一方で、再開発事業に直接関わった経験が少ない人は、制度全体の流れ、権利調整、事業採算、建築計画を体系的に整理する必要があります。
再開発プランナーの勉強法
都市再開発法、都市計画法、建築基準法、不動産登記、借地借家、区分所有など、関連する制度を横断的に理解することが大切です。特に、再開発事業は多くの権利者や関係者が関わるため、権利関係の整理や合意形成の流れを意識しながら学ぶと理解しやすくなります。
重点的に確認したいのは、事業計画と権利変換に関する内容です。施行区域、権利者、補償、床の配分、保留床、資金計画、事業収支などは、再開発プランナー試験らしい重要分野になります。
試験対策では、過去問や演習問題を使って出題傾向を確認し、間違えた分野をテキストに戻って復習する流れがおすすめです。法律用語や制度名だけを覚えるのではなく、再開発事業がどのような手順で進み、どこでどの制度が使われるのかを整理しておきましょう。
再開発プランナー試験は、建築・不動産・都市計画の実務経験がある方でも、再開発事業特有の制度や権利調整を試験向けに整理する必要があります。基本的には、公式教材で基礎を固め、都市再開発法、権利変換、事業計画、資金計画、合意形成を重点的に復習する勉強法がおすすめです。
資格を活かせる仕事
現在様々な地域で再開発が進んでいます。老朽化している建物をどうするか、耐震性に問題がある施設をどうするか、客足が遠のいている商店街をどうするか、都市が抱えている様々な問題を解決していくのが再開発プランナーの役割です。
再開発事業に携われる資格として再開発プランナーは注目されている資格で再開発に関する提案なども行えます。コンサルタント業、建設業、不動産業で資格取得者が多く、再開発を行う事で、周辺に住む人々の生活の質をより高める事に貢献できます。
再開発事業においては、環境問題や高齢化社会など社会情勢についてもしっかり知識がなければできません。再開発事業には費用も発生しますので、確実に周辺の住民の生活の質があがるようにしていかなければならず経験がなければ簡単には行っていけないでしょう。

