自転車技士試験とは
自転車の組立、検査、整備に関する知識と技能を評価する資格試験です。自転車販売店や整備店などで、安全な自転車を利用者に提供するための専門的な整備力を示す資格として活用されています。
試験は例年8月ごろに実施され、学科試験と実技試験で構成されています。自転車安全整備士とあわせて受験されることも多く、自転車の整備・販売に関わる仕事を目指す人にとって実務に近い資格です。
自転車店、スポーツバイクショップ、ホームセンター、自転車メーカー、整備・販売関連の仕事に向いています。自転車の安全性や整備品質を高めたい人、整備スキルを客観的に示したい人に役立つ資格といえるでしょう。
自転車技士試験の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
| ジャンル | 車・船・航空 |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | 18歳以上で、自転車の組立・検査・整備に関する実務経験2年以上 |
| 試験日程 | 年1回、例年8月頃 |
| 試験方法 | 実技試験・学科試験。学科はマークシート方式 |
| 免除科目 | 前年度の科目合格者は、該当科目を翌年度のみ免除 |
| 試験場所 | 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡など年度により異なる |
| 受験料 | 実技試験18,040円/学科試験10,560円 |
| 登録・更新 | 合格後、自転車技士証を交付。更新制度の詳細は公式確認 |
| 問い合わせ | 一般財団法人 日本車両検査協会 |
| 関連資格 | 自転車安全整備士 自動車検査員 駐車監視員資格者 |
自転車技士試験の試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 7月22日(水) | 5月19日~6月1日 | 10月26日 |
| 8月4日(火) | 5月19日~6月1日 | 10月26日 |
| 8月6日(木) | 5月19日~6月1日 | 10月26日 |
| 8月20日(木) | 5月19日~6月1日 | 10月26日 |
| 8月27日(木) | 5月19日~6月1日 | 10月26日 |
| 9月1日(火) | 5月19日~6月1日 | 10月26日 |
| 9月3日(木) | 5月19日~6月1日 | 10月26日 |
| 9月16日(水) | 5月19日~6月1日 | 10月26日 |
自転車技士試験の試験内容
実技試験と学科試験で構成されています。実技試験では、自転車の分解、組立、点検整備を行い、自転車を安全に使用できる状態へ仕上げる技能が確認されます。学科試験では、自転車の構造、機能、整備、検査、安全基準、関係法令などが問われます。
自転車安全整備士と同時に受験されることが多い試験ですが、自転車技士は主に自転車の組立・検査・整備に関する技術力を評価する内容です。
出題範囲
実技試験
受験用自転車を使用し、分解、組立、点検、調整を行います。ブレーキ、変速機、車輪、チェーン、ハンドル、サドル、ペダルなどを正しく取り付け、安全に走行できる状態に整備できるかが評価されます。
作業の正確さ、部品の固定状態、調整の精度、安全性が重視されます。組立不良、締付不足、ブレーキや変速機の調整不良などは減点対象になります。
学科試験
自転車の構造、機能、性能、組立、検査、整備に関する知識が問われます。フレーム、車輪、タイヤ、ブレーキ、変速装置、チェーン、ペダル、ハンドルなど、各部品の役割や点検方法を理解しておく必要があります。
安全基準や関係法令に関する知識も出題範囲に含まれます。自転車を安全に整備するための基準、点検時の確認事項、不具合の見つけ方などを整理しておくことが大切です。
試験科目と出題数
試験科目は、実技試験と学科試験です。実技試験では、自転車の分解・組立・点検整備を行います。
学科試験では、自転車の構造・機能・性能、組立・検査・整備、安全基準、関係法令などから出題されます。具体的な出題数や試験時間は、年度ごとの受験案内で確認する形式です。
合格基準
実技試験と学科試験の両方に合格する必要があります。どちらか一方が不合格の場合は、総合不合格になります。
実技試験は減点方式で採点されます。各審査項目に基づき、組立状態、調整状態、安全性が確認され、不合格に該当する項目がある場合は、実技試験全体が不合格になります。
自転車技士試験の受験者数・合格率
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 1,229人 | 623人 | 50.7% |
| 2024年 | 1,439人 | 734人 | 51.0% |
| 2023年 | 1,508人 | 766人 | 50.8% |
| 2022年 | 1,521人 | 788人 | 51.8% |
| 2021年 | 1,718人 | 976人 | 56.8% |
自転車技士試験の難易度
自転車の組立・検査・整備に関する知識と技術を確認する資格なので、自転車店や整備業務に携わっている人であれば、実務経験を活かしながら対策しやすい試験です。日頃から自転車の分解、組立、調整、点検に関わっている人にとっては、学習内容を理解しやすいでしょう。
一方で、実技試験があるため、知識を覚えるだけでは合格しにくい試験です。自転車の構造を理解していても、限られた時間内で正確に組み立て、必要な調整まで行うには、普段から整備作業に慣れている必要があります。
また、自己流の整備だけで対応しようとすると、試験で求められる基準や作業手順との違いに戸惑う可能性があります。実務経験がある人でも、試験向けに作業の流れを確認し、時間内に安定して仕上げられるよう練習しておくことが大切です。
総合的に見ると、自転車技士試験は、実務経験者であれば十分合格を目指せる資格です。ただし、学科と実技の両方で一定の力が必要になるため、難関資格ではないものの、しっかり準備して受験する必要がある試験といえるでしょう。
資格侍一般的に3ヶ月程度の勉強期間で合格することが可能と言われています。
自転車技士試験の勉強法
学科対策では、自転車の構造、部品、組立、整備、JIS規格、点検基準などを中心に学習します。過去問を入手できる場合は、何度も繰り返し解き、出題されやすい用語や基準を整理して覚えると効率的です。
実技試験では、ホイール組みや自転車の分解・組立、各部の調整など、実際の整備技術が問われます。工具の扱い、ブレーキ調整、変速調整、締付け、車輪の振れ取りなどを、試験の手順に沿って繰り返し練習しましょう。
特に実技は、正確さだけでなく作業スピードも重要です。受験用の自転車に合った工具を自分で持参する必要があり、試験中の工具の貸し借りは不合格になると案内されているため、事前準備も含めて本番を想定して練習しておくことが大切です。
独学でも学科対策は可能ですが、実技は練習量が合否に直結します。基本的には、過去問で学科を固め、実技は実際の整備作業を繰り返し、試験本番と同じ工具・手順・時間配分で練習する勉強法がおすすめです。
資格を活かせる仕事
自転車販売店、サイクルショップ、スポーツバイク専門店、自転車修理店、ホームセンターの自転車売り場、レンタサイクル事業、シェアサイクル運営会社、自転車メーカー、卸売業などがあります。特に、自転車の組立、販売前点検、修理、部品交換、ブレーキや変速機の調整などを行う仕事では、資格で学んだ知識を実務に活かしやすいでしょう。
自転車は身近な乗り物ですが、組立や整備が不十分だと事故につながる可能性があります。そのため、正しい整備技術を持っていることは、自転車を扱う店舗やサービスでは重要です。電動アシスト自転車やスポーツバイクの普及により、専門的な知識を持つスタッフの需要もあります。
この資格は、自転車販売・整備の仕事では実用性があります。一方で、活かせる業界はかなり限定されるため、一般企業への就職・転職で幅広く評価される資格ではありません。
自転車技士試験は、自転車店で働きたい人や、自転車整備の専門性を高めたい人に向いている資格です。自転車安全整備士とあわせて取得すると、販売・整備・安全点検の知識をよりアピールしやすくなるでしょう。



手に職を付ければ独立も夢じゃない仕事なので、頑張り次第で収入アップを見込める職種でもあります。

