食品衛生管理者と食品衛生責任者の違い

昨今、食に関する問題が取り沙汰されていますね。

食品偽装や異物混入など、様々なニュースが席巻する中、衛生管理の重要性が求められています。

日本の食に関する管理は高い水準を保っておりますが、ITの進化によりSNSが発達する事でより消費者が力を持っていく中で、衛生管理は今後より強化をしていかねばならない分野であると思います。

そんな中、食品衛生管理者と食品衛生責任者は、食品の衛生管理の資格の中で最もメジャーであり食品関係の仕事に就いている方は勿論、これから目指している方にも注目されています。

しかし、この2つの資格は名前が似ていることもあり、ごちゃ混ぜになっている方も多いとの問い合わせも多いので、今回はそれぞれの資格の説明と各資格の比較を行っていきます。

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食品衛生管理者とは

食品衛生管理者は国家資格です。

食品や添加物を製造加工する場所に必ず食品衛生管理者を設置せねばなりません。

食品法によって決められている加工食品を製造加工する工場などが設置対象です。

衛生上の考慮が必要な食品は以下です。

  • 食肉製品
  • 調製粉乳・加藤粉乳
  • 食用油脂(脱色又は脱臭の過程を経て製造されているもの)
  • 魚肉ハム・魚肉ソーセージ
  • マーガリン
  • ショートニング
  • 放射線照射食品
  • 添加物(食品衛生法第11条第1項の規定により規格が定められたものに限ります。)
  • 全粉乳(1400g以下の缶に収められるもの)

が挙げられます。

食品衛生管理者の取得方法

資格取得方法は、授業を受講するだけで取得が可能です。

筆記試験に関してはテキスト持ち込み可のため、合格したいという意思があるのであれば不合格になることはまずありません。合格率もほぼ100%です。

取得までの受講期間は1~2ヶ月間です。

一般科目で132時間以上、専門科目で50~70時間以上となっております。取得費用はテキスト代・受験料を含めて約30万円ほどかかるので個人で取得するのは難しい一面もありますね。

食品衛生管理者の仕事内容

仕事内容としては下記が挙げられます。

  • 製造場所の記録帳票の作成(製造における工程管理など)
  • 日々の記録の確認作業
  • 衛生レベル向上のための課題分析、改善案の提案、実行
  • 加工製品の流通から加工工程の管理(危険の有無や輸送状況の確認など)

決められたルーティン業務を行うというわけではなく、食の安全を守るために管理全般を行い、自身が考えるリスクに対してどう改善していくかがポイントです。

また、任用資格のため、資格を所持しているだけでは食品衛生管理者を名乗る事ができず、仕事に任命された時に初めて名乗る事ができます。

食品衛生責任者とは?

食品衛生責任者は公的資格です。

食品衛生責任者とは、食品の製造・販売を行う営業所、店舗に必要な資格です。

食品製造業やカフェの営業など、許可が必要な業種は細分化されますが、基本的な概念としては飲食店や、食品を販売する店舗に必要な資格です。

名義だけでなく、魚介類を販売するときなども食品衛生責任者がいなければならないと法律で決められています。

食品衛生責任者の不在や名義貸しなどで自身の名義以外で営業を行うと、営業停止、営業許可取り消しの対象となるため注意が必要です。罰として、2年以下の懲役、または200万円以下の罰金が食品衛生法により科される場合もあります。

食品衛生責任者の取得方法

資格取得の方法としては、食品衛生責任者養成講習会を受講する必要があります。

都道府県や保健所などが実施しています。受講料は教材費込でどの地域でも概ね1万円です。

尚、食品衛生責任者資格に有効期限はなく、更新手続きなどは義務付けられていません。

受講内容
  • 食中毒の対策・食品表示・設備管理などを学ぶ食品衛生学。
  • 衛生管理、作業環境管理などを学ぶ公衆衛生学。
  • 食品衛生法の基礎、食品衛生責任者の責務などを学ぶ衛生法規

 

これら3つが挙げられます。1つの項目につき2時間ほどの講習のため、6時間ほどで終了します。

食品衛生管理者の仕事内容

資格取得後に従事できる業務内容としては「店舗の衛生管理」です。

  • 不衛生箇所の改善・設備点検
  • 従業員の健康管理(体調不良者や感染病患者を働かせていないかなど)
  • 食材のチェックと管理。(保管場所や調理時の温度など)
  • 衛生管理表(冷蔵庫温度のチェック、手洗い、清掃箇所などのチェック表)の作成

などが具体的な業務です。

上記の環境状態の履行管理、指導が重要となってきます。

食品衛生管理者と食品衛生責任者の違い

食品衛生管理者と食品衛生責任者の違いは下記が挙げられます。

名称は似ていますが異なる資格のため注意が必要ですね。

食品衛生管理者食品衛生責任者
主な取得目的加工食品を製造加工する工場の責任者になる為飲食店や食品販売を行う店舗を開業する為
取得までの期間1~2ヶ月間1日
費用約30万円約1万円
資格の優位性取得すれば自動的に食品衛生責任者にもなれる取得しても食品衛生管理者にはなれない

専門知識量が違う

食品衛生管理者は製品成分や製造加工全般を管理せねばならないため、必然的に専門知識を必要とします。

取得のハードルが違う

食品衛生責任者の資格は6時間で取得可能である一方、食品衛生管理者の資格は1~2ヶ月間かかります。また、費用に関しても衛生管理者は約30万円、衛生責任者に関しては1万円と全く異なりますね。

設置を求められる場所が違う

食品衛生責任者に関しては食に関わる仕事をするとほとんどに必要となります。

食品衛生管理者に関しては、食品法によって定められている食品を加工する場合のみに必要となるため、飲食店やお弁当、飲料、菓子などを製造する工場には不必要です。

資格の優位性が違う

食品衛生管理者は食品衛生責任者になる事ができます。(その逆は不可のため注意が必要です。)

食品衛生管理者の取得を目指した方がいい人

食品製造工場勤務の方(食品法で該当する製品)や食品メーカーなどの就職先を検討している方も取得した方がいいですね。

食品衛生責任者の取得を目指した方がいい人

昨今はカフェ開業などで注目されている資格ですね。

食品を扱う店舗などの開業を検討している人や飲食店でのキャリアアップを目指したい方は取得を目指した方がいいと思います。

また、食を扱う場所では設置義務があるため、調理士、栄養士などを目指す方も取得しておくと就職が有利だと思います。

食品衛生監視員について

誤認しやすい資格として食品衛生責任者、食品衛生管理者に次いで、食品衛生監視員という資格もあります。これら3種の資格は全て異なる資格です。

食品衛生監視員は食品衛生法のもとに、食品を取り扱っている営業施設を対象に検査、指導をします。各施設で品質が保たれているか、消費者の安全が保障されているかを監視・是正要求を行う仕事です。

基本的に港、空港の検疫所で輸入食品の検査を主にしています。

立場としては公務員となり、検疫所で働く際は国家公務員の立場で従事します。任用資格のため、従事して初めて名乗る事ができる資格です。

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