臨床心理士試験 – 難易度・合格率・試験日など

目次

臨床心理士試験とは

臨床心理士として活動するために必要な専門知識と心理臨床能力を評価する資格審査です。臨床心理士は、心理的な悩みや不調を抱える人に対して、心理査定、面接、カウンセリング、心理療法、関係者への支援などを行う心理専門職です。

資格取得には、指定大学院の修了など所定の受験資格を満たしたうえで、資格審査に合格する必要があります。審査では、心理学や臨床心理学の知識、心理査定、心理面接、地域援助、研究、倫理など、心理臨床の実務に関わる内容が問われます。

医療機関、学校、福祉施設、児童相談所、企業、司法・矯正分野、大学相談室、民間相談機関などで活かしやすい資格です。国家資格ではありませんが、心理職の専門資格として長く活用されており、公認心理師とあわせて心理支援の現場で重視される資格といえます。

臨床心理士試験の基本情報

資格種別民間資格
ジャンル医療・心理
資格区分なし
受験資格指定大学院または専門職大学院を修了した者、医師免許取得者で取得後に心理臨床経験を2年以上有する者、外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり日本国内で心理臨床経験を2年以上有する者など
試験日程年1回。例年10月ごろに一次試験、11月ごろに二次試験を実施
試験方法一次試験は多肢選択方式試験と論文記述試験。二次試験は口述面接試験で実施
免除科目なし
試験場所一次試験・二次試験ともに東京都内の指定会場で実施
受験料資格審査料 30,000円。申請書類は1部1,500円
登録・更新合格後、資格認定証書の交付を受けるには登録手続きが必要。資格は5年ごとの更新制度あり
問い合わせ日本臨床心理士資格認定協会
関連資格臨床心理士
メンタルヘルス・マネジメント検定
メンタル心理カウンセラー
ビジネス心理検定
ひきこもり支援相談士

臨床心理士試験の試験日

2026年度試験

試験日申込期間合格発表
一次試験:2026年10月10日6月24日~8月31日一次試験合否:公式ページで確認
二次試験:2026年11月21日~11月23日一次試験合格者が対象12月下旬

臨床心理士試験の試験内容

心理臨床に関する専門基礎知識、心理査定、心理面接、地域援助、研究、倫理などが問われます。一次試験では知識問題と論文記述、二次試験では口述面接が行われ、心理臨床の知識だけでなく、臨床心理士としての基本姿勢や考え方も確認されます。

出題範囲

多肢選択方式試験では、心理学の基礎知識、臨床心理査定、臨床心理面接、臨床心理的地域援助、研究調査、倫理、関係法規などが出題されます。心理検査やアセスメント、面接技法、支援対象者への理解、学校・医療・福祉・産業などの領域に関する基礎知識も対象になります。

論文記述試験では、心理臨床に関するテーマについて、指定された字数内で論述します。知識を暗記しているかだけでなく、テーマを整理し、臨床心理の視点から筋道立てて説明できるかが問われます。

口述面接試験では、心理臨床に関する理解、臨床心理士としての適性、倫理観、対人援助職としての姿勢などが確認されます。

試験科目と出題数

一次試験は、多肢選択方式試験と論文記述試験で構成されます。多肢選択方式試験は100題で、試験時間は2時間30分です。論文記述試験は心理臨床に関する1題のテーマについて、1,001字以上1,200字以内で記述し、試験時間は1時間30分です。

二次試験は口述面接試験です。一次試験の多肢選択方式試験で一定の成績を満たした人が対象となり、面接委員による個別面接で評価されます。

合格基準

合格基準の具体的な点数は公表されていません。最終的な合否は、多肢選択方式試験、論文記述試験、口述面接試験の結果を総合して判定されます。

二次試験に進めるかどうかは、一次試験の多肢選択方式試験の成績をもとに判定されます。論文記述試験の結果は、二次試験の受験資格判定には用いられませんが、最終合否の総合判定には含まれます。

臨床心理士試験の受験者数・合格率

年度受験者数合格者数合格率
2024年度1,816人1,200人66.1%
2023年度1,705人1,134人66.5%
2022年度1,810人1,173人64.8%
2021年度1,804人1,179人65.4%
2020年度1,789人1,148人64.2%

臨床心理士試験の難易度

心理系資格の中でも難しめの試験です。指定大学院などで専門的に心理学を学んできた人が受験する試験であり、心理学の基礎知識だけでなく、臨床現場での見立てや支援の考え方まで問われます。

この試験では、臨床心理学、心理査定、心理面接、精神医学、発達心理学、人格心理学、家族心理学、学校・医療・福祉・司法領域など、幅広い知識が必要になります。公認心理師試験と重なる部分もありますが、臨床心理士試験では心理臨床の専門性や事例理解がより重視されやすい点が特徴です。

特に難しく感じやすいのは、事例問題や論述への対応です。相談者の主訴、成育歴、家族関係、症状、生活背景などを読み取り、どのように見立て、どのような支援方針を考えるかを整理する力が求められます。単に心理学用語を覚えているだけではなく、実際の相談場面を想定して考える必要があります。

また、面接試験もあるため、知識だけでなく、臨床心理士としての姿勢や倫理観、専門職としての考え方を自分の言葉で説明できることも重要です。守秘義務、アセスメント、多職種連携、クライエントとの関係性など、心理支援に関わる基本姿勢が問われます。

心理系大学院での学習や実習を積み重ねてきた人であれば、十分に合格を目指せる試験です。一方で、出題範囲は広く、知識・事例理解・論述・面接を総合的に準備する必要があるため、心理系資格の中では取得ハードルが高めの試験といえます。

臨床心理士試験の勉強法

臨床心理学の理論、心理査定、心理面接、心理療法、精神医学、発達心理学、研究法、統計、関係法規などを幅広く学ぶことが大切です。まずは、臨床心理士に求められる基本姿勢を理解し、相談者の状態をどのように見立て、どのような支援につなげるのかを整理していくと学習しやすくなります。

勉強を進める際は、心理療法の名称や理論を暗記するだけでなく、実際の事例に当てはめて考えることが重要です。認知行動療法、精神分析的心理療法、来談者中心療法、家族療法、遊戯療法などは、対象者の状態や相談内容によって使われ方が異なるため、理論の特徴、支援の流れ、適応しやすい場面を関連づけて覚えると理解が深まりやすくなります。

また、心理査定も重要な分野です。知能検査、発達検査、人格検査、投影法、質問紙法などは、検査名を覚えるだけでなく、何を測定する検査なのか、結果をどのように支援方針へつなげるのかを整理しておく必要があります。精神疾患、発達障害、トラウマ、家族関係、学校・職場での問題などについても、症状や背景を多面的に理解する視点が求められます。

試験対策では、筆記試験だけでなく、論述や面接も意識して準備することが大切です。過去問や問題集で知識を確認しながら、事例に対してどのように見立て、どのような支援を考えるかを言葉で説明できるようにしておくと効果的です。間違えた問題は「理論の理解不足」「心理査定の知識不足」「精神医学の整理不足」「倫理や法規の判断」のどこでつまずいたのかを確認すると復習しやすくなります。相談者を支える専門職として、知識、倫理、見立て、支援の流れを結びつけて学ぶことが合格につながりやすくなります。

資格を活かせる仕事

病院・クリニックの心理職、精神科・心療内科、スクールカウンセラー、児童相談所、福祉施設、発達支援施設、大学の学生相談室、企業のメンタルヘルス支援、司法・矯正分野、カウンセリング機関などがあります。特に、うつ、不安、発達障害、不登校、家族関係、トラウマ、職場のストレス、対人関係の悩みなどに関わる相談支援では、臨床心理士としての知識や経験を活かしやすいでしょう。

臨床心理士は、心理面接や心理検査を通じて、相談者の状態や背景を理解し、必要な支援につなげる専門職です。医師、教員、福祉職、行政職、企業の人事担当者などと連携しながら支援を行う場面も多く、専門知識だけでなく、相手の話を丁寧に聞く力、状況を見立てる力、継続的に関わる姿勢が求められます。

就職・転職においては、心理職を目指すうえで評価されやすい資格です。特に、医療機関や学校、相談機関などでは、公認心理師とあわせて臨床心理士を持っていることが評価される場面があります。一方で、臨床心理士を取得しただけで安定した常勤職や高収入が保証されるわけではありません。心理職の求人は非常勤も多く、実務経験、心理検査の経験、面接技法、発達支援や医療現場での経験なども重視されます。

臨床心理士試験は、心理支援を専門的に行いたい人に向いています。公認心理師、学校・医療・福祉・産業分野での実務経験、心理検査やカウンセリングの経験と組み合わせることで、心理職としてより活かしやすくなるでしょう。

受験者の口コミ評判

タップ(クリック)で口コミが見れます

成人女1仕事が少ない
2.0 こここ 30代バイト

試験対策は大学で試験対策があったので自分では特に何もしていません。臨床心理士の資格を取得しましたが仕事の需要としてはかなり少ないと思います。求人があっても基本的に1日4時間など、パートとしての採用になる場合が多くなり、カウンセラーだけで生活するのは少々厳しいです。私も現在書店でアルバイトをしながら掛け持ちをしています。(2019年3月)

成人男1厳しい業界
1.5 胴元 30代会社員

大臨床心理士は病院で必ず置かなければいけない職種ではありませんので、臨床心理士として就職するのは困難です。年収の大半が300万円以下で非常勤勤務の方が多いです。更に最近では非常勤での勤務も厳しくなっている状況なので、今後ますます厳しい職種になっていくと思います。
臨床心理士は経験がものを言う世界なので、資格を取得したばかりの方には高いハードルになります。また、需要の割に人気がある資格になるので競争率は高くなります。資格は取っても結局違う職種に就職した友達も多数いるので、何度も言いますが厳しい業界だと思います。(2018年9月)

成人男1働き口はある
3.0 孝弘 30代会社員

10年以上臨床心理士として働いています。私の様に経験がある人に対しては、高年齢であっても働き口はそれなりにあります。ただ、大学を卒業してからの就職口としてはあまりないので、結局、病院で雑務をしている人が多いです。いかに最初の職場を探し出せるかがポイントになります。(2018年3月)

スーツ女いらない
0.5 百子 30代会社員

私は資格を取得しましたが、結局今は別の仕事をしています。この資格は医師や看護師の様に業務独占資格ではないので、病院側から重宝されることはありません。
ストレス社会が進む中で、もしかしたら国家資格になる可能性もありますが・・・。今やネットを使って簡単に無料で心理相談ができてしまう社会になっているので、わざわざお金を払ってカウンセラーに相談しに行く人もあまりいないでしょう。(2017年12月)

資格を広めてくれると嬉しいです!
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