ITコーディネータ試験とは
経営とITの両方の視点から、企業の課題解決やIT活用を支援できる人材を認定するための資格試験です。経営者の立場に立って、業務改善、IT導入、DX推進などを助言できる専門人材を目指す人に向いています。
一般的なIT資格のように技術知識だけを問うのではなく、経営戦略や業務プロセスを理解したうえで、ITをどのように活用すれば企業価値の向上につながるかを考える点が特徴です。
資格取得には、試験合格だけでなくケース研修の修了も必要です。ケース研修では、実際の企業支援を想定しながら、IT経営プロセスを実践的に学びます。
中小企業支援、ITコンサルティング、DX推進、情報システム部門、経営企画などに関わる人に役立つ資格です。ITを単なるシステム導入ではなく、経営改善の手段として提案したい人に向いている認定制度といえるでしょう。
ITコーディネータ試験の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
|---|---|
| ジャンル | IT・パソコン |
| 資格区分 | なし |
| 受験資格 | 一般コースは制限なし。専門スキルコースは協会指定資格の保有者 |
| 試験日程 | CBT方式で随時受験 |
| 試験方法 | CBT方式、多肢選択式。一般コースは100問・120分、専門スキルコースは60問・80分 |
| 免除科目 | 専門スキルコースあり |
| 試験場所 | 全国のCBTテストセンター |
| 受験料 | 一般コース:19,800円/専門スキルコース:9,900円 |
| 登録・更新 | 資格認定には試験合格とケース研修修了が必要。認定登録料22,000円、更新制度あり |
| 問い合わせ | NPO法人 ITコーディネーター協会 |
| 関連資格 | プロジェクトマネージャー試験 経営管理士 経営学検定 コミュニケーション検定 |
ITコーディネータ試験の試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 7月23日(木)~9月7日(月) | 7月16日~9月3日 | 公式ページで確認 |
ITコーディネータ試験の試験内容
経営とITの両面から企業のデジタル化・DX推進を支援するための知識と判断力を問う試験です。ITコーディネータは、経営者の立場や企業課題を理解したうえで、ITを活用した業務改革や経営改善を支援する専門人材として位置づけられています。
試験は「一般コース」と「専門スキルコース」に分かれています。一般コースは誰でも受験でき、専門スキルコースは協会が定める対象資格を保有している人が受験できます。試験はCBT方式の多肢選択式で実施されます。
出題範囲
ITコーディネータプロセスガイドライン
主な出題範囲は、ITコーディネータ協会が発行する「ITコーディネータプロセスガイドライン Ver.4.0」です。デジタル経営、価値実現、デジタル経営共通基盤など、ITコーディネータとして活動するための基本的な考え方が問われます。
デジタル経営
経営理念、企業文化、人材、推進体制など、企業がデジタル経営を進めるために必要な考え方が出題されます。単なるIT導入ではなく、経営課題を踏まえてデジタル活用を進める視点が重要です。
価値実現サイクル
経営課題の把握、戦略立案、業務改革、IT利活用、効果確認、改善など、企業価値を高めるための一連のプロセスが問われます。
デジタル経営共通基盤
IT活用を支える組織体制、人材、データ、セキュリティ、ガバナンス、プロジェクト管理など、デジタル経営を継続的に進めるための共通基盤に関する知識が出題されます。
試験科目と出題数
一般コースは、CBT方式の多肢選択式で100問、試験時間は120分です。基本問題40問と応用問題60問で構成されています。基本問題はPGL全体から、応用問題はデジタル経営成長サイクル、価値実現サイクル、デジタル経営共通基盤から出題されます。
専門スキルコースは、CBT方式の多肢選択式で60問、試験時間は80分です。基本問題40問と応用問題20問で構成され、応用問題は主にデジタル経営共通基盤から出題されます。
合格基準
ITコーディネータ試験では、試験問題、模範解答、点数、合格基準は公表されていません。試験終了時に、合否結果と分野別正答率が記載された受験記録が交付されます。
ITコーディネータ試験の受験者数・合格率
| 試験回 | 実施時期 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第45回 | 2021年5月〜6月 | 175名 | 118名 | 67.4% |
| 第44回 | 2021年1月〜2月 | 248名 | 163名 | 65.7% |
| 第43回 | 2020年9月〜10月 | 194名 | 113名 | 58.2% |
資格侍ITに関する知識の他にも、経営の知識や人を動かすコミュニケーション能力も必要な資格になりますので、管理職クラスの30代~40代の受験者も多数います。
ITコーディネータ試験の難易度
ITに関する知識だけでなく、経営戦略や業務改善、企業のIT活用に関する考え方も必要になるため、一般的なIT資格とは少し性質が異なります。システム開発やIT導入に関わった経験がある人であれば理解しやすい部分もありますが、経営面の知識に慣れていない人はやや難しく感じるでしょう。
試験そのものは、しっかり対策を立てて学習すれば十分合格を目指せるレベルです。難関資格というほどではありませんが、ITと経営の両方を横断して学ぶ必要があるため、どちらか一方の知識だけでは対応しにくい試験といえます。
また、ITコーディネータは試験に合格するだけで名乗れる資格ではなく、ケース研修も必要になります。そのため、試験の難易度以上に、資格取得までに時間や費用がかかる点も負担になりやすいです。
総合的に見ると、ITコーディネータ試験は、IT実務経験がある人にとっては極端に難しい試験ではありません。ただし、経営視点や業務改善の考え方も求められるため、ITと経営を結びつけて考える力を身につける必要がある資格といえるでしょう。
ITコーディネータ試験の勉強法
公式ページ内に受験対策が掲載されています。情報戦略モデル研究所が出版している「ITコーディネータによるIT経営の戦略企画書づくり
サンプル問題も掲載されているので、試験の概要を知る為にもまずは一度チャレンジしてみて下さい。
資格を活かせる仕事
コンサルティング会社など、経営に関する専門的助言を与える会社で活躍することが出来ます。
ITコーディネーターは、IT経営を実現するプロフェッショナルとして、企業でなくてはならない存在ですから、製造業、サービス業といった業種から、政府や各自治体、病院、学校、とITを使って経営されている業種なら、どこでもその実力を発揮することが出来ます。
従って、自分の興味のある分野の職場を選ぶことが出来ます。



尚、ITコーディネータ資格の認定を受けるには、試験合格の他に「ケース研修」に受講が必要になるし、更新の際は更に費用が必要になるので受験する際は注意して下さい。

