検索技術者検定とは
信頼できる情報を探し、選び、活用する力を評価する検定試験です。もともとは「データベース検索技術者認定試験」として実施されていましたが、情報検索の役割が広がったことに合わせて、現在の名称で実施されています。
試験では、インターネット検索だけでなく、データベース、文献情報、情報源の信頼性、検索結果の整理・分析など、調査や情報活用に必要な知識が問われます。生成AIや検索エンジンを使う機会が増えている現在でも、情報の正確性を見極める力は重要です。
調査部門、図書館、大学・研究機関、企業の情報管理部門、資料作成やマーケティング調査に関わる人に向いています。学生や社会人が、情報収集力や調査力を客観的に示したい場合にも活用しやすい検定といえるでしょう。
検索技術者検定の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
|---|---|
| ジャンル | IT・パソコン |
| 資格区分 | 1級、2級、準2級、3級 |
| 受験資格 | 3級・準2級は制限なし。2級は準2級合格者、1級は2級合格者 |
| 試験日程 | 3級・準2級は試験期間内に随時。2級・1級は年1回程度 |
| 試験方法 | 3級・準2級はCBT方式・選択式、2級は記述式、1級は一次記述式・二次面接 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 全国のCBTテストセンター、1級二次はオンライン |
| 受験料 | 1級:一次15,400円・二次11,000円/2級:8,800円/準2級:7,700円/3級:6,600円 |
| 登録・更新 | – |
| 問い合わせ | 一般社団法人 情報科学技術協会 |
| 関連資格 | 基本情報技術者 データベーススペシャリスト 情報検定 ウェブ解析士 |
検索技術者検定の試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
|---|---|---|
| 3級:8月5日(水)~3月31日(水) | 7月1日~3月24日 | 試験終了後に確認 |
| 準2級:10月1日(木)~3月31日(水) | 8月5日~3月24日 | 試験終了後に確認 |
| 2級:11月8日(日)・11月9日(月) | 9月1日~10月29日 | 12月8日 |
| 1級一次:11月29日(日)・11月30日(月) | 10月7日~11月25日 | 1月12日 |
検索技術者検定の試験内容
級は1級・2級・準2級・3級に分かれています。3級と準2級は選択式のCBT方式で実施され、情報検索の基礎や検索ツールの使い方が中心です。2級は記述式、1級は一次試験と二次試験に分かれ、より高度な検索技術や調査設計、情報活用力が問われます。
出題範囲
情報検索の基礎
情報検索の考え方、検索語の選び方、検索式の組み立て方、情報源の種類、検索結果の評価などが問われます。必要な情報を効率よく探し、信頼できる情報かどうかを判断する力が必要です。
データベース・検索システム
文献データベース、Web検索、専門データベース、検索エンジンなど、さまざまな検索システムの特徴や使い方が出題されます。上位級では、目的に応じて適切な情報源を選び、検索結果を比較・整理する力も求められます。
情報資源の活用
図書、雑誌、論文、統計、特許情報、ビジネス情報、Web情報など、目的に応じた情報資源の使い分けが問われます。情報を探すだけでなく、調査目的に合わせて活用できるかが重要です。
調査設計・情報活用
2級・1級では、調査課題に対して検索方針を立て、収集した情報を分析・整理する力が問われます。1級では、調査活動の企画・運営、検索技術の指導、情報プロフェッショナルとしての判断力も評価対象になります。
試験科目と出題数
3級と準2級は、会場型CBT方式で実施されます。出題形式は選択式で、試験時間は60分、出題数は70問です。合否は試験終了直後に確認できます。
2級は記述式で、試験時間は60分です。1級は一次試験と二次試験に分かれており、一次試験は記述式で90分、二次試験は30分で実施されます。
合格基準
3級と準2級の合格基準は、正答率70%以上です。
2級と1級非公開
検索技術者検定の受験者数・合格率
1級
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 6人 | 2人 | 33.3% |
| 2024年 | 10人 | 5人 | 50.0% |
| 2023年 | 9人 | 5人 | 55.6% |
2級
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 30人 | 20人 | 66.7% |
| 2024年 | 32人 | 27人 | 84.4% |
| 2023年 | 98人 | 45人 | 45.9% |
準2級
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 142人 | 61人 | 43.0% |
| 2024年 | 214人 | 77人 | 36.0% |
3級
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 289人 | 199人 | 68.9% |
| 2024年 | 278人 | 218人 | 78.4% |
| 2023年 | 352人 | 264人 | 75.0% |
検索技術者検定の難易度
3級は、情報検索の基礎を確認するレベルなので、普段からインターネット検索やデータベース検索に慣れている人であれば、比較的取り組みやすい試験です。情報を探す力や、検索結果を正しく読み取る力を身につけたい人にとって、入門資格としてチャレンジしやすい級といえます。
準2級になると、3級よりも検索技術や情報活用に関する理解が求められます。単にキーワードを入力して検索するだけでなく、目的に合った情報を効率よく探し、信頼できる情報かどうかを判断する力も必要になるため、少し難易度は上がります。
2級は、情報検索を実務や研究で活用する人向けのレベルです。情報資源やデータベースを使い分ける力に加えて、必要な情報を的確に探し出す実践的な検索力が求められるため、初学者にはやや難しく感じるでしょう。公式サイトでも、2級は情報検索業務に従事する人や、情報活用を学んだ人などを想定した級とされています。
1級はさらに難易度が高くなります。2級までの知識に加えて、より高度な検索実務能力や、情報活用を指導・支援する力も必要になります。試験も記述や面接が関わるため、知識を覚えるだけでなく、自分の考えを整理して説明する力も求められます。
総合的に見ると、検索技術者検定は3級であれば情報検索の基礎を学ぶ入門資格として取り組みやすい試験です。ただし、準2級以上は検索スキルを実務的に使いこなす力が必要になり、2級・1級では情報の専門職や調査業務に近い理解も求められるため、段階的に学習していく必要があります。
検索技術者検定の勉強法
まずはテキストを読み、検索エンジン、データベース、情報源の種類、検索式、キーワード選定、情報の評価方法などを一通り確認しましょう。検索技術者検定は、単にネット検索ができるかではなく、目的に応じて正確な情報を探し、信頼性を判断する力が重要になります。
公式サイトでは過去問題も公開されているため、テキスト学習後は過去問を解いて出題形式に慣れておくとよいでしょう。2014年度以降の過去問題が掲載されているため、試験の傾向をつかむ教材として活用できます。
上位級を目指す場合は、検索式の作り方や専門データベースの使い方、調査テーマに合った情報源の選び方まで意識して学習する必要があります。図書館、研究、調査、マーケティング、情報収集業務などに関わる方は、実務の調査課題と結びつけながら学ぶと理解しやすいです。
独学でも対策できますが、検索技術は実際に手を動かして身につけることが大切です。基本的には、公式テキストで知識を固め、過去問で確認し、実際に検索式を作って情報を探す練習を重ねる勉強法がおすすめです。
- 対策セミナー(公式サイト)
- 検索技術者検定のテキスト
検索技術者検定を活かせる仕事
図書館司書、企業の情報調査部門、研究支援、マーケティングリサーチ、特許調査、医療・学術情報の調査、大学・研究機関、出版社、新聞社、行政機関、コンサルティング会社、Webライター、編集者などがあります。特に、正確な資料や根拠を探す必要がある仕事では、検索技術者検定で学んだ知識を活かしやすいでしょう。
ただし、検索技術者検定だけで就職・転職が大きく有利になるとは言いにくいです。情報検索のスキルは重要ですが、資格名の認知度は高いとはいえず、採用の決め手になる場面は限られます。
そのため、この資格は就職・転職の武器というより、情報収集力や調査力を高めるための資格と考えるとよいでしょう。図書館、調査、研究支援、ライティング、マーケティングなど、情報を扱う仕事をしている人にとっては、業務の質を高めるスキルアップ資格として役立ちます。

