ホームインスペクター試験とは
住宅の劣化状況や不具合の有無を確認し、購入者や所有者に中立的な立場からアドバイスするための知識を評価する資格試験です。ホームインスペクターは「住宅診断士」とも呼ばれ、主に中古住宅の売買やリフォーム前の確認などで、建物の状態を把握する役割を担います。
診断では、屋根・外壁・基礎・床下・室内・設備まわりなどを中心に、目視や必要な機材を使って住宅の状態を確認します。欠陥の有無を断定するというより、劣化や不具合の可能性、修繕が必要になりそうな箇所、今後注意すべき点を分かりやすく伝える力が求められます。
受験資格に制限はなく、建築士や不動産関係者だけでなく、住宅診断に関心がある人も受験できます。試験対策用の公式テキストや過去問題集も販売されており、2026年度対応版も確認できます。
中古住宅の流通やリフォーム需要が高まる中で、住宅の状態を第三者の立場から確認できる人材は重要です。不動産会社、建築・リフォーム会社、住宅購入支援に関わる人にとって、専門性を示しやすい資格といえるでしょう。
ホームインスペクター試験の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
|---|---|
| ジャンル | 建築・不動産 |
| 受験資格 | 誰でも受験できます |
| 試験日程 | 年1回程度、試験期間内に受験 |
| 試験方法 | CBT方式。四肢択一式50問・90分 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 全国のCBTテストセンター |
| 受験料 | 15,000円(税込) |
| 登録・更新 | 認定会員登録制度あり。登録後は年会費・更新講習あり |
| 問い合わせ | NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会 |
| 関連資格 | リフォーム取引販売士 住宅販売士 建築設備診断技術者 マンションリフォームマネジャー |
ホームインスペクター試験の試験日
2026年度試験
| 試験日 | 申込期間 |
|---|---|
| 6月1日(月)~6月14日(日) | 4月1日~6月11日 |
| 9月1日(火)~9月14日(月) | 7月1日~9月11日 |
| 12月1日(火)~12月14日(月) | 10月1日~12月11日 |
| 3月1日(月)~3月14日(日) | 1月6日~3月11日 |
ホームインスペクター試験の試験内容
住宅の劣化状況や不具合の有無を調査し、購入者や所有者に助言するための知識を問う試験です。正式には、JSHI公認ホームインスペクター(住宅診断士)資格試験として実施されています。
試験では、建築に関する知識だけでなく、住宅診断の実務、不動産取引、倫理観やビジネススキルまで幅広く問われます。試験はCBT方式で、全国のテストセンターで受験できます。
出題範囲
建築分野
木造住宅を中心とした建築技術、住宅の構造、建築関連法規、劣化や不具合を理解するための基礎知識が問われます。
診断分野
ホームインスペクションの実務、劣化状況の確認、調査方法、診断結果の整理、報告書の作成など、住宅診断の中心となる知識が出題されます。
不動産分野
住宅売買の流れ、取引形態、契約に関する基礎知識など、住宅診断と関わりの深い不動産取引の知識が問われます。
倫理分野
ホームインスペクターとして必要な倫理観、公正な立場で診断を行う姿勢、顧客対応、ビジネススキルなどが出題範囲に含まれます。
試験科目と出題数
試験はCBT方式で実施され、4肢択一式で50問出題されます。試験時間は90分です。
出題の目安は、建築分野が約15問、診断分野が約25問、不動産分野が約5問、倫理分野が約5問です。
合格基準
合格基準は、総合得点が合格点以上であることに加え、分野別得点も基準点以上であることです。建築知識だけでなく、診断実務、不動産取引、倫理の各分野をバランスよく得点する必要があります。
ホームインスペクター試験の受験者数・合格率
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 398人 | 147人 | 36.9% |
| 2024年 | 371人 | 108人 | 29.1% |
| 2023年 | 445人 | 182人 | 40.9% |
ホームインスペクター試験の難易度
住宅の状態を確認するための知識が必要になるため、学習範囲はやや広めです。建物の構造や劣化、不具合の見方など、住宅に関する基礎知識を幅広く押さえる必要があり、まったく勉強せずに合格できる試験ではありません。
ただし、出題される内容は住宅建築に関する基本的な知識が中心なので、建築や不動産、リフォーム業界に関わっている人であれば、比較的理解しやすいでしょう。実務経験がある人にとっては、これまでの知識を整理しながら対策しやすい資格です。
一方で、建築や住宅にまったくなじみがない人の場合は、専門用語や建物の仕組みを理解するところから始める必要があるため、最初は少し難しく感じるかもしれません。それでも、極端に高度な専門知識を問う難関資格というよりは、住宅診断に必要な基本をしっかり学ぶ試験です。
総合的に見ると、ホームインスペクター試験は、学習範囲は広いものの、難易度自体はそこまで高くありません。住宅建築の基礎をきちんと押さえ、計画的に学習すれば、初学者でも十分合格を目指せる資格といえるでしょう。
ホームインスペクター試験の勉強法
公式テキストと過去問題集を中心に学習するのが基本です。JSHI公認ホームインスペクター資格試験では、公式テキストと過去問題集が案内されており、2026年度試験対応版ではテキスト3冊と直近5年分の過去問題集のセットも販売されています。
試験はCBT方式で、四肢択一式50問・90分で実施されます。出題形式は選択式なので、まずは過去問題集を解いて、どのような内容が問われるのかを確認するとよいでしょう。
勉強を進める際は、最初から建築分野を細かく暗記しようとするよりも、まず過去問を解き、分からなかった部分を公式テキストで確認する流れがおすすめです。公式テキストは、倫理・不動産、建築、診断の分野別に用意されているため、苦手分野を重点的に復習しやすい構成になっています。
特に、建物の構造、劣化症状、雨漏り、ひび割れ、設備、法規、不動産取引、診断時の注意点などは、実務にも直結する重要な分野です。用語を丸暗記するだけでなく、「実際に住宅を診断するときに、どこを見て、どのように判断するのか」を意識しながら学習すると理解しやすくなります。
建築や不動産の知識がある方は、過去問演習を中心に進めれば独学でも十分に対策できます。一方で、建築分野にあまり馴染みがない方は、構造や劣化症状の理解に時間がかかることもあるため、公式テキストを丁寧に読みながら、図や写真と結びつけて覚えるとよいでしょう。
独学に不安がある方や、短期間で効率よく合格を目指したい方は、試験実施団体が監修した公認テキストを使う対策講座を利用するのも一つの方法です。
基本的には、過去問題集で出題傾向をつかみ、分からない部分を公式テキストで補強する流れで進めるのがおすすめです。
資格を活かせる仕事
設計事務所に勤務されている人、建築士、リフォーム会社に勤務されている人、不動産業界に勤務されている人などが取得すると業務の幅を広げられる資格です。
新しいサービスとして住宅診断を行う事もできるでしょう。
ホームインスペクター試験に合格するとNPO法人日本ホームインスペクターズ協会のホームページで登録者として検索できるようになります。
住宅診断を受けたい人が検索して直接依頼が入るかもしれません。ホームインスペクター試験に合格したらホームページを作成したりホームページがある場合はサービスの案内ページも作成しておきたいですね。
中古住宅販売のリノベーションなどが増えているので中古住宅の販売において特にホームインスペクターへの依頼が増えているとされています。資格を取得して業務で活かしてください。

