不動産コンサルティング技能試験の難易度・合格率・試験日など

目次

不動産コンサルティング技能試験とは

不動産に関する高度な知識と、相談者の課題に応じた提案力を認定する試験です。試験に合格し、宅地建物取引士、不動産鑑定士、一級建築士のいずれかの資格登録者として一定の実務経験などを満たすことで、「公認 不動産コンサルティングマスター」として登録できます。

試験は択一式試験と記述式試験で構成されており、不動産の権利関係、取引、賃貸経営、相続、税務、建築、経済、金融、事業、実務倫理など、幅広い分野から出題されます。単に法律や制度を覚えるだけでなく、不動産の活用や承継、資産形成などについて、実務的な視点で考える力が求められます。

不動産会社、不動産コンサルティング会社、金融機関、建設会社、士業事務所、資産管理会社などで活用しやすい資格です。宅地建物取引士などの資格に実務経験を重ね、不動産活用や相続対策、資産運用の相談業務まで対応できる専門性を高めたい人に向いています。

不動産コンサルティング技能試験の基本情報

資格種別民間資格
ジャンル建築・不動産
資格区分なし
受験資格宅地建物取引士の資格登録者、不動産鑑定士の資格登録者、一級建築士の資格登録者のいずれかで、該当業務に従事している人、または今後従事しようとする人
試験日程年1回。例年11月の第2日曜日に実施
試験方法筆記試験。択一式試験と記述式試験で実施
免除科目なし
試験場所札幌、仙台、東京、横浜、静岡、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄の指定試験地
受験料31,500円(税込)
登録・更新試験合格後、公認 不動産コンサルティングマスターとして登録するには、資格登録後5年以上の実務経験、または3年以上の実務経験とセンター指定講習の修了が必要。認定証の有効期間は5年間で、更新手続きが必要
問い合わせ公益財団法人 不動産流通近代化センター
関連資格不動産鑑定士
古民家鑑定士
照明コンサルタント
宅建士

不動産コンサルティング技能試験の試験日

2026年度試験

試験日申込期間合格発表
11月8日7月15日~9月16日1月上旬予定

不動産コンサルティング技能試験の試験内容

択一式試験と記述式試験で構成されています。不動産に関する法律、税制、建築、経済、金融、事業、実務などを総合的に理解し、相談内容に応じて適切な提案を行うための知識が問われます。

通常の不動産取引に関する知識だけでなく、不動産の有効活用、相続、事業承継、投資、不動産証券化、借地借家、税務、建築・都市計画など、コンサルティング業務に必要な幅広い分野が出題されます。

出題範囲

記述式試験

不動産コンサルティングの実務に関する事例問題が出題されます。相談者の状況、所有不動産の内容、権利関係、収支、税務、建築条件などを読み取り、課題や対応方針を整理する力が問われます。

単に知識を覚えるだけでなく、複数の条件を踏まえて、不動産の活用方法、売却、賃貸、建替え、相続対策、事業計画などを実務的に判断する力が必要です。

択一式試験

不動産コンサルティングに必要な基礎知識から応用知識までが問われます。不動産に関する法律、税制、建築、経済、金融、事業、実務など、幅広い分野を横断的に理解しておく必要があります。

法律分野では、民法、借地借家法、区分所有法、宅地建物取引業法、不動産登記法などが中心です。権利関係や契約、賃貸借、共有、相続など、不動産相談で扱いやすい論点を整理しておくことが大切です。

税制分野では、不動産取得税、登録免許税、固定資産税、譲渡所得税、相続税、贈与税などが問われます。不動産の取得、保有、売却、相続・贈与の各場面で、どの税金が関係するかを理解しておく必要があります。

建築・都市計画分野では、建築基準法、都市計画法、用途地域、建ぺい率、容積率、道路、開発許可、建物構造、建築設備などが出題されます。不動産の有効活用を検討するうえで、建築可能な内容や法的制限を判断する力が必要です。

経済・金融分野では、不動産市場、金利、融資、投資利回り、収益還元、事業収支、資金計画などが問われます。不動産を資産として評価し、収益性やリスクを判断するための基本知識が必要です。

試験科目と出題数

試験は、択一式試験と記述式試験で実施されます。択一式試験では、不動産コンサルティングに必要な法律、税制、建築、経済、金融、実務などから出題されます。

記述式試験では、不動産コンサルティングの実務に近い事例問題が出題されます。条件を読み取り、課題整理や対応方針を文章でまとめる力が問われます。

出題数や試験時間は年度によって変更される場合があるため、受験年度の試験案内で確認する形式です。

合格基準

合格基準点は試験回ごとに決定されます。固定の合格点ではなく、その年の問題難易度や受験者の得点状況などを踏まえて合格点が決まります。

択一式試験では、不動産コンサルティングに必要な幅広い知識を正確に理解しているかが問われます。記述式試験では、相談事例を読み取り、法務・税務・建築・金融・事業性を踏まえて、実務上妥当な対応を説明できるかが重要になります。

不動産コンサルティング技能試験の受験者数・合格率

年度受験予定者数受験者数合格者数合格率
2025年度1,473人1,118人508人45.4%
2024年度1,387人1,034人432人41.8%
2023年度1,313人977人442人45.2%
2022年度1,410人1,095人467人42.6%
2021年度1,519人1,170人444人37.9%

不動産コンサルティング技能試験の難易度

不動産コンサルティング技能試験は、宅建士や不動産鑑定士、一級建築士などの資格を持ち、不動産実務に関わっている人でも、しっかり対策が必要な試験です。通常の不動産取引だけでなく、相続、税務、事業収支、土地活用、賃貸経営、建築、権利調整などを総合的に考える力が求められます。

難しさの理由は、不動産に関する知識を単独で覚えるだけではなく、相談内容に応じて複数の分野を組み合わせて判断する必要があるためです。売買や賃貸の知識に加えて、借地借家、相続、固定資産税、譲渡所得、事業計画、建築基準法、都市計画法など、実務で関係しやすいテーマを幅広く整理しておく必要があります。

特に負担になりやすいのは、記述式や事例問題への対応です。相談者の状況を読み取り、問題点を整理し、どのような提案や注意点が必要かを文章でまとめる力が求められます。知識があっても、試験で問われる形に整理して説明できないと得点につながりにくいため、過去問や事例演習を通じて答案の組み立て方に慣れておくことが大切です。

また、税務や事業収支の分野では、数字を使って判断する場面もあります。利回り、収支計画、借入、減価償却、税負担などを理解していないと、土地活用や不動産投資に関する問題で苦労しやすいでしょう。宅建士試験よりも実務判断に近い内容が多く、単純な暗記だけでは対応しにくい試験です。

不動産仲介、賃貸管理、土地活用、相続対策、不動産投資、建築・開発などに関わっている人は、実務と結びつけながら学習しやすい資格です。一方で、特定分野の経験に偏っている人は、税務・建築・事業計画などの未経験分野を補い、不動産コンサルティングとして総合的に提案する視点を身につける必要があります。

受験者に難易度を聞いた

試験範囲は広いですが浅い知識でも問題を解くことが可能なので、そこまで難しい試験ではありませんでした。(40代男性 不動産会社勤務)

不動産コンサルティング技能試験の勉強法

宅建士試験で学ぶ不動産取引の知識に加えて、より実務的な相談対応や提案力を意識することが大切です。単に法律や制度を覚えるだけでなく、依頼者の課題に対してどのような選択肢を提示できるかを考えながら学ぶと理解しやすくなります。

特に重要なのは、相続対策、不動産有効活用、賃貸経営、事業収支、投資採算、税金に関する分野です。計算問題も出題されるため、利回り、収支計画、税務上の影響などは、実際に手を動かして解く練習をしておきましょう。

試験対策では、過去問や演習問題を繰り返し解き、出題形式に慣れることが効果的です。間違えた問題はテキストに戻り、関連する法律・税務・金融・建築の知識まで確認しておくと、応用問題にも対応しやすくなります。

不動産コンサルティング技能試験は、宅建や不動産実務の知識がある方でも、コンサルティングの視点で知識を整理する必要があります。基本的には、公式教材で基礎を固め、相続・有効活用・投資分析・税務・事業収支を重点的に復習する勉強法がおすすめです。

資格を活かせる仕事

不動産会社、不動産コンサルティング会社、デベロッパー、賃貸管理会社、不動産投資会社、金融機関、相続・資産活用に関わる相談業務、士業事務所の不動産関連業務などがあります。特に、土地活用の提案、賃貸経営の改善、不動産投資の相談、相続対策、事業用不動産の活用、権利関係の整理などに関わる仕事では、資格で学んだ知識を活かしやすいでしょう。

不動産コンサルティングでは、単に物件を売買・仲介するだけでなく、依頼者の資産状況や目的に合わせて、長期的な活用方法を考える力が求められます。税務、法律、建築、金融、相続など周辺知識も関わるため、不動産実務の経験がある人ほど活かしやすい資格です。

一方で、この試験に合格しただけで不動産コンサルタントとして独立できるわけではありません。実際には、宅建士としての実務経験、顧客対応力、提案力、収益計算、税理士・司法書士・建築士など専門家との連携も重要になります。

不動産コンサルティング技能試験は、不動産業界で一定の経験を積んだ人が、仲介や管理から一歩進んで、資産活用や相続、不動産投資などの提案力を高めるために向いている試験です。宅地建物取引士、不動産鑑定士、FP、管理業務主任者、マンション管理士などと組み合わせることで、不動産分野でより専門性を出しやすくなるでしょう。

資格を広めてくれると嬉しいです!
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