古民家鑑定士試験の難易度・合格率・評判など

目次

古民家鑑定士試験とは

古民家の価値や状態を調査し、適切に評価するための知識を認定する民間資格です。伝統構法による木造建築、古材、古瓦、古民家の再生・活用などに関する知識を学び、古民家を残す・活かすための判断力を身につけることを目的としています。

試験では、公式テキストの内容に沿って、古民家の構造、伝統的な建築技術、古材の特徴、調査方法、再生や活用に関する基礎知識などが問われます。建築や不動産の専門家だけでなく、古民家や伝統建築に関心がある人も受験しやすい資格です。

建築会社、工務店、不動産会社、リフォーム会社、古民家再生に関わる団体などで活用しやすい資格です。法令上の独占業務がある資格ではありませんが、古民家の調査や再生、空き家活用、地域資源を活かしたまちづくりに関心がある人に向いています。

古民家鑑定士の基本情報

資格種別民間資格
ジャンル建築・不動産
資格区分古民家鑑定士1級、古民家鑑定士2級 伝統、古民家鑑定士2級 在来
受験資格18歳以上であれば受験可能
試験日程月1回程度。全国各地で実施
試験方法筆記試験。二者択一式で実施
免除科目なし
試験場所全国各地
受験料受験料:9,000円/認定講習受講料:14,000円/公式テキスト:9,000円
登録・更新合格後、古民家鑑定士として認定されます。資格の有効期間は3年間で、更新には更新講習の受講が必要
問い合わせ厚生労働省認可財団法人 職業技能振興会
関連資格不動産鑑定士
土地家屋調査士
不動産流通実務検定
マンション管理士

古民家鑑定士の試験内容

1級と2級に分かれており、1級が上位区分です。試験では、古民家の構造、伝統構法、在来工法、古材や古瓦などの資材、古民家の調査・評価に関する知識が問われます。

試験問題は公式テキストの内容に沿って出題されます。出題形式は二者択一式で、公式テキストの持ち込みが認められています。

出題範囲

1級

総論、伝統構法、在来工法のすべての分野で基準を満たす必要があります。

総論では、古民家の評価、調査、古材の活用、日本の住文化、建築物の再活用など、古民家鑑定に関する基本的な考え方が問われます。

伝統構法では、古民家に用いられる木組み、柱、梁、継手・仕口、土壁、屋根、古材など、伝統的な建築技術や構造に関する知識が中心です。

在来工法では、現代の木造住宅で使われる在来軸組工法の構造、部材、施工方法、伝統構法との違いなどが問われます。

2級

総論に加えて、伝統構法または在来工法のいずれかで基準を満たす必要があります。

伝統構法を満たした場合は、古民家鑑定士2級伝統として認定されます。在来工法を満たした場合は、古民家鑑定士2級在来として認定されます。

総論が基準に達していない場合は、伝統構法や在来工法の得点にかかわらず不合格となります。

試験科目と出題数

試験は二者択一式で実施されます。出題数は全50問と案内されている情報があります。

一方で、過去の受験情報では、総論、伝統構法、在来工法の3科目に分かれ、各20問の合計60問として扱われていた情報もあります。

現在の記事では、公式案内に合わせて「二者択一式で、公式テキストの内容から出題」と整理し、必要に応じて受験年度の試験案内で出題数を確認する形が自然です。試験時間は50分です。

合格基準

合格基準は、公式には明確な点数として公表されていません。

過去の制度情報では、総論・伝統構法・在来工法の3科目すべてで基準を満たすと1級、総論と伝統構法または在来工法のいずれかで基準を満たすと2級とされています。

総論は合否判定の基礎になるため、伝統構法や在来工法だけでなく、古民家鑑定全体の考え方を押さえておく必要があります。

古民家鑑定士の受験者数・合格率

建築や不動産業務に携わっている人の合格率がおよそ8割と言われています。

古民家鑑定士の難易度

建築や不動産の基礎知識がある人であれば比較的取り組みやすい試験です。一方で、古民家特有の構法や部材、調査の考え方に慣れていない人は、専門用語や建物の見方を理解するまでに少し時間がかかります。

難しさの理由は、一般的な住宅知識だけでなく、伝統構法や在来工法、古材、劣化状況、建物調査の視点などを学ぶ必要があるためです。現代の住宅や不動産取引に関する知識があっても、古民家ならではの構造や評価の考え方は別途整理しておく必要があります。

また、公式テキストを持ち込める試験ではありますが、試験時間内にすべてを調べながら解答するのは現実的ではありません。事前にテキストを読み込み、どこに何が書かれているかを把握しておくことで、試験中に確認しやすくなります。

建築士、不動産業、リフォーム、古民家再生などに関わっている人は、学習内容を実務と結びつけながら理解しやすいでしょう。初学者でも合格を目指しやすい試験ですが、古民家の構造や調査項目に慣れるため、テキスト学習と問題演習を通じて基礎知識を固めておくことが大切です。

古民家鑑定士の勉強法

木造建築の基礎、柱・梁・小屋組、土壁、基礎、屋根、床下、劣化状況などを重点的に確認しておくことが大切です。単に用語を覚えるだけでなく、実際に古民家を調査する場面をイメージしながら学ぶと理解しやすくなります。

特に重要なのは、建物の状態を正しく見極める視点です。老朽化、雨漏り、シロアリ被害、傾き、耐震性、改修の必要性など、どの部分に注意して確認するのかを整理しておきましょう。

試験対策では、テキストを一通り読んだあと、確認問題や模擬問題を使って知識を定着させる流れがおすすめです。分からなかった部分はテキストに戻り、伝統構法や古民家再生に関する考え方を復習しましょう。

古民家鑑定士試験は、建築の知識がある方でも、古民家特有の構造や劣化判断を学ぶ必要があります。基本的には、公式教材で基礎を固め、建物調査・劣化診断・再生活用の視点を重点的に押さえる勉強法がおすすめです。

資格を活かせる仕事

工務店、建築設計事務所、リフォーム会社、古民家再生事業、不動産会社、空き家活用事業、地域再生・移住支援、観光施設の改修、民泊・宿泊施設の企画、古材販売、建築コンサルティングなどがあります。特に、古民家の調査、改修提案、再生プランの作成、売買・賃貸時の説明、地域資源としての活用に関わる仕事では、資格で学んだ知識を活かしやすいでしょう。

古民家は、一般的な住宅とは構造や使われている材料、劣化の見方が異なります。柱や梁などの木材の状態、雨漏り、傾き、耐震性、断熱性、設備の老朽化などを総合的に確認する必要があり、建築や不動産の知識と組み合わせることで実務に活かしやすくなります。

この資格だけで就職・転職が大きく有利になるとは言いにくいですが、古民家再生や空き家活用に関わる分野では、専門的な関心や基礎知識を示す材料になります。特に、建築士、宅地建物取引士、施工管理技士、インテリア・リフォーム関連の実務経験と組み合わせることで、より説得力が出やすい資格です。

古民家鑑定士試験は、古民家や空き家の再生に関わりたい人、地域資源を活かした事業に携わりたい人、建築・不動産・リフォーム分野で古民家に特化した知識を身につけたい人に向いている資格といえるでしょう。

受験者の口コミ評判

成人女1勉強が楽しかった
5.0 理恵 20代会社員

古民家カフェや古民家宿泊など、古民家に敏感なワタシ。古民家鑑定士とは、まさにワタシにうってつけの試験ではないか!とのことで受けました。古民家好きなので、勉強が超楽しかったです。(2019年4月)

スーツ男住文化を守りたいと感じた試験
5.0 ロープ 40代会社員

伝統構法や在来工法の理解、伝統的な資材や日本の気候風土に合わせた住環境などを学ぶことができ有意義だった。伝統資材の再活用の提案や、古民家の活用など、未来に残す必要のある住文化を広め、守っていきたいと強く感じた。(2018年1月)

スーツ女面接にも活かせる
4.5 マツコ 40代会社員

就職先はハウスメーカーを狙っているので、アピール材料になればと思い取得しました。自分自身、祖父の家が古民家と言って良いほど歴史がある建物なので、古民家に非常に興味があります。興味と言うより、親近感ですかね。
履歴書に書くために勉強をしましたが、従来工法に活かせる伝統的な構法だったり、先人の知恵などが学べて、以前よりも強く住宅に携わる仕事がしたいと思うようになりました。
ここで学んだ知識は、面接にも活かせるなと思ったので、取得して良かったと思っています。(2017年8月)

資格を広めてくれると嬉しいです!
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