海事代理士とは、海事代理士法に基づいて、船舶登記や船舶登録など、海事に関する行政機関への申請や届出など、これらの手続に関しての書類の作成を代理(代行)することを仕事としているプロフェッショナルです。
海事代理士の資格を取得して登録申請を行った人のみが、海事代理士としての業務を行うことができます。
一般の人にはあまり聞き覚えの無い職業でしょうが、「司法書士が街の法律家」であれば、「海事代理士は海の法律家」と思ってもらえれば分かりやすいかもしれません。
学歴や実務経験なので縛りはありませんので、誰でも受験することができます。
業務独占資格になるので、海事代理士になる為には必須の資格になります。
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海事代理士試験の基本情報
資格種別 | 国家資格(業務独占資格) |
ジャンル | 車・船・航空 |
資格区分 | なし |
受験資格 | なし ※但し、登録するときには「海事代理士法第3条」に定める欠格事由に該当していないことが条件になります |
試験日程 | 試験は年1回実施 【一次試験】9月下旬 【二次試験】12月上旬 |
試験方法 | 筆記試験、口述試験 |
免除科目 | 筆記試験のみ合格した場合は、申請することにより、翌年の試験に限り筆記試験が免除 |
試験場所 | 【一次試験】札幌、仙台、横浜、新潟、名古屋、大阪、神戸、広島、高松、福岡、那覇 【二次試験】東京 |
受験料 | 6,800円 |
登録・更新 | 地方運輸局への登録,その後に海事代理士会への入会(任意) 登録免許税は3万円 |
主な対象者 | 小学生
中学生
高校生
大学生
専門生
社会人
その他 |
問い合わせ | 海事局海事人材政策課海事振興企画室 |
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海事代理士試験の試験日
2019年度試験
試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
---|---|---|
筆記試験 2019年9月27日(金) 口述試験 2019年11月25日(月) | 8月1日~31日 | 筆記試験 11月1日 口述試験 終了後20日以内 |
海事代理士試験の試験内容
出題範囲
- 一般法律常識(概括的問題)
-
憲法、民法、商法(第3編「海商」のみ対象。)
- 海事法令(専門的問題)
合格点
- 18科目の総得点220点の60%以上の得点
- 受験者の平均正答率が60%以上の場合には平均正答率以上の得点をあげた人が合格
海事代理士試験の受験者数・合格率
一次試験
受験者数 | 合格率 | |
---|---|---|
2017年 | 290人 | 49.0% |
2016年 | 290人 | 48.6% |
2015年 | 295人 | 51.2% |
2014年 | 315人 | 46.3% |
二次試験
受験者数 | 合格率 | |
---|---|---|
2017年 | 162人 | 98.1% |
2016年 | 173人 | 76.9% |
2015年 | 169人 | 68.6% |
2014年 | 157人 | 85.4% |
海事代理士試験の難易度
事前知識がどの程度あるのかによるので何とも言えませんが、法律に関しての知識を多少でも持っていれば数ヶ月集中的に勉強できる環境にあれば、合格することは十分可能です。
一般法律に関する知識がある人でも、勿論、船舶法や船員法など、海の法律に関わる専門的な知識を一から勉強しなければいけません。当たり前ですが、海事分野での知識が重要になる試験になるので、法律に精通している人でもその点で苦労するかもしれませんね。
他の法律資格と比較すると、宅建士と同等レベルの難易度になると考えられます。
海事代理士試験の勉強法
試験対策のテキストとしては、「海事代理士合格マニュアル
過去問で分かりにくい箇所は、「実用海事六法
資格を活かせる仕事
海事代理士として活躍することが出来ます。主な仕事内容は「船の登記」になります。
収入に関してですが、海事代理士は業務独占資格になるので、弁護士や税理士などと同様に誰でも仕事が出来る仕事ではありませんので、時間給で換算するとかなり高くなります。
しかし、弁護士や税理士などと違って、造船業ぐらいしか需要が無いので、ほとんど仕事が無いのが現状です。ですので、海事代理士としてだけで生計を立てるのは非常に難しく、弁護士や司法書士のサブ資格として取得している人が多いです。
受験者の口コミ評判
4.0 さとし 30代会社員
3.0 やば 30代会社員