DCプランナー試験とは
確定拠出年金を中心に、年金制度、退職給付制度、投資、ライフプランニングなどの知識を評価する検定試験です。DCとはDefined Contribution Planの略で、日本語では確定拠出年金を意味します。
企業年金やiDeCoなど、老後資産形成に関する制度への関心が高まる中で、金融機関の職員、企業の人事・福利厚生担当者、社会保険労務士、FPなどに役立つ資格です。公式サイトでも、銀行・証券・保険などの金融機関職員や、企業の福利厚生担当者などを主な対象として案内されています。
年金や退職金制度、資産形成について体系的に学びたい人に向いています。金融業界で働く人だけでなく、自分自身の老後資金や資産運用を理解したい人にも活用しやすい検定といえるでしょう。
DCプランナー試験の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
| ジャンル | 金融・会計・簿記 |
| 資格区分 | 1級、2級 |
| 受験資格 | 2級は制限なし。1級は2級試験合格者 |
| 試験日程 | CBT方式で通年実施 |
| 試験方法 | CBT方式。1級はA・B・C分野の分野別試験、2級は四答択一式 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 全国のCBTテストセンター |
| 受験料 | 1級:各分野5,500円/2級:7,700円 |
| 登録・更新 | 「DCプランナー」として活動するには資格登録が必要。登録料11,000円 |
| 問い合わせ | 一般社団法人 金融財政事情研究会検定センター |
| 関連資格 | ファイナンシャル・プランニング技能士 アクチュアリー 高齢社会検 社会保険労務士 住宅ローンアドバイザー |
DCプランナー試験の試験内容
確定拠出年金を中心に、年金・退職給付制度、老後資産形成、投資教育、資産運用に関する知識が問われます。試験は1級と2級に分かれており、1級はA分野・B分野・C分野の3試験すべてに合格することで認定されます。
1級は、年金制度や確定拠出年金制度に関する専門的な知識に加えて、加入者や企業に対して制度内容や資産形成について説明できる水準の理解が求められます。2級は、年金・退職給付制度、確定拠出年金制度、老後資産形成マネジメントの基本事項を中心に出題されます。
出題範囲
1級
A分野は、年金・退職給付制度等が対象です。公的年金、企業年金、個人年金、退職給付制度、中高齢期の社会保険など、年金制度全般に関する知識が問われます。
B分野は、確定拠出年金制度が対象です。企業型DC、個人型DC、制度設計、加入・拠出・給付、運営管理、投資教育、制度運営に関する実務知識などが中心になります。
C分野は、老後資産形成マネジメントが対象です。金融商品、資産運用、リスクとリターン、ポートフォリオ、ライフプラン、老後資金設計など、確定拠出年金を含めた資産形成の知識が問われます。
2級
年金・退職給付制度等、確定拠出年金制度、老後資産形成マネジメントの3分野から出題されます。公的年金や企業年金、確定拠出年金の仕組み、金融商品、投資、ライフプランなど、DCプランナーとして必要な基礎知識を幅広く確認する内容です。
試験科目と出題数
1級は、A分野・B分野・C分野の3試験に分かれています。3つの試験すべてに合格すると、DCプランナー1級の合格証書を出力できるようになります。試験はCBT方式で通年実施され、テストセンターで受験します。
2級は、CBT方式で通年実施されます。試験時間は120分で、出題形式は四答択一式30問、総合問題10題です。
合格基準
1級は、A分野・B分野・C分野の3試験それぞれに合格する必要があります。3つの試験は同一のマイページで合格している必要があり、異なるマイページでの合格履歴は統合できません。
2級は、100点満点中70点以上が合格基準です。
DCプランナー試験の受験者数・合格率
2025年度
| 級・区分 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 1級 A分野 | 608名 | 559名 | 223名 | 39.9% |
| 1級 B分野 | 565名 | 534名 | 226名 | 42.3% |
| 1級 C分野 | 578名 | 528名 | 171名 | 32.4% |
| 1級 総合合格 | ー | ー | 171名 | ー |
| 2級 | 2,864名 | 2,480名 | 866名 | 34.9% |
2024年度
| 級・区分 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 1級 A分野 | 590名 | 548名 | 224名 | 40.9% |
| 1級 B分野 | 544名 | 516名 | 228名 | 44.2% |
| 1級 C分野 | 601名 | 553名 | 200名 | 36.2% |
| 1級 総合合格 | ー | ー | 185名 | ー |
| 2級 | 2,562名 | 2,174名 | 859名 | 39.5% |
2023年度
| 級・区分 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 1級 A分野 | 613名 | 535名 | 221名 | 41.3% |
| 1級 B分野 | 527名 | 492名 | 236名 | 48.0% |
| 1級 C分野 | 709名 | 647名 | 223名 | 34.5% |
| 1級 総合合格 | ー | ー | 207名 | ー |
| 2級 | 2,746名 | 2,338名 | 900名 | 38.5% |
DCプランナー試験の難易度
2級は、確定拠出年金や老後資産形成に関する基礎知識を確認する資格なので、金融機関や保険会社、企業の人事・総務部門などで年金制度に関わっている人であれば、比較的学習しやすい試験です。FP資格の学習経験がある人も、年金や資産運用の知識を活かしながら対策しやすいでしょう。
一方で、年金制度や退職給付制度にあまり触れたことがない人にとっては、最初はやや難しく感じる可能性があります。制度の仕組みや専門用語が多く、単なる一般常識だけで対応できる試験ではありません。
1級になると、より実務的な判断力や深い理解が求められるため、難易度は上がります。確定拠出年金制度だけでなく、老後資産形成や企業年金に関する知識を総合的に使う必要があるため、金融・年金分野の実務経験がない人にはややハードルが高いでしょう。
総合的に見ると、DCプランナー試験は、2級であればしっかり対策すれば初学者でも合格を目指せる資格です。ただし、1級は年金・資産形成分野の専門性が高くなるため、実務経験者やFP上位級の学習経験がある人向けの難易度といえるでしょう。
DCプランナー試験の勉強法
2級では、年金・退職給付制度、確定拠出年金制度、老後資産形成マネジメントの3分野が出題されます。試験はCBT方式で通年実施され、四答択一式30問と総合問題10題、100点満点中70点以上が合格基準です。
勉強法としては、きんざいのDCプランナー試験問題集を中心に進めるのがおすすめです。問題を解きながら、分からなかった制度や用語を参考書で確認すると、効率よく知識を整理できます。
1級を目指す場合は、2級合格者が対象となり、A分野・B分野・C分野に分かれて受験します。より専門的な知識が必要になるため、公的年金、企業年金、確定拠出年金、投資教育、老後資産形成などを実務と結びつけて理解しておくことが大切です。
独学でも対策できますが、年金制度や税制は改正の影響を受けやすいため、できるだけ受験年度に対応した教材を使いましょう。基本的には、問題集を繰り返し解き、間違えた論点を参考書で復習する流れが合格への近道です。
DCプランナー試験のテキスト
2026年度版 DCプランナー2級試験問題集
DCプランナー2級を受験する人向けの定番問題集です。試験出題内容に沿って体系的に学習できる構成で、2026年度版は各種制度改正にも対応しています。2級はまずこの問題集を中心に、出題形式に慣れる学習がおすすめです。
2025年度版 DCプランナー実務必携
1級・2級の両方に対応した参考教材です。年金制度全般、投資、ライフプラン、確定拠出年金の実務知識を幅広く学べます。問題集だけでは理解しにくい制度内容を整理したい人や、実務知識もあわせて身につけたい人に向いています。
資格を活かせる仕事
銀行、証券会社、保険会社、信用金庫、労働金庫、企業の人事・労務部門、福利厚生担当、退職金制度の管理担当、ファイナンシャルプランナー、企業年金に関わるコンサルティング業務などがあります。特に、iDeCoや企業型DC、退職金制度、老後資金形成について説明する仕事では、資格で学んだ知識を実務に活かしやすいでしょう。
金融機関では、顧客に資産形成や年金制度を案内する場面が多くあります。DCプランナーの知識があれば、単に金融商品を説明するだけでなく、老後資金やライフプラン全体を踏まえた提案がしやすくなります。また、企業の人事・労務部門でも、社員向けの確定拠出年金制度の説明や、退職給付制度の理解に役立ちます。
一方で、DCプランナー試験だけで就職・転職が大きく有利になるとは言いにくいです。金融・人事・労務系の仕事では評価材料になりますが、資格単体よりも、FP資格、金融機関での実務経験、資産運用や年金相談の経験と組み合わせた方が強くアピールできます。
DCプランナー試験は、金融機関で年金・資産形成の提案を行う人や、企業の福利厚生・退職金制度に関わる人に向いた資格です。特にFP資格と相性がよく、老後資金や年金分野の専門性を高めたい人にとって、取得を検討する価値のある資格といえるでしょう。

