相続診断士試験とは
相続に関する基本知識を身につけ、相続の不安や課題を早めに見つけるための民間資格です。相続診断士は、相続税や遺産分割などの専門手続きを直接代行する資格ではなく、相談者の状況を整理し、必要に応じて税理士・弁護士・司法書士などの専門家へつなぐ役割を担います。
試験はCBT方式で実施され、受験資格に制限はありません。合格後は認定証と認定証カードが発行され、資格の有効期間は2年間です。更新には確認テストの合格と更新手続きが必要です。
保険、不動産、金融、士業補助、介護・終活関連など、相続相談に関わる仕事をしている人に向いています。相続の専門家として独占業務を行う資格ではありませんが、相続の入口相談に対応するための基礎知識を整理したい人に役立つ資格といえるでしょう。
相続診断士試験の基本情報
| 資格種別 | 民間資格 |
| ジャンル | 法律・法務 |
| 資格区分 | 上級相続診断士、相続診断士 |
| 受験資格 | なし |
| 試験日程 | 随時実施 |
| 試験方法 | CBT方式。相続診断士は60問・60分、上級相続診断士は60問・90分 |
| 免除科目 | なし |
| 試験場所 | 全国のCBTテストセンター |
| 受験料 | 上級相続診断士:初回88,000円・再受験16,500円/相続診断士:初回38,500円・再受験16,500円 |
| 登録・更新 | なし |
| 問い合わせ | 一般財団法人 相続診断協会 |
| 関連資格 | 葬祭ディレクター 遺品整理士 行政書士 ファイナンシャル・プランニング技能士 エンディングノートプランナー |
相続診断士試験の試験内容
相続法、相続税、法定相続分、基礎控除、小規模宅地等の特例、コンプライアンスなど、相続に関する基本知識が問われます。出題形式は、○×、三肢択一、穴埋め方式です。
上級相続診断士資格試験もありますが、公式の試験申込ページでは、相続診断士資格試験と上級相続診断士資格試験のどちらもCBT方式で実施されると案内されています。相続診断士資格試験は60問・60分、上級相続診断士資格試験は90分で実施されます。
出題範囲
上級相続診断士資格試験
相続に関する知識をより深く問う内容です。相続診断士資格試験の基礎範囲に加えて、相続実務に関する理解や、相続に関する課題を整理する力が求められます。公開情報では、試験形式は○×、三肢択一、穴埋め方式、試験時間は90分、合格基準は70点以上とされています。
相続診断士資格試験
コンプライアンス、相続法、相続税、法定相続分、基礎控除額、小規模宅地などが出題範囲です。相続法では、相続人、相続分、遺産分割、遺言、遺留分などの基本的な知識が問われます。
相続税では、相続税の仕組み、課税財産、基礎控除、税額計算、小規模宅地等の特例などが出題されます。法定相続分や基礎控除額は計算問題として出題されるため、制度の内容だけでなく、具体的な数字を使って処理できるようにしておく必要があります。
試験科目と出題数
相続診断士資格試験は、合計60問、試験時間60分です。出題形式は、○×、三肢択一、穴埋め方式です。公式ページでは、コンプライアンス10問、相続法15問、相続税10問、相続税3択5問、相続税穴埋め12問、法定相続分、基礎控除額、小規模宅地に関する問題が出題されると案内されています。
CBT試験の申込ページでは、コンプライアンス10問、民法相続編15問、相続税15問、相続税穴埋め12問、法定相続分3問、基礎控除2問、小規模宅地3問という構成も掲載されています。実施時期や掲載元により表記が異なるため、記事では「合計60問、相続法・相続税・法定相続分・基礎控除・小規模宅地・コンプライアンスから出題」と整理すると自然です。
合格基準
合格基準は70点以上です。相続診断士資格試験は100点満点で評価され、一定以上の得点を取得すると認定対象になります。
相続診断士試験の受験者数・合格率
合格率は90%以上
相続診断士試験の難易度
相続に関する基礎知識を確認する資格なので、法律や税金を初めて学ぶ人でも、公式教材に沿って学習すれば十分合格を目指せるレベルです。弁護士・税理士・司法書士のような専門資格とは異なり、相続の専門手続きを自分で行うための資格というより、相続に関する基本的な知識を身につけ、専門家への橋渡しができる人材を目指す資格と考えるとよいでしょう。
ただし、相続法や相続税などの内容も含まれるため、まったく勉強せずに合格できる試験ではありません。法律や税金に苦手意識がある人は、最初は専門用語に少し戸惑う可能性があります。
不動産、金融、保険、士業事務所、葬祭業など、相続に関わる仕事をしている人であれば、実務と結びつけながら理解しやすい資格です。一方で、相続分野にまったく触れたことがない人でも、基礎から順番に学習すれば対応しやすいでしょう。
総合的に見ると、相続診断士試験は難関資格ではありません。相続の基礎知識を整理したい人や、顧客から相続に関する相談を受ける機会がある人にとって、比較的チャレンジしやすい資格といえます。
相続診断士試験の勉強法
受験料の支払い後に、相続診断士テキストと講義動画の受講IDが送られるため、まずは協会から届く教材を中心に学習を進めましょう。講義動画は約5時間分と案内されています。
勉強を始める際は、最初にテキストを一通り読み、相続の基本、相続人、相続分、遺言、遺産分割、相続税、生命保険、不動産などの全体像をつかむことが大切です。法律や税金の知識が出てくるため、初めて学ぶ方は講義動画を併用すると理解しやすくなります。
テキストを読んだ後は、練習問題を繰り返し解いて出題形式に慣れましょう。公式サイトでは練習問題も公開されているため、試験前の確認に活用できます。なお、公開されている練習問題には、準拠している法令時点が異なるものもあるため、最新の教材とあわせて確認すると安心です。
相続は民法や税制改正の影響を受ける分野なので、古い情報だけで勉強するのは避けた方が無難です。特に相続税、贈与、遺言、遺産分割に関する内容は、現在の制度に合わせて理解しておきましょう。
難易度は極端に高い試験ではありませんが、専門用語が多いため、テキストを流し読みするだけでは不十分です。基本的には、協会教材で基礎を固め、講義動画で理解を補い、練習問題を繰り返して弱点を復習する勉強法がおすすめです。
資格を活かせる仕事
保険会社、保険代理店、銀行、信用金庫、証券会社、不動産会社、住宅会社、葬儀会社、介護施設、士業事務所の相談業務などがあります。特に、生命保険の見直し、不動産の名義や活用、遺言の必要性、相続発生前の準備などについて、お客様と話す機会が多い仕事では、資格で学んだ知識を活かしやすいでしょう。
相続は、税金だけでなく家族関係、不動産、保険、老後資金、介護、葬儀などとも深く関わります。そのため、相続診断士の知識があると、相続トラブルを未然に防ぐための気づきを提供しやすくなります。必要に応じて税理士、司法書士、弁護士、行政書士などの専門家につなぐ役割としても活用できます。
一方で、相続診断士だけで相続の専門家として独立したり、就職・転職で大きく有利になったりする資格ではありません。相続税の申告は税理士、登記は司法書士、法律相談は弁護士など、独占業務を持つ国家資格の領域があるため、できる業務には限界があります。
相続診断士試験は、就職・転職の決め手というより、相続に関する基礎知識を身につけ、お客様への相談対応力を高めるための資格です。金融・保険・不動産・葬儀・介護など、相続と関わりやすい業界で働いている人が、提案の幅を広げる目的で取得すると活かしやすい資格といえるでしょう。
受験者の口コミ評判
タップ(クリック)で口コミが見れます
タイトルなし
4.5 にゃごにゃごにゃごら
初めから相続診断士の上級資格、上級相続診断士を受験しました。
指定のテキストとネット上のPDF問題しか事前学習出来ませんが、指定のPDF問題レベルだと思って受験すると、痛い目を負います。
ほとんど傾向違った、突っ込んだ問題が出ました。
初学の場合、他の問題集を時間計って、しかも、PC画面スクロールで時間食うことを前提に学習されることをおすすめします(2020年7月)
無意味な資格
0.5 渡辺 40代会社員
勉強方法はテキストを1回見ただけ。こんな誰でも受かる資格は、無意味です。よくFPの方や保険の営業の方がとられてますが、彼らには何の知識もありません。相続は税理士や士業の方に相談しましょう。(2019年12月)
トラブルに役立つ
4.0 まる 40代会社員
保険外交員をしており、お客さまから相続の相談などもされますので、知識を広げたいと思い勉強を始めました。
仕事柄、相続に関する知識は持っていましたので、スムーズに学習を進めることができました。
知識がない方でも、比較的身近な問題なので頭に入りやすいのではないかと思います。試験も難易度の高いものではありませんでしたので、取得しやすい試験なのではないでしょうか。
相続問題は、お金持ちだけの問題だと思われがちですが、遺族の間で遺産分割に関するもめ事も多いので、知識として持っておくことは無駄ではないと思います。
トラブルになる前や、トラブルが大きくなる前に知識があれば予防できますので役に立つ知識だと思います。(2018年12月)
安易に思えた
1.5 古川 40代バイト
葬儀社でパートの仕事をしています。スキルアップの一環として、相続診断士の資格を推奨されました。
資格取得をすると手当がアップするためチャレンジしました。仕事上、一般的な相続関係の知識がありましたので、安易に思えました。(2018年5月)


タイトルなし
トラブルに役立つ